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北方領地の魔王  作者: ルケア


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情報が不足している

OFUSE始めました。

https://ofuse.me/rukea


ついでにブログも始めました。好きなことをつらつらと書いていく予定。

https://rukeanote.hatenablog.com/


さらについでにTwitterも始めました。変なこともつぶやく可能性があります。関係ないことも沢山つぶやきます。

https://twitter.com/rukeanote

 収穫の秋が終わり、冬。来年の早々に戦争が始まるなんてな。しっかりと準備をしておかないといけないという事で、既にメルカバには現地にダンジョンを繋いでおいてもらっている。今回は兵士諸君もダンジョンで移動だ。その方が面倒が少なくて良いからな。前回はニブルヘイムに乗って移動をしてもらったんだったか。それでも十分に早いけど、ダンジョンで移動をした方が圧倒的に速いのである。そんな訳で、今回も30人の兵士を連れていく。何かあった時のために人間は欲しいからな。戦力としてというよりも、伝令役や雑用から何までを色々とな。普通は魔物とは会話できないし。俺は困らないけど、他の人とは話せないのがなあ。言葉を理解している魔物人はそもそも戦闘にはあまり興味を示さなかった奴らが多いし。魔物も色々とあるみたいなんだよな。それは人間でも同じことだから何とも言えないけどな。


「来春には戦争が始まる。準備は万全だが、戦争の開始は夏前になるんだろうとは思う。雪の中で進軍するほど馬鹿ではないとは思うし。そんな状況ならニブルヘイムを突撃させるだけだからな。もっと利口に攻めてくるだろう。とはいえ、本隊と戦うのであれば、どうしても突撃させないといけない魔物が居るから、時間はかかりそうだが。前回同様、1年以上も続くのであれば、王都までは壊滅出来たらなとは思っている。作戦は既に考えてある。途中で王族が日和らないかどうかが心配だが、前回の事を考えたら、勝っていたら止めないだろうからな。問題は無いはずだ」


「でしょうね。前回もまさかあそこまで伸びるとは思っても見ませんでしたからな。今回も同様の可能性が高いでしょうなあ。問題は領地を欲しいと言いたがるかどうかです。王都を落としたのだから、こちらに全面降伏しろというのであれば、内乱で負けるでしょうな」


「だろう。少しずつ切り取るのであればまだしも、全面降伏をされたらこっちが困る。向こうの貴族家を全て根絶やしにするくらいで丁度いいだろう。降伏なんてされても問題しかない。貴族家は皆殺しにするべきだし、そもそも領地はちょっとだけでいいんだよ。いきなり国の3倍以上の国土を得ても、自国が混乱するだけで、メリットが何もない。それを解っているかどうかが怪しいからな。前回同様、馬鹿な考えを出さなければ良いが……」


 前回は勝っているからと、停戦協議を突っぱねたんだったか? そこで終わっておけば良かったのにって感じになったんだよ。まあ、それでも勝ったのは勝ったが。今回はそれ以上の勝ちを狙う予定である。なので、もしかしたら勘違いをする可能性があるんだよな。公爵家が止めてくれないと、滅びの道を進むことになる。こちらとしては、ミッテルディア王国との連絡用の道を確保しつつ、最前線を1つか2つ分押し上げて終わりで丁度いいんだがなあ。後は賠償金をふんだくっておけばよろしい。変に欲を出すと碌な事にならないからな。


 流石に全部の都市を落とすつもりも無いので、妥当なラインがその辺なんだよ。次はミッテルディア王国との共同戦線を考えればいい。無理だという事はないはずだ。両方に攻められたら、流石にアイスクローブ王国の戦力もばらける筈だし。修羅に勝てる人間を何人も用意される方が面倒なんだよ。出来ればこっちだけが勝つというシナリオが一番いいんだけどな。そんな都合よくいくのかどうかなんだよ。強引に勝ちに行くが、抜き合いにならないか心配なんだよな。


