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敵の兵力は思ったよりも少ないのか?

OFUSE始めました。

https://ofuse.me/rukea


ついでにブログも始めました。好きなことをつらつらと書いていく予定。

https://rukeanote.hatenablog.com/


さらについでにTwitterも始めました。変なこともつぶやく可能性があります。関係ないことも沢山つぶやきます。

https://twitter.com/rukeanote

 冬がやってきた。例年通りの冬だ。雪が積もり、毎日のように雪かきをしないといけない季節だ。重労働だが、やらなければ生活している間に潰されかねない。家も頑丈に作ってあるが、雪かきをしないでも良いという訳では無い。数センチの積雪でも取り除いておかないと、何時潰れてしまうのかに怯えないといけないからな。……ここで川があればそこに捨てるんだけど、川が無いからな。今はスライムで処理をしているが、今までは道路に放置だった。そんな生活をしていたら死んでしまうと思うんだが、それが常識だったんだから怖い。雪国の生活を甘く見てはいけない。雪は軽いと思われがちだが、正体は水だ。1立方メートルで1トン近くの重さになる。まあ、流石にそこまでではないが、積もるとどんどんと圧縮され、どうにもならなくなる。早い内に処理をする方が良いんだ。


 しかし、この冬が終わったら戦争にいかなければならない。勝ちの目はあるが、圧勝できるのかに不安が残る。必ず勝てる保証は無いが、勝つだけならそこまで難しくはない。数の暴力で叩きのめすだけでいいんだ。ユニークスキルとギフトが噛み合ったチート級の化物さえ出てこなければなんとかなると思う。そういった化物は本隊に居ると思うんだよ。こっちに来るのは所詮は分隊。何事も無ければ問題なく片付くはずなんだ。


「しかし、魔物だけでなんとかなるものなのでしょうか。訓練された兵士がやってくると思われますが、魔物で相手になりますかね?」


「問題ない。精鋭がこっちに来るわけでもない。多少は訓練を積んだ兵がやってくるだろうが、半分は徴兵された者たちが来るだろう。ざっと1000と言ったところか。各方面に散るのであれば、最大でも5000だ。魔物を大規模に動員すれば何も問題ない。この期に魔物の恐ろしさを徹底的に教えてやろうと思っているんだ。……それに、既に魔物たちは現地に移送してある。夏に色々と準備をしていたからな。なんとかなるはずだ」


「既に魔物の移送が終わっているのですか。……それであればなんとかなるでしょうか。一番の懸念点は大規模に魔物を移動させる事でしたからな。それさえなんとかなれば、後は数の話になってくるのかと。ですが、流石に1000というのはあり得ないのではないですか?」


「そうか? 相手の人口がどの程度なのかは解らないが、北国である俺たちよりも多いと思うが?」


「それはそうでしょうが、幾らなんでも1000は多すぎるでしょう。それが本隊と言われてもおかしくない兵数です。私としては、200もくれば多い方だと思います。訓練された兵士が50,徴兵された兵士が150も居れば重要拠点になるかと。ですので、実質100が良い所なのではないですか? 何体の魔物を送り込んだのかは知りませんが、1000の兵力を圧倒できるのであれば、余裕で勝てるのでしょうな」


 送り込んだというのは嘘だが、既に送り込める準備はしてある。それで、向こうの国力を考えると、全力で攻めてきた場合は1000程度が妥当だと思ったんだが、それでも多いのか。戦争は経験したことが無いからな。記憶にあるのは日本が負けたという第二次世界大戦の話しかない。しかもそれは学業で習うだけで完全な知識のみだ。経験では戦争なんて知らないからな。大日本帝国時代の兵力は700万人と言われているんだ。その位の兵力が相手に居ないとは限らない。各戦線に戦力を振り分けるだろうから、1000くらいは来ると思っているんだが、思ったよりも小さい国なのか? そんなはずはない。この国は少なくとも日本よりは広い。その3倍も国力が違うのだから、兵力は30倍は硬いと思っているんだが……。


