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大開拓の成果は十分

OFUSE始めました。

https://ofuse.me/rukea


ついでにブログも始めました。好きなことをつらつらと書いていく予定。

https://rukeanote.hatenablog.com/


さらについでにTwitterも始めました。変なこともつぶやく可能性があります。関係ないことも沢山つぶやきます。

https://twitter.com/rukeanote

「では、大規模開拓の成果は十分だったと言う事なんだな?」


「そうですね。十分でしょう。畑が約1.8倍です。その位まで増やせたので、後は来年の収穫がその位増えると言う事になります。労働力もアンデッドを送り込みましたので大丈夫だろうとは思いますが、農村も忙しくなるでしょうね」


「忙しいことは良い事だ。暇をしているよりはずっと健全だ。暇で暇を潰すというのが一番の問題だからな。暇をしているよりは仕事をしている方が稼げるんだ。しかもアンデッドのお陰で、今までよりも楽な仕事を出来る様になるはずだな。それで収入が増えるんだから、農家も良いことずくめだと思うぞ。何ならもっと農地を増やしてもいいかもしれん。その位には楽ができているだろう」


 アンデッド農法を採用しているのであれば、かなりの余裕が出来る筈なんだよ。それをやるだけで良いんだから、農家は喜ぶしかないと思うんだけどな。……冬の間の仕事も増やすか? 農家にも手工業をやって貰うというのはどうだろうか。慣れない仕事かもしれないが、やればやるだけお金が手に入る。こんなおいしい仕事は無いと思うんだ。これは後でミットレント商会に持ちかけてみないといけないだろう。マットゴートの素材は今年もしっかりと卸してあるので、余裕はあるはずなんだよな。そこから農村に回すだけの量があるのかどうかなんだけど、無ければ狩りの頻度を上げればいいだけなんだ。そんなに危惧はしていない。足りなければ用意する。ただそれだけで良いんだから。ダンジョン様様である。これはダンジョンが無ければ、ここまで発展することなんて無かっただろうからな。ダンジョンを確保できたのは大きい。


 後は大開拓から帰ってきた魔物人を町に住まわせた。総勢800人程度の人口が増えた事になる。これは大きなことなんだよ。しかも魔物人の繁殖は早い。来年にはもっと多くの魔物人が生まれてくるだろう。そして、それらも人口としてカウントしていけば、もの凄く発展した町になるだろう。都市になる事も夢ではない。その位は野望として持っていてもいいと思う。次代にも繋げていかないといけないんだけど、まずは魔物人を受け入れる土台が出来たことを喜ぶべきだな。


 そして、そうなってくると木材が足りないって事になりかねないので、樵の仕事を増やした。冬場の仕事なんだが、魔物人は樵になって貰うつもりだ。器用な奴らはマットゴートの加工をするんだけど、器用さよりもパワーに重きを置いた種族もある。鬼人なんかはその典型なので、パワーを生かして樵の仕事をやって貰う。でも、最低でも人間とは組ませる。どの木を伐ったら良いのか、伐ったら駄目だと思われる木はあるのか。それらを見極める必要があるんだよ。今年は何とかなったが、来年以降はどうなるのかが解らない。だって、家を増築しないといけない可能性があるからな。外壁も動かさないといけない可能性も出てくる。人口が増えると言う事はそういう事だ。今の段階では、2万人が限界だろうと思う。それでは不味いのだ。今後も町を大きくしていくのであれば、2万人を収容できる程度では足りない。もっともっと人口を増やしていきたいからな。出来れば、兄たちの町くらいには大きくしたいと思っているんだよ。家督争いには興味がないんだけどな。


「では、この町の方はどうなっている? 商会を育てることも視野に入っていたはずだが、成果は上がってきているのか?」


「そうですね。ミットレント商会が協力をしてくれたおかげで、何とかなりました。……馬車も何とか用意出来ましたし、トナカイもしっかりと用意を出来ました。後は商品だけなんですが……、それについても来年からは農村でも冬の手工業をやって貰いますから。商品の不足に関しては心配ないのかなと思います。もっとも、それだけの素材を持ってこないといけない訳なんですが」


「今はマットゴートが主流ですけど、前のようにフォレストウルフの皮を使うのはどうかと。農村で使うのであれば、安い方がいいでしょうし、高級品のマットゴートを使うよりは商品になるのではないかなと思うのですが、どうでしょうか?」


