どんどんと領地を落とす
OFUSE始めました。
https://ofuse.me/rukea
ついでにブログも始めました。好きなことをつらつらと書いていく予定。
https://rukeanote.hatenablog.com/
さらについでにTwitterも始めました。変なこともつぶやく可能性があります。関係ないことも沢山つぶやきます。
https://twitter.com/rukeanote
その後も東へ東へ進んでいき、約15日後には東端まで来ていた。その間に強い敵と1度戦った。それも本隊だったのだろう。それも蹴散らして進んでこれてしまった。修羅たちは誰も欠ける事無く済んでしまっている。だが、戦闘を終えた修羅たちからは感謝の言葉を貰っている。死闘という状況は中々に作れない。自分たち同士で殺し合う事はあっても、他の種で自分たちに匹敵するのはヘカトンケイルたちだけだと思っていたのだそうだ。それが人間もここまでやるとはと驚いている。
惜しむべきは武器の性能差だろう。余りいい武器を使っていない兵士が多いのだそうだ。さもありなん。アダマンタイトですら貴重品なのだから。俺たちだってオリハルコンやヒヒイロカネが欲しかった。それで探したのだが、見つからなかったのだよ。何処かの王族や貴族が抱え込んでいるはずだ。そうじゃないと情報なんて出回らないはずだからな。コレクターなんて止めてしまえ。戦力に使わせてこその金属だと言うのに。
そして、東が終われば西である。それもまた同じように25日程度で端まで到達して、更にはミッテルディア王国との接細部までを確保した。これの意味するところは大きいぞ。この占領地を後で領地にすれば、正式にミッテルディア王国との国交が結べる。侯爵家の持ち物になるんだろうが、領地が増えることは良い事だ。国交が結べるのは良い事なんだ。ちゃんと確保したんだから、ちゃんと使って欲しいとは思う。その為に落としたんだから。
「はっはっは! 流石だな! 俺たちもこれで憂いなく攻めに参加できるぜ! 今回は何処までも攻めていけるだろうからな。ちゃんと戦力を整えて来てやったぜ!」
そういうのはフェルナンド元帥殿だ。……やはり雑兵が雑兵していない軍隊は強い。というか、こんな戦争に元帥が出張ってきているのか。いや、それも当然か。国の威信をかけた戦いだからな。最前線に元帥が居る事は少しばかり不思議に思うが、まあ、やらかしても仕方がないだろう。
「ところでフェルナンド元帥、情報は何処まで流したのですか?」
「ん? ああ、各領主にまでは伝える様に指示を出した。問題は無いだろう。今回の戦争では勝てている場所が多いはずだ。それだけの戦力を集める時間があったんだからな!」
あー、次兄殿が無能だと言う事が解ってしまったか。元当主が握り潰した可能性もあるが、次兄殿が情報を流さなかったのは事実。というか、まともに運用さえもしていないのではないだろうか。情報だけ貰って、何もしていない可能性があるな。これは釘を刺しておかないと。
「情報共有は大事ですからな。新たな発見があれば、どんどんと共有して欲しい所です。俺たちも情報が欲しいので」
「そうだろうな。年に1度は情報を更新することにしよう。これだけでも軍が強くなるのだ。このようにな!」
良し。これで幾ら無能の次兄殿でも、やらなければならない事だと解るだろうな。元帥の命令を無視するのかという事にもなる。……そうだ。ついでに成果を披露する場所も作ってやらないとな。まさか強化してませんなんてことにはならないだろうし。
「フェルナンド元帥。良ければ数年に1度は、領地の軍の成長を確かめるためにも演習をしてはどうでしょうか? 模擬戦なんかも良いかと思われます。どの位の力を地方が持っているのかの確認も出来ますし、良いのではないでしょうか?」
「おお! それはいい案だな! 王に直訴しよう。軍の強化具合も知れて、良い所しか見当たらないな! 是非ともやらせてもらおう」
