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他の所は大丈夫なのか?

OFUSE始めました。

https://ofuse.me/rukea


ついでにブログも始めました。好きなことをつらつらと書いていく予定。

https://rukeanote.hatenablog.com/


さらについでにTwitterも始めました。変なこともつぶやく可能性があります。関係ないことも沢山つぶやきます。

https://twitter.com/rukeanote

 色々と処理をしなければならないことがあったから、そっちを処理してから冒険者ギルドを訪れていた。オーレリアに報告をしておかなければならなかったからな。……まあ、ちょっと異常事態だったので、念入りに調査は行ったんだけどな。他に上位種が居ないかの調査をしっかりと行った。逃げていた上位種がちらほらと居たので、無駄ではなかったと言える。人間でも同じだからな。大きな群れに入らない変わり者が居るんだよ。それを処理しないとスタンピードが再び起きる可能性もあったのだ。後は報告をするだけなんだけど、懸念点はまだある。それについても話し合っておかないといけないだろう。


「という訳だ。当初の予定よりも多くのゴブリンが生息していた。それに率いていた上位種がゴブリンキングだった。……これが溢れていたら相当な被害になっていただろう。早期に見つかって良かったと思っている。また、上位種のはぐれも狩っておいた。これで暫くはスタンピードの恐れはないだろうと思う。まあ、確実に全て狩れたのかとは言えないが」


「……ゴブリンキング。普通の人間では相手になりませんよ? よくもまあ平然としていられるものですね。こっちは叫びたい気持ちなんですが」


「こっちも平然としている訳では無い。まさかそこまで進化をされているとは思っていなかったからな。それが農村を襲っていたとなっては全滅もあり得た。早期に討伐できて良かったと思っていると同時に、……他の場所も気になって来てな。他の場所ではスタンピードの兆候は見られていないのか?」


「他の場所では確認できていないわ。勿論、上位種が誕生していないとは言い切れないけれど、少なくとも例年通りの数しか出て来ていないわね。来年以降はどうなるのかは解らないけれど、問題が起きているという報告は無いわ。……全部調査をしてくれるのであれば有難いけどね。それだけの余力はあるのかしら?」


「余力はある。故に調査をしようと思ってな。上位種が居れば片付ける。未然に防げるのであれば防いでおいた方が良いだろう。範囲は俺たちの領地の範囲内だけになるとは思うが。他の領地の狩場を勝手に荒らすわけにはいかない。共通の狩場になっている場所に関しても行うが、出来るだけ配慮するつもりだ。完全に狩り尽くすような事はしない。それは今回の件でも同じだったがな」


 村が6つ、町が1つ。狩場になっている場所は10か所程度ある。北の森を除いてだな。向こうはこっちが手を出さなくても勝手に排除してくれる。見回りも兼ねてちょっとばかり掃除をしておいた方がいいだろう。経験値を稼いでいそうな魔物を重点的に狩りつつ、安全を確保する。それで良いはずだ。もっとも、それだけで本当に良いのかは解らない。積極的に他人の領地を荒らしにはいけないからな。自分の任された領地内だけでやるつもりだ。助けてくれと言われれば助けには入るが、それ以外でお節介を焼く必要は無いと思っている。


 出来ればこの夏で終わらせておきたいところだな。まあ、そこまでの日数はかからない。今度はケルベルスを5体程度動員するだけで終わるだろうしな。スタンピードという事で、逃がすことは出来なかったから60体も動員したんだ。逃がしても良い、上位種だけ狩れればいいとなれば、もっと少なくても良かったんだ。今回はスタンピード予備軍だったから過剰な戦力で囲ったが、普通の間引きであれば、その程度で良いんだよ。


「冒険者の出入りはどうするつもり? まさか全部の領域を立ち入り禁止にはしないでしょうね? それをやられると、冒険者の食い扶持が無くなるんだけど?」


「勿論冒険者の行動は制限しない。こっちとしても大きく荒らすことはしないからな。あくまでも上位種を探して狩るだけだ。メインは森の奥の探索になる。街道沿いなんかには影響は少ないと思っている。あってもいつもの魔物が出てくるだけだ。問題にはならないだろう」


「そう。ならば大丈夫ね。今の時期に稼いでおかないと、冬を越せない冒険者が出てくるわ。それは冒険者ギルドとしても望まない。冒険者を手厚く保護しろとは言わないけれど、排斥して欲しいという事はないもの。冒険者の食い扶持が確保できるのであれば、狩場の調査は任せてしまっても良いとは思うわ。冒険者の安全にも繋がるし」


 まあ、そうだろうな。冒険者ギルドとしては冒険者の権利は守りたい所だろう。幾ら安全の確認だからと言っても、危険を冒してでも稼ぎたいと思うのが冒険者だ。その権利を侵害するつもりはない。寧ろ普段から狩りをしてくれているお陰で、スタンピードが起きにくい状況になっているのだから、感謝こそすれ、排斥なんてことは考えていない。


「それに冒険者の民度もよくなってきているしな。兵士の巡回でも、冒険者関連の事件は減ってきている。冒険者と仲違いをしたい訳では無い。が、そっちから関係を悪化させるような事があってはどうしようもないからな。その辺はしっかりと躾けてくれているようだ」


「当然ね。放置でいい訳がないもの。荒くれ者の集まりと言うだけではいけないの。特にこんな北の最後の地ではね。協力して生きていかなければならないわ。問題を起こすような冒険者はとっとと居なくなってくれた方が良いの。稼げるんだからって山脈に向かわせているわ。そっちでなら暴れても多少はなんとかしてくれるもの。最悪は鉱山行きになるんでしょうけどね」


「こちらとしても揉め事は少ない方が良い。今の方針で頼む。それと、商人からも入って来ていると思うが、薬の類は足りているか? 魔物村でも作らせているし、こっちにも流しているから、それなりの利益は出ているとは思うが」


「ええ、助かっているわよ? もっとも、あれ以上の薬を作られても困るだけなんだけど。冒険者の仕事の1つには薬草の採取もあるんだもの。それらが適切な価格で買い取られなければ、町の薬師の職を失わせることにもなる。その点は解っているから今の供給量なんでしょう?」


「まあな。今以上の供給をすると、薬師の仕事が無くなってしまう。かといって少なすぎれば魔物が今回のように進化してしまう。丁度いい所で纏まっている方が良いんだ」


「その点は心配しなくても大丈夫よ。多分だけど、あの商人が数を絞っていると思うから。人相は悪いけれど、頭の良い商人ね。彼の様な人材を失うような事になっては駄目よ? 商売人は簡単に主を変えるんだから。大きな商いをさせている間は大丈夫でしょうけどね」


 ああ、レッタニンの事か。……なるほどな。あいつが色々と操作をしてたのか。そうなると、ポーションも領都の方へ持っていっているな。冒険者ギルドは別のルートで商売をするというか、物資の移動をしているので、ちょっとその辺とは違うんだよな。まあ、それは俺が考える事ではないので、問題にはなっていないのであれば良いんだ。ただ、レッタニンを引き抜かれると本当に困るので、良い感じにひきつけておくしかない。……まあ、ダンジョンコアの事を知っている以上は、利益が出ないはずがないと思っていると思う。問題は無いだろう。


 後は各狩場をサラッと見ておく必要があるな。そっちに注力しなければならないだろう。冒険者の安全もそうなんだが、まずは村と町の安全が第一だ。ケルベロスを派遣して、間引きを行ってもらおう。もし、何か新種の魔物が居れば、ダンジョンコアに登録しても良いしな。そこは個別の判断に任せるしかない。まあ、なんとかなるだろうとは思うけどな。

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