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貴公の首は柱に吊るされるのがお似合いだ

OFUSE始めました。

https://ofuse.me/rukea


ついでにブログも始めました。好きなことをつらつらと書いていく予定。

https://rukeanote.hatenablog.com/


さらについでにTwitterも始めました。変なこともつぶやく可能性があります。関係ないことも沢山つぶやきます。

https://twitter.com/rukeanote

 仕様を色々と確認した結果、抜け道は無いと確信した。2時間くらいは話し込んでいたと思うが、徹底的に抜け道は潰されている。やりたいことは色々とあったんだけどな。まあこれは仕方がない。後は向こうの魔物がどの程度なのかを見るだけだ。出来れば魔物を取り込んで色々とやりたかったが、これは無理だという事が解った。それだけでも収穫だな。……逆に言えば、こっちの切り札を相手はコピーできないと言う事だからな。それだけでも戦略の幅が広がる。


 とりあえずいったん帰ってきて明日から暫くの間留守にする事を伝えなければならない。ダンジョンの戦争に乗り遅れるなんて最悪だ。こっちも当然参戦する。色々と準備をしておかなければ。地図も作る必要があるだろうが、それは誰かに担当してもらう。作戦は一応伝えておいた。俺が間に合わない可能性もあるからな。それぞれの反応は……。


『うわぁ。それはちょっと。相手が可哀そうじゃない?』


『えっぐ! 鬼! 悪魔! 大魔王!』


『これは、作戦なの?』


『いやもう、これはこっちのダンジョンでも攻略できるやんか。なんやその作戦』


『うむ……。聞いておいてなんだが、単純な物量作戦なのである』


『誰も回避できんじゃろ……』


 散々である。単純な物量作戦の何が悪い。ダンジョンポイントの効率も極まっているし、これをしない手はないんだよ。魔物を倒すなんて正道は必要ない。全部無視してダンジョンコア一点狙いである。その手段を公開しただけに過ぎないのに、何でここまで引かれなければならないのか。こんなの誰でも思い付くことなんだから。


『まあ、作戦は解ったけど、これ、ダンジョンポイントここまで集める必要があった?』


「勿論だ。これの対策をされてた時も困るからな。後は5層目に聖属性魔法を使えるマジックワンダーを5体ほど召喚しておいてくれ。後から召喚しようと思っても出来ないんだろう?」


『そうだね。敵の居る階層には魔物を呼び出せないって制限はあるよ。でも、そこを抜けてくる敵なんているの? 居ないと思うんだけど』


「そうだな。普通ならな。俺なら、まだ見つけられていないが、霊魂系の魔物を使って切り抜けるって事をするだろう。アンデッドに該当するからもしかしたら死霊魔法で作れるんじゃないかとも思ったんだが、無理だったからな。多分だけど、魔の心でアンデッドと話が出来るという話があったから、霊魂系の魔物が居る筈だ。それを倒すには聖属性魔法が一番だろう。マジックワンダーを5体も配置しておけば問題ない。後で気が付いた時に問題になるからな」


 一番怖いのが霊魂系だ。見えないってのが一番恐ろしい。強いかどうかは問題じゃない。ダンジョンコアを破壊されるのが問題なのだ。それを回避するためには霊魂系を通さない工夫が必要だ。それを5層目でやる。ここより先には行かせない体制で望むのだ。まあ、行かれても迷宮型ダンジョンで迷えば良いんだけどな。ただ、物量作戦で来られると突破されかねないので、5層目以降は最小限の敵で済ませるべきだ。万が一があり得るからな。


