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北方領地の魔王  作者: ルケア


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春になる

OFUSE始めました。

https://ofuse.me/rukea


ついでにブログも始めました。好きなことをつらつらと書いていく予定。

https://rukeanote.hatenablog.com/


さらについでにTwitterも始めました。変なこともつぶやく可能性があります。関係ないことも沢山つぶやきます。

https://twitter.com/rukeanote

 春になり、いつもの通りに町が動き出した。例年通りに動いていけば、今年もなんとかなるだろうとは思う。まずは耐えること。この自然の攻撃に耐えることだ。反撃は出来ない。故に耐えるのである。自然とはそういうものだからな。勝てと言われて勝てるものではないんだよ。自然に勝つには、神様的な力が必要になってくる。そんなものは持ち合わせていないからな。勝とうと思うだけ無駄である。耐え忍ぶしか無いんだよ。


 それで、恒例の子供のユニークスキルとギフトを確認していこう。今年はエデルガルドが書き出してくれた。ユニークスキルが肥料作成で、ギフトが風読みとなる。……まあ、ハズレだよな。肥料作成は農家には欲しいスキルかもしれないが、別にユニークスキルでなくても作れるからな。普通のスキルでも肥料は作れてしまう。品質の問題が出てくるのかもしれないが、その程度の話なんだよ。後はギフト。これは天気予報だな。大抵はそうやって使われる。後は弓矢を上手く使える様になるぞ。矢を風に載せて軌道を変えるなんてことも出来る。まあ、実質はハズレの分類だけどな。農家にとっては良いユニークスキルとギフトなんだがな。


 将来的に農家になるのかは不明だ。その辺は解らない。エデルガルドが何をしたいのかに関わってくる話なので、こっちでは強制するつもりもない。出たければ出ても構わないし、残りたければ残っても構わない。子供の好きに出来るのであれば、そうした方が良いからな。出来ない子供たちも居るんだから。確定でやって欲しい事がある子供もいる訳なんだよ。そういう子たちには、悪いがこの町の発展に貢献してもらう。代官の所に産まれてきたことを恨んでくれればいい。それなりの家に産まれてきてしまったんだから、その義務を全うしてもらう事になる。


 まあ、最悪は養子を取れば良い事ではあるんだけどな。何も自分の子供じゃないといけない訳では無い。養子でも構わないんだよ。ちょっと教育を施さないといけないだろうが、代官を務めるのは実子でなければならない決まりはない。貴族ならいろいろと縛りがあるんだけど、所詮は代官なんだよな。縛りも緩いものなんだ。


 そして、魔物村なんだけど、こっちは進化は無し。そもそも後はワイバーン系が進化をするかどうかなので、余り戦力的には代わりがない。修羅も進化する予定ではあるんだけど、かなりの時間がかかるだろうしな。期待はしているが、戦争には間に合わないだろう。最強の魔物がまだ進化をするんだから恐ろしい。ヘカトンケイルたちも強いが、大きいからな。大きいのは強いのだ。大きくないのに強いのが修羅なんだから。戦略的にはヘカトンケイルたちを使う方が楽なんだろうが、勝利後を考えたら使えないんだよな。負けるくらいなら使おうかってくらいの感じである。


 メルカバにもしっかりと育成を頼んでおいたが、それだけだ。戦争で使う魔物たちをどんどんと強くしてくれればいい。進化はしなくても、経験値はちゃんと貯まっていく。強くなればなるほどに良い個体なんだよな。ちゃんと訓練させて、負けないような奴らに育てて貰わないといけないんだよ。近く戦争が始まる。それまでに限界まで育成をしてもらわなければならないんだ。


 ダンジョンコアも忙しそうにしているし、そこまでこっちが指示しなくても大丈夫になっている。勿論だが、詳しい事はこっちで話すんだけど、それ以外は特にやることもない。ダンジョンポイントを稼いでおくことくらいしかやることがないんだよな。まあ、それが最重要なんだけど。ダンジョンポイントはどんどんと稼いでおいてもらわないといけない。次の戦争ではがっつりと使う予定なんだから。連続で強い魔物をどんどんと出していくことになるんだ。必要ない奴は居ないってくらいには使う予定だぞ。特にアント系は過労死するくらいには酷使するつもりで居る。予定では勝たないといけないので、勝つための手段は沢山持っておく方が良いんだよ。


