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収穫も万全、防衛も万全?

OFUSE始めました。

https://ofuse.me/rukea


ついでにブログも始めました。好きなことをつらつらと書いていく予定。

https://rukeanote.hatenablog.com/


さらについでにTwitterも始めました。変なこともつぶやく可能性があります。関係ないことも沢山つぶやきます。

https://twitter.com/rukeanote

 秋も真っ盛り。収穫の時期がやってきた。収穫量は前年よりも多い。アンデッド農法が軌道に乗っている証拠だな。これで税収も増える。麦の貯蓄はしっかりとしておくべきだ。戦争になった場合、どうしても兵糧が足りなくなる可能性があるからな。まあ、こっちはダンジョンコアがいるので、足りないなんてことにはならないんだが。だがそれを一般公開する訳にもいかない。出来ればカモフラージュは必要だ。その関係で、ジャガイモも備蓄を始めて貰っている。魔物の多くがジャガイモの毒素を関係なく食べられるので、どんどんと貯蓄してもらっている。普段の食事は肉で十分だからな。まあ、ジャガイモを食べるなと言っている訳では無いので、その辺は臨機応変に対応してもらえればと思う。人間はジャガイモを食べないんだけどな。美味しいのにもったいない。普通に選別をすれば食べられるんだがなあ。


「では、備蓄庫に回します。今年の税収も多くて助かるのは助かりますけど……。本当に戦争になる可能性があるんですか?」


「ある。デーデルにも聞いてみると良い。どう考えても甘味というものが生産できてしまった以上は起こりうると思っておいた方が良いな。何処まで攻め上がってくるのかと言われたら、ここまで攻め上がって来るぞ。甘味の製造拠点はここだからな。確実に攻めてくる。それの対策に兵糧を集めておくのは悪い事ではない。なに、腐る前には酒にする。そこまで心配することではないさ」


「心配は心配ですって。国力が3倍から5倍って聞いているんですよ? そんなところに勝てるんですか? いや、勝つ必要は無いのかもしれないんですが、守り切れるんですか?」


「攻めるとなっては微妙だが、守るだけならば守り切れるだろう。流石に侯爵家も遊んでいる訳では無いからな。侵攻を食い止めて、こちらの援軍が到着するまで耐えきれるだろう。まあ、そもそも俺達の軍隊を当てにしているのかという事もある。小さな子爵家の1町にそんなに戦力がいるとも思わないだろうからな」


 魔物軍を出していけば、もの凄い数になるんだが、それは相手は知らない事だからな。今は魔物村は40もある。そこには500ずつの魔物がいる。そこから300ずつを引き抜いて軍隊にしたとしても、1万2000の軍隊になるんだ。これは侯爵家の総力の半分くらいにはなるのではないかと踏んでいる。国境を任されている侯爵家の半分の軍隊を持っているとなっては流石に無視できないと思うんだが、そもそも魔物だからな。テイマーはそこまで貴重ともされていない。


 普通のテイマーは、良くて5体まで位しか魔物を用意できない。維持費もかかるため、どうしても大量に魔物を従えることが出来ないのだ。だが、俺の場合は違う。そもそも誰の土地でもない土地が大量にあり、食料もそこで賄えるんだ。限界までテイムしてしまえば何も問題になることはない。勝手に自分たちで増えてくれるので、テイムしていない魔物も多くいるんだが、軍として連れていくときにはちゃんと全部テイムするので問題ない。まあ、単純にテイムさせてくれる相手だけではないという事は解っているんだけどな。強さこそパワーの種族も居るんだ。戦いに勝たないとテイムもさせてくれない種もいる。勝たないといけない訳なんだけど、こっちのユニークスキルもかなりのものなんだ。剣は持てないけど、拳は一線級である。負けることは殆どないはずだ。