『これはもう、戦う相手に同情してしまうよね。あ、そうだ。因みにだけど、返事は何にしておく? こっちからもメッセージが送れるんだよね。何がいいかな?』


「ああ、それなら決まっている。『貴公の首は柱に吊るされるのがお似合いだ 』これで送ってやれ」


『ダンジョンコアに首なんてないんだけど……。まあ良いか。解ったよ』


 ダンジョンコアはゆっくりだった? まあ、球体だし、似たようなものだよな。このネタで通じた場合、本気で攻略してやるからなって意志が籠っている。俺が転生したように、ダンジョンコアに転生した地球人が居ないとは限らない。ある意味、手の内を知っているぞと言わんばかりの発言だからな。まあ、明日になればそれも解る。単なる力押しで来るのであれば、簡単に返り討ちにさせて貰おう。理不尽な迷宮ダンジョンというものを味わってくれ。俺はこんなダンジョン攻略したくない。物量作戦なら出来るかなって感じなんだよ。まあ、初手でこっちの作戦を押し通した場合、真似される危険性はあるんだけど、これにもちゃんと弱点はあるからな。ブレス系の攻撃が弱点なんだよ。スノードラゴンの所で止められる。まあ、ひたすらに面倒な作戦なんだけど。まず、相手の精神にダメージを与えるところから始めないとな。ダンジョンコアにとって精神的なダメージが与えられるのかは解らないが。まあ、死因がそれだと面白いかなって程度の話だ。質より量。圧倒的な物量の前でひれ伏すが良いさ。さて、それよりもこっちはこっちでやることがある。


「泊まり込みで、魔物村に、ですか?」


「そうだ。泊まり込みだな。少しばかり厄介なことになっていてな。それを払拭するのに時間がかかる。早ければ2、3日で終わるだろうが、長ければ10日間くらいの時間がかかってしまう。流石にそんな状況で毎日通う訳にもいかないからな。出来れば泊まり込んで指揮をしてしまいたいと思っている。何、心配するな。無茶なことはしない。出来る事しかやらないつもりだ。勿論だが、内政を疎かにするつもりもない。あくまでも一時的な事だ。無茶苦茶な仕事をやるつもりはない。それにだ。魔物たちだけでは流石に不安なんだ。出来るか出来ないかにもかかってくる。そうなると、今後の魔物村の運営にも関わってくるんだ。なんとかしないといけない事態なんだ。だから俺がいかないといけない訳なんだよ」


「はあ。まあ、良いですけども。そこまで言うのであれば余程の事なんでしょうし。ただし、本当に危険なことは避けてください?」


「ああ、解っている。デーデルに暫く内政を任せることになってすまんな」


「いえ。出来ることはこちらでやっておきますので。出来ないことは冬と同じですね。暫く缶詰になって貰いましょうか」


「……デーデル。缶詰は何処かで作っているのか?」


「公爵家で作っていますが……。金属の容器が必要ですから、塩漬け肉の方が良いですよ? どの道塩は大量に使いますし、持ち運びで破損しないので、缶詰の方が良いとは言われますが、兵糧は質よりも量ですので。そもそもですが、この寒い地域で缶詰にして保管する必要は無いでしょう。氷室で十分です。公爵家の皆さまは、金属を何処かから大量に調達出来ているので、簡単に缶詰という発想に行きつくんでしょうが……」


 ……これは、公爵家の方にもダンジョンがあるな。それ程領域を広げていないのか、こっちとは当たらないようだが。いや、こうなったらバレている可能性もあるな。ダンジョンコアをテイムしていることがバレて何か問題があるか? 無いよな。何もやましいことはしていない。……だが、公爵家からメイプルシロップの話が消えたのはそういう事か。テイムしていなくても、メイプルシロップはダンジョンコアに取り込ませることが出来る。取引すること自体は筆談でも可能なのだ。ダンジョンを持っている可能性が出てきたな。魔物を育てて使役するという事には使っていないみたいだが。


 まあ、いいだろう。バレたらバレた時だ。出来ることをやっているだけに過ぎない。それよりも明日だ。明日になったら戦争が始まる。……これがアイスクローブ王国の強さの秘訣だった場合、面白い事になるんだが、どうだろうな。倒してしまっても構わないんだろう? それこそ、貴公の首は柱に吊るされるのがお似合いだ 。吊るしてやるとも。待っていろよ。物量の怖さを徹底的に教えてやるからな。

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― 新着の感想 ―
ガンジーが核打ちそうな挨拶である(笑)
パパパパパウワードドン 殴りこまれるときはうんざりするけど、殴りこむときには素晴らしく甘美な音(*´ω`*)
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