 戦争は数だ。質も重要だが、絶対的なのが数なんだ。質は良くても100倍までくらいしかひっくり返せない。それだけひっくり返せたら十分だろうとは思うかもしれない。だが、100倍の戦力をちゃんと当ててこられると、どうしようもないという事なんだよ。誰しもが疲労を感じるんだから。絶対に勝てない敵というのは存在しないんだよ。


 だからこそ、内政が重要なのだ。ダンジョンポイント稼ぎも内政の1つだからな。ダンジョンポイントが無くなるほどには使うつもりはないが、その位の勢いで倒されることも想定しなければならない。強い個人が居る可能性も考えないといけないんだよ。その為の数である。数で圧倒できるのであれば、どんどんとしてしまって良いのだ。数も質も勝っているという状況は珍しいと思っておかなければならないんだよ。どちらかは負けているというのが俺の想定だ。


 今度こそ敵国の精鋭部隊が来るだろうし、油断は出来ない。最強部隊の修羅でさえもやられてしまう事を考えた方が良いんだよ。修羅は異常なまでに強いが、勝てない訳では無い。人間でも勝てるんだ。ユニークスキルやギフトが優秀であれば勝ててしまう。そういった存在なのだよ。修羅には悪いが、極まった人間の方が強いと思っている。それが出てこないとも限らないからな。というか、今回は出してくると思うぞ。前回は負けているんだから。


 俺がアイスクローブ王国の国王であれば、まずは全力で叩き潰す相手であると見極めるだろう。どう考えてもこの国の立地が悪い。援軍の可能性が限りなくゼロになっているんだからな。同盟国を作ろうにも難しい。ミッテルディア王国が精々だろう。それが呼応してくることは殆どないと高を括って、全力で相手をする方がメリットがあるんだよ。まあ、そんな状況を他国が見逃してくれるのかというと、無理があるだろうが。痛みを伴ってでも、隣国を減らす方がメリットになる。それを考えると、どうしてもな。こちらが不利になるのは解り切っている。


 だから出来る対策はやっておくべきなんだよ。少なくとも後数年で戦争だ。早ければ今年にでも奇襲を食らう可能性があるんだろうけど、奇襲なんてやらかそうものなら、他国が黙っていないからな。基本的には宣戦布告をしてくるとは思う。まあそもそも、相手国内の食料品の物価が上がり始めたら戦争の前触れなんだろうなってくらいは掴んでいて欲しいものなんだけどな。その位の偵察は出来ると思うし、侯爵家がやっているだろうとは思う。情報がこっちまで来ていないのが問題なだけで。何処で止まっているのかにも因るんだけどな。王城で止まっているのか、各貴族家までは話がいくのか。次兄殿には話が来ているんだろうか。来ているのであれば、教えて欲しい所ではあるんだがね。


 準備をしているが、何時迄にというのが無いのが現状。何時迄に戦力を用意しろというのであれば、答えることは難しくはない。急に戦力をと言われると、難しいが。出来れば半年前には教えてもらいたい。今の状況では半年でも遅いかもしれないが。食料品がどうしてもな。必要最低限の食料では戦争は出来ない。戦争は物資が余っていないといけないんだ。どんどんと物資を溶かすのが戦争なんだよ。余裕で勝てるだけの兵糧を用意しようと思うと、中々に難しい所があるんだ。まあ、それでもなんとかして見せるのが俺たちなんだけどな。ダンジョンコアがあるんだ。出来ない訳がない。ダンジョンコアをフル活用して、戦争を乗り切るぞ。そして、今度の戦争も勝ちに行く。負けるなんて嫌だからな。最低でも勝利。そこは揺るがないつもりだ。

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― 新着の感想 ―
肥やしは神をも欺く まさかエデルガルドにざまぁされる日楽しみにする感じなのか 戦略兵器な兄弟姉妹に囲まれていますが、土壌改良と天候予知により天の時を知り地の利を得て人心を掌握する系ですよね
うむ。一番簡単な方法はダンジョンコアで疑似的な焦土核を作ることだろうな。 ただそれをするのであれば明確に警戒されるだろうしやっぱ野良を装って竜の巨大集団と地下からのネズミどもによる崩落作戦に色々考えれ…
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