作戦は順調?
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「……おかしいな。弱すぎる。何か策があるのか? いや、それにしても色々とおかしい。誘われているのか? 誘い込むメリットなんて無い筈なんだが……」
『どうしたの? 弱いんだから良いんじゃないの?』
『全くじゃ。弱い相手であれば楽して勝てるんじゃ。焦る必要は無いの』
「こっちは防衛戦に近い戦いだったはずだ。それが殆どのリソースを攻めに使って、向こう側が防衛にリソースを割いている。この状況に納得がいかない」
『おかしいことは何も無いと思うんだけど……。そもそもこのツンドラバッタを止められないと相手側としては負けるんだし、防衛に掛かり切りになるのも仕方がないんじゃないかな?』
『56層目突破なのさ! フレイムジャイアントで粉砕してやるのさ!』
『ガンガン攻めるでぇ。次の階段はどっちや?』
『順路もしっかりとしているのである。攻略しやすくて助かるのである』
『しかし、こっちはまだ2層目で防衛中じゃ。余りにも弱すぎるのう』
そうなのだ。こっちは順調に階層を更新していっているのにも関わらず、向こうの攻め手が緩んでいる。1層目はなんとか突破されてしまったが、2層目で食い止めている。アント系統の物量作戦で止まっているのだ。この位は易々と突破してくる見込みだったからな。余りにも弱い。歴戦のダンジョンコアと想定していたんだけどな。これでは簡単に攻略出来てしまうじゃないか。戦争が始まってまだ3時間である。1分で階層の攻略が終わる時もある。どれだけ深いのかは知らないが、これでは簡単に攻略出来てしまうぞ。それでいいのか?
『順調なのさ、簡単なのさ、余裕なのさぁ! フレイムジャイアントが全てを粉砕するのさ! あっしの前にいる奴は全部踏みつぶしてやるのさ! いっけぇ! フレイムジャイアント! 混乱する敵を踏みつぶすのさ!』
『57層目も階段を見つけたで! まだまだ階層がありそうやな。どんどんと攻めてくで』
『了解了解。楽なのは良い事だよ。まだまだ召喚は続けるけどね』
召喚はどんどんと続けて貰う必要がある。既に良い感じにダンジョンポイントを使っていると思うが、それでもまだ物量作戦は終わらない。定期的に送り込むのが大切なんだ。こんな所でダンジョンポイントをケチっていても仕方がない。仕方がないんだが、こうも歯ごたえが無さすぎると無性に心配になってくる。戦力を温存してあるのであれば既に使ってくるだろうが、まだ動きがない。
『む? 向こうも切り札を切って来たかの? 竜王が出てきおった。こちらも龍王を配置して止めているが、数で押し切られそうだの。どうするのじゃ?』
「竜王か。それなら龍王を追加しておけ。しっかりと武器も持たせろ。ミスリルの武器を与えてやればなんとかなるだろう。戦力の格を上げてきたのか。……何で初めから使わなかった? 慢心しているのか? そんな事があり得てもいいのか? 普通は全力で戦うものだろう?」
万が一がある戦いで、そんな余裕ムーブをかましていて良いのかって話しになるだろう? しかも50層以上も攻略されて初めて追加するなんて馬鹿らしい。出すなら初めから全力でいかないと負ける可能性があるんだぞ? 防衛側が戦力を小出しにするのはまだ解る。ダンジョンで疲弊させる作戦なんだろうというのは解らんでもない。だが、攻め手は全力を出さないでどうする? 全力で当たった結果、突破できないのであれば防衛に力を入れないと駄目になるだろう?
