予定と予想を確認する
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冬、誰がなんと言おうとも、必ず冬はやってくる。雪が降り、引きこもるだけの生活がやってくる。今回もそうだ。季節の廻りは、時の流れは変えられない。必ず冬はやってくる。今冬もしっかりと寒い。部屋を温めながら、内政について話を進めていく。
「デーデル。まずは予定の確認だ。俺たちの予定では後4年程で戦争が起きる。その時にはアイスクローブ王国は前回の戦力の5倍をもって攻めてくると予想している。戦いは数だ。圧倒的質の前に破れるかもしれないが、数が無ければ占領も出来ない。相手は本気で落としに来るだろう。その為の数を用意してくると見られる。それまでに準備をしなければならないのは戦力だ。こちらも数を揃えないといけない。これは去年と同じでいいだろう。予定では、向こうの3分の1程度を用意出来れば御の字という所だと思う。これは魔物の軍勢を数に入れなかった場合だ。魔物の軍勢は数に含めなくてもいい」
「とりあえずは予定ですからな。その通りでよろしいでしょう。現状では何とも言えないですが、責めて3倍差くらいにはしておかないと負けかねないですから。予定ではその通りにしておかないと、本気で負けかねませんな。それで、魔物に関しては上振れていると考えてもよろしいので?」
「ああ、魔物に関しては精霊をダンジョンに招き入れたことによって、大きく上振れているはずだ。用意できる戦力も大きく変わる。ここは条件的には上振れているから、なんとかなる。俺たちが用意する軍隊は、予定よりも強くなるはずだ。多くなるはずだ。これは確定事項と言ってもいい。予定よりも上振れている部分ではあるが、全体の底上げが出来ない以上、また局所的なものになる。これだけで勝てるとは思わない方がいいだろうな」
メルカバに確認を取らないといけないが、少なくともディグラット騒動の時にはダンジョンに居る事は確認できている。異常なまでのダンジョンポイントがその恩恵だ。冬の間は何処かに行くのかもしれないが、精霊が中に居るだけで、ダンジョンポイントの増加が早いんだから、色々と使い道が出てくる。少しでも滞在してくれれば、かなりの利益になるんだ。これは春になったら色々と聞いておかないといけない事でもあるんだけど、戦争になった場合はどうなるとか、色々と疑問はあるんだよな。何度かは戦争をしているはずなので、その時にどうなったのかを聞いた方がいいだろうとは思う。
上振れていることは良い事だ。魔物の強さはこちらの戦力に直結するからな。魔物を戦力とみなしているのは俺の軍だけみたいだがな。まあ、普通の軍では魔物を何処に飼うのかで揉めることになるだろうし、俺だけの戦力と考えた方が良いのは確かなんだよ。数を用意できるようになれば良いんだが、それにはダンジョンポイントが必要になってくる。そのダンジョンポイントを稼ぐためには色々としなければならない。まあ、今の所は順調と思っておけば良いんだよ。
「それで予想だが、正直なところ、本家からユニークスキルやギフトの情報が来るとは思えない。それらを下の方まで情報共有しないと、戦力的には強くならないんだが、情報共有をするとは思えないし、そもそも平民のユニークスキルやギフトを調べるとは思わないんだ。中央軍が何かを言ってきたとしても、予算がどうのこうのと言って拒否する気がする。戦力の増強は見込めないと思った方がいだろう。そして、そうなってくると内政面でも大きな問題が出てくるのは解っていると思う。ユニークスキルやギフトを把握しないと言う事は、内政でもそれらを使う事をしないはずだ。よって、内政面では不利になると考えた方が良い。アイスクローブ王国はこれらを知っていると仮定しておいた方が良いからな。相手が下振れる分には何も問題はないんだ。まずは想定外を潰しておくべきだ」
「でしょうな。知っていると思って動かなければ、後で戦力の帳尻が合わないでしょう。何をどれだけ用意するのかも関わって来るでしょうし、知っていることを前提で進めた方が良いとは思います。それと内政ですが、予定よりは大幅に遅れることになるでしょう。予想では本家の内政が6割程度、それ以外の町が4割程度の内政しか進まないでしょうな。それでも今までは良かったのかもしれないですが、今後は致命的な遅れになるでしょう。こちらの収入にも関わってくることですので、大きなマイナスを考えておかなければならないとは思います。ただ、メイプルシロップの販路は確保してくると思いますよ? 向こうも何かと金が入用になるでしょうからな。意地でもメイプルシロップは売り込むでしょう。なので、予想としては来年は今年の5割増し位のメイプルシロップが必要になるのかなとは思っております。まあ、そもそもその必要分の3倍以上は確保してあるのですがな」
「そうだな。メイプルシロップの販路は確保してくるだろう。そうしなければ、軍を維持できなくなるからな。なんとしてでも金を集めにかかると思う。その為にはどうしても高額商品を手にしなければならない。リスクを取りに来るだろう。他の商品はどう見る? 毛皮製品なんかの冬装備は売れると思うか?」
「……難しいのではないかなと思っております。冬装備はいつもの通り作ってダンジョンポイントにした方がよろしいかと。簡単に売れと言って売れるものではないですからな。メイプルシロップは消耗品。それに比べると冬装備は何年も何十年も使い続けるものです。販路を拡大しても売れるかどうかは解らないですし、それならメイプルシロップを売る方が良いと思います。なので、売れるには売れるんでしょうが、そこまでの数にはならんでしょうな」
「……そうなるよな。俺もその予想だ。結局はトルクメニア山脈との競合品になる訳だし、国外に売るにしても問題がある。選択肢がアイスクローブ王国しかないのが現状だ。敵国に商売をしに行くのはメリットが大きいのは解るが、リスクも大きいからな。仮想敵国から資金を奪えるのは良い事だとは思うが、それ以上に商人の命の方が危なくなる。そうなれば、敵国で物だけ取られるという事が起きるからな。出来れば国内経済だけで何とかしなければならない。敵国を利する訳にはいかないからな。これに関しては今まで通りで良いとは思う」
敵国で商売をする事は、当然だがリスクも伴う。その辺は解っていないと馬鹿を見る。商人が摘発されて、荷を全て奪われましたって話になると、敵を利するだけで終わるからな。そんな馬鹿な真似はしないとは思うが、警戒しておいて損はない。
もっとも、本家にその伝手があるとも思えないんだがな。侯爵家の領地を縦断してまでアイスクローブ王国に侵入できるのであれば、そもそもミッテルディア王国との交易が成功しているはずだからな。その辺は厳しい筈なんだよ。確定情報ではないので、何とも言えない所ではあるんだがな。
やはりダンジョンポイントにしてしまう方がいいだろう。国内に売るにしても限界がある。トルクメニア山脈と隣接している貴族家とも喧嘩をする事になるし、難しい事には変わりがない。品質で勝っているからとこちらが売り出せば、他貴族の経済を殺してしまう。そうすれば、ゴールドレッド子爵家がカバーしなければならない領域も増えるかもしれないんだ。それは流石に戦略上不味い。特に俺たちは良いが、兄たちが分断されたら、下手をすれば俺に当主が回ってくる。それは勘弁願いたいのだ。当主になんてなるものではないからな。