よしよし。これで何もやっていなかった場合は、お叱りを受けるのは次兄殿になる。精々ちゃんと準備をしておけよな? 地方軍だからって自由にやって良い事ではないんだ。監査の目もちゃんと光らせておかないと。無能では生きているだけで恥だという事を解って貰わないといけない。ちゃんとしてくれるよな? って圧をかけておかないと。
そんな訳で、後は占領地を増やすだけで良くなった。どんどんと侵攻してどんどんと占領地を増やしていくだけだ。流れ作業だろうからな。ダンジョンからも追加のアント系を呼び出して、多方面展開をさせていく。そのついでに王都を探すんだが、王都は解りやすいはずだよな? 王城があれば、それが王都のはず。それを目指して戦いにいけばいい。戦力を散らして何処に王都があるのかを探させるべきだろう。今回は王城を徹底的に破壊するのだ。今回の戦争の目的の1つはそれだからな。大都市の破壊。そうすれば、二度と攻めてくるなんて愚を侵さないだろうと思う。
アイスクローブ王国をどんどんと占領していく。面で占領地を増やしていっているので、報告も大変な仕事になっているのである。……30人しか人間の兵を連れて来ていないからな。早々にパンク状態になっている。休憩もちゃんとあるが、色々と把握するにも時間がかかっていってしまっている。これに関しては仕方がないとは思うけどな。どうやっても俺がダンジョンの側に居ないと兵士を追加できないんだから。何度も何度もアント系を送り出しているが、地図上では結構な範囲を攻略出来ている。この調子で行けば、今年中には4分の1くらいは占領できるのではないかと思うくらいのペースで占領を続けている。奪還される様な事は、今のところない。住民には被害を出していないからな。あくまでも戦おうとしてきた連中だけをたたいている。兵士と、こっちにかかってきた連中だけを相手にしているのだ。戦って来ない敵は放置。味方の可能性もあるからな。敵味方の判別が出来ない以上はそうするしかない。
そして、他の地区からも伝令が飛んできている。色々と情報が入ってきているが、まあ、何処も押しているという情報が多い。それはそうだろう。後方の陣地が占領されているんだから、補給が滞っている。それで負ける方が難しい。……なのにも関わらず、幾つかの防衛地点は負けているのだ。あり得ないだろうに。何をしたら負ける要素があるのか。しかも、我がご当主様も負けているという。そのまま死んでくれれば良かったんだろうが、落ち伸びているらしい。そこには別の軍からフォローをするという連絡も入っている。こちらはどんどんと先に戦線を押し上げていっているというのに、何をしたらそこまで足を引っ張れるのだろうか。これは本当に無能の称号を獲得してもおかしくないと思う。
後でどうなるのかは解らないが、とりあえず、防衛に関しては問題無いと言う事なんだ。今回は他の地点の守りに回せるだけの兵の余裕があるんだから。そもそも敵の前線が落ちているのに、最前線で負けるんじゃないよとは思うんだがな。補給もなしによくもやったと、敵側を褒めるしかない。寧ろ補給が無くなったからこそ死に物狂いで落としに来たのかもしれないが、そんな事は知らん。落とされた方が悪いんだよ。
そんな訳で、現在、王都を探しながら敵の懐へと潜り込んでいるんだ。停戦の知らせはまだ来ない。向こうも焦っているとは思うけどな。ここまで攻め込まれたら普通に厳しい。停戦の使者を出そうにも、何処に届けていいのかが解らないだろうからな。前線が動いている可能性が高いんだ。停戦の協議も出来ないのでは話にならない。それまでにどんどんと占領地を増やさねば。停戦される前に、王都を落とす。徹底的に破壊する。俺たちが平らにまで戻しておいてやるよ。工事がしやすいだろう? 復興に土木工事をやらせればいい。それだけでも仕事が出来る。高給取りにしてやれよな。