防衛で実績が上がれば、停戦に持ち込める可能性もある。メルカバには一応停戦の選択肢もあることは聞いているが、こんな感じで勝てている時に停戦なんてする訳がない。防衛に力を入れるか、抜き合い挿し合いになるのであれば、停戦も考慮してもいいかなとは思うんだが、……まだ1%も攻略されていないんだ。こっちが停戦に応じるメリットが何も無いんだよな。現在は無双状態なんだ。ここで停戦の話は出てこない。まだまだ戦えるんだよ。
『順調だねえ。何も苦しい所はないかな』
「順調すぎるのが問題だな。何か罠らしきものは無いのか?」
『何も無いんだよねえ。特に強い魔物もいる訳じゃないし。ダンジョンポイントを稼ぐためだけの階層なのかな? この辺は弱い魔物が多く居るよ』
『強い魔物はもういないのさ! やってやるしかないのさ! フレイムジャイアントは最強なのさ! 踏みつぶすのが楽しいのさぁ!』
普通に防衛を固める必要があるとは思うんだがな……。俺なら何処かでいったんこのツンドラバッタの群れを一掃するのに大部隊を用意するが。魔法型の魔物を大量に用意するか、フレイムジャイアントの様な範囲攻撃持ちを用意する。スノードラゴンもブレスでどうにでもなるからな。その手の魔物を配置して、階層の更新を止めると思うんだが……。何もして来ないのは何でなんだろうな? 経験豊富な筈なんだけど。アイスクローブ王国の中でぬくぬくと育ってきた訳では無いだろう。生き残りをかけて戦ってきた筈なんだよな。それがこうも一方的にやられるなんて思わんだろう?
何処かで反撃を仕掛けてくると思う。その時を待つしかない。待つしかないんだが、切り札を切って来ていないだけなのか? そんな馬鹿な。切り札は既に切らないといけない状況だと思う。負けるのが怖くなってきていると思う。普通はヤケクソになって大量投入してくるはずなんだが、それも無いという事は焦っていないという事なんだろうと思うんだ。こっちが逆に焦ってくる。ここまで余裕で居られると、不気味で仕方がない。
「メルカバ。奴らはもの凄い階層を用意しているのかもしれない。少なくともこちらの倍以上は階層を準備しているんだろう。ダンジョンポイントを節約しようと思うな。しっかりとやってやれ」
『解っているけど、そんなに深い事ってある? 普通に考えたら3000層くらいあることになると思うんだけど。僕のダンジョンも1200層くらいあるんだよ?』
「そうだ。その位はあると仮定して動いてくれ。歴戦の猛者の可能性もある。何処からか本気で対処してくると思うから、そこまでは順調に攻略してくれ。こっちの事は気にするな。デカントだけでも十分に防衛が出来ているんだからな」
『ほっほっほ。まだまだ余裕はあるぞい。攻め手が出し惜しみをする必要はあるまいて』
『こっちは順調だから何も問題ないけどね。順調すぎて怖いくらいだし』
「実際、罠があるのはそうだろう。このまま終わるはずがない」
何が起きるのかが解らない。本気の防衛を見せて貰っていない。こっちは本気で攻めている。攻め手の殆どがツンドラバッタなんだけどな。戦い方を工夫すれば、ツンドラバッタでも魔物は倒せる。まあ、殆どの魔物はフレイムジャイアントで潰しているんだけど。重さは力だ。巨体は力だ。まともにやりあったら普通に負けるんだけどな。ツンドラバッタが良い感じに戦ってくれているから楽に勝てているだけなんだよ。……ツンドラバッタで窒息攻撃を仕掛ければ、普通に死んでしまうからな。小さいとそういう事も出来るんだ。内臓から破壊してしまえば良いのだよ。内臓まで丈夫な魔物は殆どいないからな。無機物系統なら利かないかもしれないが。
とにかく攻めるんだ。攻めて攻めて攻めまくる。このままで終わるはずはないんだ。何処かで防衛網を構築しているだけなんだよ。それが俺たちが思っている以上深い場所でやられているだけなんだよ。だからツンドラバッタの召喚は止めない。1層からしか向かわせられないんだから、継続的に送り込んで脅威を見せないといけないんだ。