 そんな訳だから、魔物が人間を相手にしても、1対1なら勝てない可能性がある。流石にギフトとユニークスキルを使って戦う相手に圧勝とはいかない。魔物の戦術は数で押して叩くことである。常に3対1を強要していく事こそが魔物の強みなんだ。タイマンで勝負することなんて無いんだよ。軍として当たるんだから、それなりに戦えるんだよ。……そして、死んでも惜しくないってのがあるよな。ダンジョンコアがあれば、幾らでも補充が利いてしまう。ダンジョンポイントもかなり蓄えているし、戦力的には何も問題がないんだよ。


「願わくば、相手国を攻めたいんだけどな。防戦一方ってのも面白くないし。やるなら攻めて攻めて攻め込みたい。そっちの方が楽なんだよな」


「……あの、国力に差があり過ぎるので、それは不可能なのでは?」


「不可能ではない。国力が足りないなら援軍を呼べばいい。流石にアイスクローブ王国もタイガランド王国と隣接しているだけって事は無いはずだしな。隣接国と密接にやり取りが出来れば、同盟を組んでアイスクローブ王国を攻める事も出来る。……問題は同盟を組みたいが、何処に何国あるのかが解らない事だ。山脈の向こう側には何処かの国があるとは思うんだが、山脈を越える手段が無い」


「それは駄目なのでは?」


「そうだな。だが、手段はあってもおかしくない。まあ、他国を通行することが一番なんだけど、それを許してくれるのかどうかだな。今はまだ雌伏の時だ。耐え忍ぶしかない」


「そうですか。……防衛戦で負ける可能性は無いのですか?」


「可能性としてはあり得るな。戦力が多いのは俺達がいる場所だけだからだ。他の場所が負ければ、滅ぼされることはあり得る」


「それは心配しなくても良いんですか?」


「ああ、可能性としては低いと思っている。そもそも、そんな状態になるまで戦力を引っ張ってくれば、同盟を組んでいなくても他国が攻めるだろうからな。日和見を決め込む国がいないとは言えないが、普通に考えれば、隣国とは争う仲なんだ。隣国を攻めるチャンスがあるのであれば、攻めるだろう。そうなってくると、こっちが耐えるだけで、相手国が弱っていくんだ。そうした場合、侯爵家の領地を全部平らげる前に、他の隣国の処理を何とかしなければならなくなるだろう。向こうとしてもそんな事にはならない様に、戦力を分散させる筈なんだ。だから、こっちに全力で攻めてくることはまず無いと思っていい」


 まあ、これも希望的観測なんだけどな。でも、考える程に、こちらの国を落とすメリットがあったとしても、それ以上に領土を失えば意味がない。確かに甘味は大切だろう。それによって国を傾ける訳にもいかないからな。全力で攻めてくる事なんて殆どないと思う。確率は0ではないのが痛い所なんだが。それでも、俺だけ生きるという事は出来る。ダンジョンコアの中に居れば、安全と思っても良いからな。まあ、まずは最下層に辿り着かないといけないんだけど。それも何とかして見せるさ。


 兵糧も十分と言っていいほどに貯まってきている。これだけあれば十分だろうとは思うんだけど、それでも何があるのかは解らないからな。準備はし過ぎても良いんだ。準備不足が一番の問題になるんだから。準備しておけば、後から要らなかったという判断が出来る。足りないでは遅いのだ。後はダンジョンポイントが何処まで潤沢に残っているのかの勝負になるんだが、それは余り心配してないんだよ。ダンジョンポイントはしっかりと貯め込んでもらってある。階層を新しく作るのも仕事なんだけど、非常時のためのダンジョンコアだからな。何かと便利に使ってやるさ。こっちも便利に使われているんだけどな。ダンジョンコアを強化するという事は、こちらも利益になるんだが、ダンジョンコア側も利益になる。俺が死んだ後にダンジョン運営がしやすくなるだろう。


 まあ、それでもメルカバを強化するんだけどな。短期的に考えたらメルカバを強化する方針で考えないと未来がないんだ。直ぐには敵にならないんだから、互いに利用し合っていくのがいいと思う。これでメルカバに反乱されたら、堪ったものじゃないんだけどな。

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