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冬の間に公共事業について決めておく

あけましておめでとうございます。

本年もよろしくお願いします。




OFUSE始めました。

https://ofuse.me/rukea


ついでにブログも始めました。好きなことをつらつらと書いていく予定。

https://rukeanote.hatenablog.com/


さらについでにTwitterも始めました。変なこともつぶやく可能性があります。関係ないことも沢山つぶやきます。

https://twitter.com/rukeanote

 冬になって、書類と戦っている。書類が溜まりに溜まった状態だからな。普段もやっているが、冬の間にやればいいものは後回しにしていたんだ。そうでないと自由に動けないからな。どうせ冬の間は引きこもる事になるんだから、書類を片付けるしかないんだよ。まあ、そんなに難しい書類は無いんだけどな。難しい書類に関しては、直ぐに解決しなければならない類のものなので、先に処理してある。ここにあるのは、統計的な資料だったりと急がない書類なんだ。この冬の内に資料を作成すれば十分に間に合う。冬の間は暇なので、どんどんと書類仕事をしてしまう方が良いんだ。


「デーデル、この書類だが、間違っていないのかのチェックを頼む。どうも今年の数字は去年とは大きく違うからな。間違えていないのかの確認はしてくれ」


「解りました。こちらについても調べます。後はこちらの書類ですが、これで間違いは無かったですね。ちゃんと記載されております。まあ、村で間違えられればこちらでは判断が付かないんですが」


「それに関してはどうしようもない。不正だと騒ぐことも出来るんだろうが、その程度の数字を誤魔化しても、得られるものは殆どないからな。単純に間違えただけと見る方がいいだろう。……それに多少の不正は目を瞑れ。それだけの仕事をやって貰っていると考えろ。全部の不正を正すことは無理だ。それならば、不正をしてもそれだけの仕事をしてくれたのだと思う方が良い」


「畏まりました。しかしまあ、不正を働きたくなるのは解りますがね。今年の数字はどうしてもいいですから。懐に入れるのであれば今年でしょうな。気にはなりますが、その辺は村長を信用するしかありませんので」


「そうだ。身内を疑っても仕方がない。俺達がやらないといけないのは、俺達が治める土地の外とのことだ。具体的に言えば、領都や他の町からどの位の金を引っ張って来れるのかという事を考えなければならない。領地内に金がないという状態は避けないといけないからな。金があり過ぎても困るんだが、無さすぎるのも問題だ。取引で何処まで引っ張って来れるのか。それを考えた方が良い。多少の身内の不正で騒いでも、内々で回る金の話でしかない。外からの金を引っ張ってこれないと、どの道終わりだからな」


「そうでしょうなあ。しかし、輸出品が多くあるのは助かります。特に冬の間の手工業はどうしても必要でしょう。皮製品は需要があります。特にマットゴートは大きい。利益率も中々ですからな。これが見つかっただけでも北の森を開拓した意味があったと見るべきでしょう」


「そうだな。魔物村も何とか軌道に乗ってきている。この調子で運営をしていけば、今後も豊かに生活できるようになるだろう。問題は魔物たちが不満を訴えてこないのかだけなんだが、今の所は不満があるとは言っていない。というよりも安定して食えているし、戦う場所もある。割と魔物はそれで満足してくれるからな。食べられないとなっては、問題も出てくるかもしれないが、今の所は大丈夫だ。このままの関係で居たいものだがな」


 魔物を産業に組み込むのは難しい事ではない。テイムさえちゃんとしていれば何とでもない事なんだよ。それに合わせて魔物たちの腹を満たしてやるのと、戦闘欲を満たしてやれば、何とかなるんだよな。戦闘が嫌いな魔物も居るには居るが、そういう魔物でも、役割を持たせて仕事を与えてやれば、それで良かったりもする。繁殖できないって状況を作る事は最大の禁忌になるから、繁殖は自由にやらせているけどな。魔物も生物だ。繁殖できないのは色々と問題しかないと思うんだよな。繁殖してくれれば、進化も可能性があるし、どんどんと繁殖してくれればいいんだよ。最終的に、魔物の方が強くなるなんてこともあり得るが、そんな事は俺の知ったことではない。一番脅威になるのはメルカバなんだろうけど、そもそもそれは俺が死んだ後の話だからな。別段気にする事でもないんだ。


 まあ、その為には土地もいるし、食べ物も用意しないといけないというハードモードなんだけど。普通の人間には無理な話だよな。こうやって北の森で放し飼いが出来ているからやれているだけであって。普通にしていたら俺だってこんな規模の魔物の群れを従えることなんて出来ないからな。ダンジョンコアを見つけられていなければ、こうはなっていなかったと思う。見つけたのは完全に運なんだが、見つからないかなとは思っていた。前々から魔物では無いかとは思っていたし。


「しかし、後4年で農村が倍になることが決定した訳なんだが、来年からはどうする? この調子で開拓をしていっても、最後には限界が来るぞ? 開拓事業をやらないとなると、仕事が作れない。暫くは外壁の拡張工事もあるから、雇用は大丈夫だろうとは思うが、それ以外にやらないといけない仕事はあるか?」


「そうですな……。難しい所でしょう。外壁の工事も単純には終わらせられないので、後15年程は仕事があるでしょうが、そうなってくると単純労働者が余ってきますな……。せめて仕事を作ってやらなければ、町人全員で手工業をやることになるかなと。別にそれでも構わないと言えば構わないのですが、得意不得意があるから、力仕事に出てきている訳でして。皆が皆、革細工が得意な訳ではありませんのでね」


「それはそうだな。……そうなると、道路工事くらいしか思い付かん。道路工事もしないでもいいのかと言われると違うだろう? 夏の間は道路を使う事になるのだし、無駄にはならない。だが、石畳にするのは違う。石畳にすると、トナカイが滑って転ぶ危険性がある。そうなると土で道路を作るしかない訳なんだが……。そうなると今と現状が変わるのかという所になってくる」


「でしょうな。……後は大規模にやらないといけないとなると、何がありますかな? 大工の手伝いで住宅を建てるのも良いんでしょうが、それとは別の事をやらせた方がいいかと。民間の事業と公共の事業とは分けた方がいいですからな」


「そうだな。……そうなると、川の浚渫はどうだ? 一応、農村部には川が流れている場所もある。そこの浚渫をして、堤防工事をして、洪水被害を少しでも減らすというのはどうだろう?」


「……ああ、あの川ですか。確かに浚渫をして堤防を作れば洪水被害は少なくなるでしょうな。もっとも、寒い作業になるのと、水にずっと入っていることになるので、色々と対策は必要になるでしょうが、有りと言えば有りですね。ついでに水路を引っ張って、川の水を他の村に流し込むこともやっても良いのかもしれません。井戸しかない村もありますからな。川の水が使えれば、多少は変わるのではないかなとは思います。……井戸が凍る可能性もありますし、水の便はいい方が良いのは確かです」


「そうだな。順番的にはまずは農村部の大開拓。そこから外壁の工事をしてから、道路の整備。その後の話になるな。人手が増えてくれば、並行して作業が進められるんだが、人口問題はどうしても解決には時間がかかる。魔物人の方はどんどんと増えてくれるとは思うが、それでも普通の人間は半分以上居た方が良い。魔物人ばかりになるのは避けた方がいいだろう」


 色々と考えないといけないことが多い。公共事業が無くなると、色んなところで問題が発生するからな。それはなるべく少ない方が良い。問題を放置しておいて大問題になるよりは、とっとと解決してしまう方が良いんだよ。小さいことからコツコツとやっていかないといけないだろうな。

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