「……なるほど。フォレストウルフの皮か。それなら沢山用意できるな。狩りのついでに集まってしまうものだからな。それについてもこちらに回すようにはする。町ではマットゴートを使った少し高いものを、農村ではフォレストウルフを使った安いものを作らせるという案でいこう」


 フォレストウルフの皮は、正直余っているんだ。進化先のグレーターウルフの皮が一番余っているんだけど、それは言わないお約束だからな。フォレストウルフの皮として加工をしてもらおう。商人連中には混じっているという事を伝えておいた方が良さそうだな。目を鍛えるためにも、わざと混ぜて置いておこう。まあ、鑑定のスキルを使えば一発で解る事なんだけどな。持っているのかどうかはその人次第だから、それはどうしても個人差が出てしまう。


 その内マットゴートも進化するだろうし、そうなったらもっと高級路線を突き進まないといけない。目利きを出来る様になっておかなければ損をするのは商人だ。その辺りは頑張って貰うしかない。もっとも、損はしないような仕組みにはなっているんだけどな。儲けをどれだけ出せるのかの勝負になるだけなんだよ。損はしない。得が減ると言う事なんだよ。


「では、来年からは税収が増える見込みであると言う事なんだな? そうなってくると使い道を探さなければならないんだが、何か使いたいものはあるか?」


「……正直何とも言えないですね。使い道と言っても、大開拓に出す費用くらいなものだと思うんですが……。それでも今年と同じくらいですし、それ以外で仕事を作るとなると、難しいのかなと」


「こうなってしまうと、使えないので貯め込んでおくしか無いのではないでしょうか? マクシミル様が欲しいものを買うという方法もありますが、今年も買っていましたよね? それのように商会に依頼をして手に入れるという方法で税金を市中に回していかないといけないのかなと」


「欲しいものか。それは難しいな。欲しいものは沢山あるんだが、かといって無駄遣いをする訳にもいくまい。多少は考えて購入しないといけないだろう。俺も考えておくが、必要なものがあったら商会を通じて買っても良いからな? 職務に使うのであれば、税を使う事は許されているから」


「とはいっても、ですね。今の仕事で使うものってそうそう無いですし。既に買いそろえて貰っていますからね」


「ですね。全部を買い換えても税金は余ると思いますよ? 本格的に使い道を考えないと、市中のお金を抱え込むことになります」


「……市中の金を抱え込むことほど悪いことはない。吐き出す方法もそれなりに考えておく必要があるな。景気が悪化してくるのであれば、減税するという事も手段としては取れるんだが……」


「減税は止めておくべきでしょうな。今は好景気と言ってもいい状態ですし、これ以上税を減らすと手が付けられなくなります。それに、税を一時的にとはいえ下げてしまうと、今度は上げる時に反発が出てくるので、どうしてもという場合でないと下げるという手段は取れないでしょう」


「でしょうね。好景気とまでは言わないまでも、民がお金を持っている状態ですからね。確かに税収が集まってき過ぎても問題なんですが、これ以上景気を加熱させてもって感じですよね。かといって、税を貯め込むのが正解かと言われれば、微妙な所があります」


「無難な方法としては、来年からの大開拓の賃金を上げると言うのはどうでしょうか? それなら多少は誤魔化しが利くのではないかなと。何方にしても、公共事業を行うのであれば、人手は必要ですし、今のうちに賃金を上げておけば、集まりは良くなるでしょうね」


 出来る事と言えば、その程度の事か。税収増は嬉しい事だが、回収しすぎても今度は経済が止まる。が、今は何方かと言えば好景気の部類なんだ。これを加熱させると大変な事にもなる。どうしたものか。経済を完全に把握している訳じゃないからな。聞きかじった知識で何処までやれるのかだ。

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― 新着の感想 ―
主人公は基本方針を示すだけで、やり方は現場に任せるし、比較的話が通じるってだけで偉いよな
余った金使って奴隷を大量に買うとか手厚い保証で人を呼び込むとか新兵器の開発とか 他国を侵略して魔物兵の蹂躙も見たいですし主人公に野心がなさそうだけど魔と人の共存する建国もみてみたいです(希望)
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