王都に行って報告を
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ダンジョンの運営状況も確認して、内政もある程度整ってきたので、まずは王都に行ってこの資料を渡してこないといけない。国がどの程度把握をしているのかが解らない以上、知らせておかないといけないと思っているからだな。こちらが思ったよりも知っているというのであれば、それでいいんだ。知らないという方が問題だからな。まあ、知っていたうえで使っていないのであれば、それはそれで問題ではあるんだが。
「デーデル。留守を頼む。何、そんなに心配するな。大きな秘密という訳でもないのだからな」
「いえ、大きな秘密だと思いますよ? もしも王族が知らない情報まで知っているとなっては、色々と面倒が出てくるかと思いますが?」
「仕方がないだろう。もし知らないのであれば、教えてやる他ない。それぞれの貴族家にばら撒いてもらって、ある程度補完してもらう方がいいだろう。資料は貴族家の方が持っているだろうからな。まあ、それで情報が共有できるのであればかなりの得になる。……本家から資料が送られてくるのかどうかは別問題だろうが」
そうなんだよな。もしこれを王族に見せたとして、情報共有を行ってもらえるのかが解らない。王族の秘であるという事でもみ消されると厄介なことになるんだが、情報は共有してもらった方が有難いんだよ。そこまで特別なものでもないんだから。というか、知っていてくれとは思う。らしいで終わらせないで欲しい。こうであると確定情報が出回った方が良いんだよ。まあ、俺の情報もらしいで止まっているのは確かなんだけど。俺の情報も確定ではないからな。漢字からの逆算になるんだし。
「それはそれで本家を信用するしかない。もっとも、貴族家でどれだけの情報を保有しているのかも出してもらわないと困るんだがな。そうしないと軍の強化も図れなければ、内政を積極的に進めることも難しくなってくる」
「ですな。出来れば公開情報にしてもらいたいものです。責めて代官には情報を公開して欲しいですな。こちらの情報だけでは足りませんし」
「そうだな。では行って来る。そこまで時間はかからんよ。精々20日程度あけるだけだ。その間の内政は任せたぞ?」
「解っておりますとも。では行ってらっしゃいませ」
ニブルヘイムを使ってどんどんと速度を上げていく。片道どうしても6日から8日は必要だ。森の中を突っ切るのであれば、4日もあれば辿り着くんだが。そんな事をして迷子になる方が馬鹿らしい。それに不必要に森に入って他の魔物を刺激する方が不味い。下手をしたら小規模のスタンピードが発生する可能性がある。それは避けないといけないことだ。だから、街道沿いを走るしかない。まあ、それでもかなりの速度で進めるんだが。
雪が積もっている上をどんどんと走る。町には入れて貰えないから野宿は確定なんだ。この時期の野宿と言うだけでもかなり厳しい。それでも商人たちは野宿をしているんだ。冬装備を持っている俺が出来ない訳がない。まあ、寒いのは寒いので、何とか耐えるしかないんだが。
そんな訳で王都までやってきた。……アポなしだからな。誰に会えるのかまでは解らない。忙しいとは思うから、王族に会えるとまでは解らないんだよ。とりあえず、名目はミッテルディア王国との交易に関しての情報交換としてあるんだけどな。2年間の交易で、向こう側がかなりの塩を購入しているのだ。それは大きな情報となる。内陸国とは知っているかもしれないが、塩で困っているという事があるのであれば、そのことを条件にアイスクローブ王国との戦争に引っ張り出せる可能性があるからな。ちょっとばかり巻き込まれてもらいたい。
城門で手続きをして、王城に入る。まだまだ雪で覆われているからな。お客が来るとは思っても居ないだろう。誰か空いている人が対応してくれるとは思うが、どうだろうな。外交に関わることだから、出来れば大物に出てきてもらいたいんだが。こっちの信用が何処まであるのかなんだよな。そこまで悪い噂は流れていないと思うが。それもデイルート侯爵家次第になるんだけどな。そこからの情報しか入ってこないだろうし。
「お待たせいたした。今日の所はお引き取りをお願いしたい。面会できる者がいないそうだ。明日の午前中にまた来てもらいたいそうだが、よろしいか?」
「ああ、問題ない。ここまで来てなんだが、今日中に会えるとも思っていなかったからな。出直すとしよう」
まあ、そうなる。アポなしで来ているんだから、門前払いもあり得ると思っていたんだ。それが控室まで入れたんだからまだまだマシである。さて、そうなると王都を堪能しないといけなくなってきたな。前回はそこまでしている余裕が無かった。まずはこの王都がどんな場所なのかを探索しようでは無いか。ニブルヘイムに乗っていれば、そもそも襲い掛かってくる奴も居ないだろう。居たとしても勝てるので、何も問題ないな。
そんな訳で王都を見て回っている。雪の量はマセルよりもやや少ない。だが、雪かきをしている者たちは、王都を流れる川に雪を捨てている。……このような川を町の中を通す方が良いんだよな。雪かきもそうだが、汚物も流してしまえるからな。下流の方は最悪な水質になりがちだが、そもそも川と井戸を使い分ければ問題ないんだよ。大腸菌で汚染されているような川の水を飲むんじゃないって事なんだよな。問題があるとすれば、井戸の水も汚染される可能性があるという事なんだけど。水源が違えばなんとかなる。深井戸であれば水源は違ってくるはずなので、そこまでしているのかどうかだな。それか、余りにも昔からなので、大腸菌に耐性が出来てしまっているという可能性もある。そもそも大腸菌の種類も違うかもしれないが。
ただ、王都はやはり広い。大きさは重要なんだ。王都が発展していない国はそれ以上の発展を望めないとも言っていい。結局は王領が一番豊かである事が多いんだ。ここの王領は海に隣接しており、海産物もそれなりに入ってきている。鮮度は流石に無いがな。塩で漬けてあるものばかりだ。それでも海産物が食べられるという事は、ある程度の物流がしっかりとしているという証拠でもある。海に近いというのは良い事だよな。……海が凍っていなければ、だろうが。海が凍っている可能性も大きい。流氷が普通に見られるような地方だと思うからな。まあ、分厚ければワカサギ釣りの様な事も出来るだろうし、アザラシなんかの動物もいるだろう。肉には困らないかもしれない。問題はそういう系統の魔物が居た場合か。居ないとは限らないだろう。何の魔物かと言われると、微妙な答えしか出てこないんだが。
とりあえず、宿で1泊するとして、食事は店で食べてみたいな。何の食材が出てくるのかが興味がある。前回は宿屋で普通に食べたが、なんの代わり映えの無い食事だったからな。多少は海産物を食べてみたいという興味はある。美味いか不味いかが問題ではない。どう言ったものが王都に入って来ているのかが問題なんだ。それによっては、魔物村の事も考えないといけない。魔物村で海産物を手に入れられるのかもそうなんだが、そもそも食料として向いているのかどうかも解らない。くさやなんかは保存食としては優秀だが、臭いが臭すぎてあまり人気がないとは聞く。まあ、その臭さが癖になるという人間も居るには居るらしいが、少数派だろうとは思う。出来る事と出来ない事をしっかりと区別しておかなければならないだろう。まずは海に到達しないと意味が無い訳なんだがな。それにはまだまだ時間がかかりそうではある。