 まあまずは横に攻めていくんだけどな。まずは補給線をぶった切る。補給の無くなった兵力なんて無いのとそうそう変わらない。それにも負ける軍隊が居るらしいが、知ったことではない。普通は補給の無くなった兵士には負けないんだよ。負ける方がおかしいのである。なので、そういう所のフォローはしない。俺たちはただ真っ直ぐに南北をぶった切る。その予定だ。


「まあ、勝ちを焦らない事ですな。好機と間違えて突撃する貴族家が出てくるのでしょうが」


「功が欲しいからと突撃されても困るんだがな……。こちらの占領軍と、味方の軍隊では連携が取れない。そもそも魔物だからと攻撃されたら反撃してしまうからな。こちらの軍隊だと解れば良いんだろうが、解らないからな。鎧に家紋がついている訳でもない。そんな目立つ鎧を着ていても、魔物が判別できるわけがないから、無意味ではあるんだが。俺が全部の場所に居る筈もないし、指示は出来ないから、結局は味方とも戦わなければならないという状況にならなければ良い。勝手にこちら側に仕掛けてきた場合は知らないが」


「こちらが魔物を使っているという情報も流れているのかどうかも怪しいですからな……。王族がそうやって注意喚起をしているのであれば、本家から情報が届くはずなのですが、本家からの手紙には何も無かったのですよね?」


「無いな。ついでに言うと、ユニークスキルやギフトの情報も流れて来ていない。王城で差し止めているのか、馬鹿な次兄殿が止めたのかは知らないが、こちらには情報が来ていない。だから色々と確認のしようがないんだよ。こちらが何故知っているという事にもなりかねないしな。そんなあからさまに聞けば、色々と不味いだろう? これ以上の関係を構築したいわけではないが、わざと情報を絞っている可能性がある。そんな愚か者についていく理由がない。こっちはこっちで好き勝手にやらせてもらうさ」


 何処かで情報が滞っているんだろうが、何処でなのかが解らないんだよな。それが解らない以上はこっちも聞けない。まさかとは思うが、あの名前の長かったフェルナンド元帥殿が情報を止めるなんて事は無いだろうし、各貴族家には情報が行き渡っている筈なんだが……。まあ、その情報を活かせなければただの無能な訳で。あそこまでやり方を教えたんだ。そのまま伝わったのであれば、今回の戦争では負けないはずだからな。そうなると、魔物軍と鉢合わせる可能性があるんだが、攻撃してこない限りはこちらからは攻めない方がいいだろう。敵であれば攻撃してくるんだろうし。


 不安要素が多い戦争になる。味方の軍隊も壊滅させてしまう恐れがあるからな。大丈夫だろうとは思うが、少しばかり不安である。こっちの軍隊が損耗しなければ良しとするしかないんだけどな。それでも魔物ばかりだから、損耗しようがどうでもいいまであるんだが。そもそもアントヒーローに勝てるのかが怪しい所だ。勝てるだけの戦力を整えてくれていることを願うしかないんだろうな。


「現状は情報の共有すら疎かになっていると。嘆かわしい事です。それでは勝てる戦いも勝てなくなるのではないですかな? 情報とは武器であり、戦うための手段でもあります。それを規制して何がしたいのかが解りませんな……」


「デーデルもそう思うか? 全く愚兄殿には呆れかえるものだ。それとも王族が愚かなのかだな。どちらにしても、ご当主様は愚か者の仲間入りを果たしたわけなんだけどな。下々にまで情報を回さなければ、何が起きるのかが解らないというのに」


 こっちはこっちで対処するしかなくなるんだよ。仕掛けてきたら倒すしかない。捕虜も必要ないと思っている。よって、味方の最高司令官である貴族を殺りかねない。そんな馬鹿は死んでくれても構わないんだが、流石にそれで許されるのかどうかが解らない。出来れば、こっちは無罪であって欲しいが、そう判断するのは王族だからな。こっちの都合は考えて貰えない可能性がある。まあ、その時はその時で対応を変えるしかないんだけどな。

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― 新着の感想 ―
なんやかんや各所と情報を交換せず戦端が開かれるのおもしろい 普通は滅ぼされて然るべき国なんだろうけど、特異点が存在しちゃってるからな お相手の国もご愁傷さまです カーニバルのパレードがいくよ
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