夏、ミスリルが手に入ったぞ
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夏真っ盛り。まあ、適温程度までしか温度は上がらないんだが、それでも夏は夏だ。しっかりと作物を育てて色々として欲しいものだ。特に夏野菜は油漬けにしておくと、冬にまで食べられるからな。塩漬けでも良いんだけど、油漬けの方が人気である。まあ、高カロリーなので冬場には最適だぞ。体温を上げないといけないからな。寒い冬は体温を上げてカバーするしかない。油は普通に農村で作っているのでそれを使っている。最近では魔物村でも作り始めたくらいだ。……ジャガイモ畑がかなりの面積になっているからな。売れるものを調達するために、花を育てて貰って、その種から油を作っているんだ。寒くても育つ種類の花を使った油だ。なんという植物なのかは知らないが、そういうのもあるんだよ。
「ぐふふふふふ。やってやりましたぞ。これがミスリルのナイフになります。……かなりの小さなものですが、ミスリルですので、使い道は沢山あるでしょう?」
「ああ、助かる。これでダンジョンからミスリルを作ることが出来る。助かった。これがあるのと無いのとでは戦争になった時に勝てるかどうかが解らないからな。上位金属もなるべく早く手に入れておきたいものなんだが……。ダマスカスの方はどうだった?」
「ダマスカスになると、今度は大きさが問題になりますな。使い勝手もミスリルの方が上ですが、重量はダマスカスになります。なので、ダマスカスは冒険者のメインの武器になります。商人である私が仕入れるのは難しかったですなあ。それ程残っていないと言うのが現状なのです。対してミスリルに関しましては、ダマスカスの何倍も高いために、売れ残っていたという訳なのですよ。特にナイフですからな。短剣よりも短い。これをメインで使う冒険者がどの位居るのかという事になってきます。簡単に言えば、運が良かったと言う事になるでしょうな」
「そうだろう。ミスリルの方が先に手に入るとは思ってもいなかったからな。しかしこれで、魔物の装備が整っていくだろう。それは非常に大きい」
「ぐふふふふふ、万の魔物を引き連れたマクシミル様を見ることになるのですな。大変良い事かと思います。完全にテイマーの職業をものにしていらっしゃる。ここまでテイムを使いこなす人はそうそういますまい。ダンジョンコアが味方だというのも大きいですな」
「そうだな。資源に関してはダンジョンコアがいる限り問題ない。商品についても問題ないはずだぞ。今年はかなりの量のマットゴートを用意できる。その準備はしておいてくれ」
「おまかせ下され。それではこれで、失礼いたします」
ふん。ダマスカスが手に入らなかったのは若干痛いが、ミスリルが手に入ったのは大きい。ダンジョンに取り込ませて量産をしてもらわないと困るな。重要金属だからな。しっかりと増やしていきたいと思っている。魔法触媒としても優秀だからな。魔法を使う奴らにも支給してもいいと思う。魔法使いはどうしても装備が貧弱になりがちだからな。
しかしまあ、偶然と言いつつも、よく手に入ったものだ。これがあれば魔物軍を強化できる。非常に優秀な奴だよ。こちらが欲しいものはちゃんと手に入れてくるんだからな。あれでもちょっと気配りよりも雰囲気にパラメーターを振っておけば良かったものを。独特な気配をしているからな。
「デーデル。俺だ。会議はどうなっている?」
「はい。今年の開拓速度なのですが、……通常の10倍以上の効率がありますね。これだと村の畑が1.5倍程度になりそうな勢いです。どうしますか? 1.2倍程度で止めておきますか?」
「……いや、続けさせろ。その代わり、アンデッドを補充してやれ。そうだな。……200は用意する。それを持っていかせる。それを使って畑の維持をしてもらう事になる。死霊魔法の使い手は用意してあったはずだ。まだまだ大丈夫だろう?」
「基本放置ですし、問題無いと思われますがね。何でもかんでもアンデッドという訳にはいかないんでしょうけど、便利ですよね。今までなんで使っていなかったのかが不思議でならないくらいです」
「アンデッドに疲労は無いからな。人間よりも馬鹿だが、致命的な馬鹿ではない。それが大きいんだろう。今までは知らなかったから使っていなかったと考えるべきだ」
アンデッドは便利である。農業にも使えるし、他の単純作業にも使える。動力も特に必要なく、無限に命令を熟してくれる。何とも頼もしい。これでもう少し器用であれば、もの凄く使われていたと思うんだけど、その辺りは仕方が無い。
畑は重要だ。どんなにあっても足りないなんてことにはならない。増えて増えて困るって事は無いんだ。余るくらいで丁度いい。農民にもその位は働いてもらう。その代わり、兵役も無いんだから頑張って欲しいとは思うけどな。食料生産は領地の要なんだ。食料が無ければ生きていけないんだから当然の事ではあるんだけど。今年から800人の町人も増えることだし、収穫量は多くなればなる程にいい。ガンガン収穫して町へと売ってくれと思うんだよ。
「それはそうと、今年の税収はどうなりそうなんだ? 見通しは立ったんだろう?」
「はい。税に関しましては例年よりも1割増になるでしょう。冬の手工業がかなりの値段になったとも聞いています。納税者もその分しっかりと納税をしてくれることでしょう。更に来年にむけて、どんどんと動かしている状態です。今年は商会の投資に力を入れたいと思っております」
「解った。その様に頼む。後俺がしなければならないことは何かあるか?」
「いえ、特には。今年も順調に進んでいますので、今の所は問題はありません」
「そうか。丁寧に進めろ。急ぐ必要はあるが、焦る必要はない。戦争があると言ってもまだ先の話なんだ。構えているだけで良いんだよ。……悟られるなよ?」
「それは勿論です」
「結構。それでは後は頼む」
さて、時間が出来たな。どうするか。……偶には町の様子を見てくるか。何かヒントが貰えるかもしれないし。内政を進めているとはいえ、色々と急激に推し進めたからな。問題が起きていても不思議じゃない。見回っておくことで、対処も容易になるし、悪い事ではないはずだ。……護衛は要らないか。自分の町だしな。
町を歩いているんだが、活気がある。冬場は静まり返るんだけど、結構商人が出入りしているな。外からもかなりの商人が入ってきている様子。……マットゴートの効果かな? その可能性がありそうだ。急に扱いだしたからな。変化を感じ取って何かを探りに来ているんだろう。そんな変なことは、しているんだがな。ただ、それだけだと町を探っても殆ど意味がない。
魔物村まで入られたら厄介だとは思うが、そこまではしないのではないかと思っている。表面を浚いに来ただけだと思うんだよな。商人がやってくるくらいには経済も活発化し始めたと言う事なんだ。良い事ではある。後はこれをどれだけ維持できるのかだな。継続して商人がやってくるようにしないといけない。それだけの魅力を作っていかないといけない。それにはどうしても商会を大きくする必要があるんだよな。ミットレント商会だけでは足りない。それだけの商品を扱える商人が居ないといけないからな。中々に大変な事だ。
だが、悪くはない。これから発展していくことになるんだし、今はまだこれでいい。もうちょっとしたら、もっと大きな商いをやって貰う可能性があるが、今の所はこのままでいいんだ。商会も育てていく必要があるんだが、もう少し待ってもらおう。