「しかしだ、最大5000近くは来ると思っていなければ、負けたときに責任を取らせられるだろう? 用意はしておくべきだ。仮に100人であろうとも、恐ろしいユニークスキルとギフトの組み合わせで来られてしまえば、こちらが負けてしまう。少なくとも倍の兵力は欲しいだろう?」


「……という事はですが、1万も用意されたので? 流石にそれは過剰なのではないかとは思いますが。侯爵家でさえそこまでの数を確保できるのか解らないと思われますが……」


「そうなのか? 侯爵家だ。万の軍勢くらいは用意しているのではないのか?」


「流石にそこまでの準備は出来ないかと。精々が3000程度。そこに徴兵をして8000まで増やせれば御の字という所ではないでしょうか? まあ、魔物が人間よりも弱いと考えると、1万でも足りるのかは怪しい所ですが。……しかし、よくもまあそれだけ移動が出来ましたね? 騒ぎの1つも無かったと思いますが」


「まあな。その辺は工夫した。後はこちらが戦場に赴くのみだ。兵士を魔物に乗せて走る。そうすれば時間の短縮にはなるからな。ああ、勿論だが俺が一番初めに出て行く。春になったらすぐにでも移動を始めるからな。その間の内政は任せるぞ?」


「それは承知しております。ご武運をお祈りするくらいしか出来ませんがね」


「それで十分だ。策は既に用意している。後は敵が来るのを待つだけだ。そして、なんとしてでも敵兵力を食い止めて見せる。……流石に他の方面に援軍を出すわけにはいかないとは思うがな」


 流石に魔物の兵力を他の所に持っていく訳にはいかない。出来てもやらない。確実に敵と認識されるからな。魔物の味方を作るのはそこまで難しい事ではないが、敵か味方かを判別する方法が無いんだから仕方がないだろう。俺のように特殊なギフトを貰っているのであれば解らないが、普通は無理なんだから。出来る事と出来ないことはしっかりと分けた方が良い。今回の戦争でそれの見極めもしないといけないからな。


 魔物の軍隊を使うのは俺だけなのかは知らない。他のテイマーを知らないからな。普通はコストがかかり過ぎてテイムした魔物を十全に活躍させることは難しい。維持費がどうしても必要になるからな。それが殆どない俺たちが異常なだけなんだよ。まあ、誰の土地でもない場所があるというのが強みでもある訳なんだが。人間は住むことが出来ないからな。それに関しては仕方がない。


 戦争の準備はメルカバに任せてあるが、大丈夫だろうとは思う。なんだかんだと優秀だからな。魔物を取りまとめるのには、それなりのリーダーが必要なんだが、強さこそ正義の魔物が多くて、リーダーも直ぐに入れ替わってしまう。この冬でも入れ替わるだろう。だがそれでいいのだ。強くなっていくのであればな。魔物同士、高め合ってくれるのであれば、こちらにとっても都合がいい。


 願わくばどんどんと進化をしていって欲しい所ではある。限界まで強くなった魔物を御するのは大変かもしれないが、なんとかして見せるつもりだ。何ともならなかった場合は、この町ごと滅びるんだろうが、ユニークスキルの拳真がチートクラスの性能をしているからな。タイマンであれば負けることはない。武器があると少しばかり不利にはなるが、ミスリル程度の武器であれば跳ね返すだけの力は持っている。大概にしておけとも思うが、こういうチート級のユニークスキルとギフトを持っているのが自分だけだとは思ってはいけない。敵方も持っていることを前提とした作戦が必要なのだ。その為のアントヒーローだからな。チートしている奴でも、100体も同時に相手をしようと思えば、致命傷ぐらいは与えられるだろう。春が来て、戦争が始まれば、それは解る事になる。理不尽な暴力というものは人間の側にあるんだ。魔物はそれを与えられていない。その差は大きくあると思う。数で覆すしか無いんだよ。

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主人公がバカ強いだけで他の兵士もっと弱いんじゃ……?
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