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北方領地の魔王  作者: ルケア


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最上位精霊と世界の謎

OFUSE始めました。

https://ofuse.me/rukea


ついでにブログも始めました。好きなことをつらつらと書いていく予定。

https://rukeanote.hatenablog.com/


さらについでにTwitterも始めました。変なこともつぶやく可能性があります。関係ないことも沢山つぶやきます。

https://twitter.com/rukeanote

 危険なのは危険なのだ。地雷が何なのかが解っただけでも御の字なんだよ。だが、誰かが開発したら、災害が頻繁に起きる可能性があるという事だ。特に俺みたいな異世界からやってきた奴は、かなり危険な存在だろう。俺は特に電化製品を作ろうとは思わなかったが。電化製品はあれば便利なのは誰もが知っている。だが、電力というものは不安定なものなのだ。電力の安定供給が如何に難しいか。それはある程度知識のある日本人なら知っているとは思う。日常的に電気を使っているが、普通は停電が起きない。それが当たり前になっているのではないか。先進国でも、偶に停電を起こすことがある。災害時や緊急時を別にしてな。発展途上国では月に数十回も起きることがあるという。後進国はそもそも電力を使っていなかったりもするんだが、その辺はGDPに大きく反映されている。電力を使えない国は後進国。それが普通だ。


 そしてここは異世界。仮に発電所を作ったとしよう。ダンジョンから無限の石炭を手に入れたとして、火力発電をやったとして、停電を起こさない様にする方法があるか? 俺は無いと思う。そもそも国単位でやるべきことであり、1つの町でやろうものなら確実にオーバーフローからの停電が起きる。しかも昼と夜での電力の使い方も違えば、夏と冬での電力の使い方も違う。超大型の電池が作れるのであれば別なんだろうが、町単位で発電所を運用したいとは思えない。使うのは現実的ではないな。


 ただ、それを置いておくとして……。


「あんた、何者なんだ? 精霊なのは解った。だが、詳しいことは何も解っていない」


「そうですね。私は氷の最上位精霊です。この世界の精霊の2番目の位に居るものです。今年の冬はいつもよりも気温が低いのです。雪は例年通りかもしれませんが、気温は低い。太陽の活動が少しばかり低下しているようですね。太陽からのエネルギーの補給が上手くいっていないようなんですよ。そんな事ですから、私が出てこられたんですけどね」


「最上位……そうか。それで、なんでまたこんな所に居たんだ? 特に世界の危機が来た訳でも、災害を起こしに来た訳でもないんだろう? 太陽の活動が影響しているなら、そもそも余り関係がないように感じるが……。出てこられるという表現からして、気温が低くないと出てこられないという事で良いのか?」


「うーん、それもちょっと違うんですよねー。出てきたいなら何時でも出てこられるんですよ。時と場所を選ばなければって感じですけどね。基本的には冬の場所でしか出てこれないですし、0℃以下の、水が氷になる所でしか出てこられないんですよ。ずーっと出ていられれば良いんですけど、そういう訳にもいかないですしねー。色んな場所で出られますけど、出てもどうするんだって話ですし。でも、出ない訳にもいかなくてですね。出ていないと世界からエネルギーを消費してしまうので。私が外に出ていない時は、世界からエネルギーを奪ってしまっている訳なんですよ。私の存在自体がちょっと特殊でして。世界からしたらほんの少しなんですけどね。それでも世界の管理者としての役割がですね。私が世界の崩壊を早める訳にはいきませんし」


「……なあ、聞いても良いか? 世界からエネルギーを奪いまくっている訳なんだけど、奪うだけじゃないんだろ? 回収する仕組みも作ってあるんじゃないのか? 俺の居た世界では……そういうのは心当たりが無かったんだが、まあ、災害は多かったな。しかも年々酷くなっていっている感じがあった。ここだとそういう事は今のところない。という事は、世界にエネルギーを変換する仕組みも整っていると言う事にならないか? 考えてみれば、生まれてから地震や豪雨、豪雪……は魔物関係であったが、暴風も無ければ熱波も無い。世界からエネルギーを奪う事を止めたいのであれば、人間を困らせる方向に動けば良いんじゃないのか? 人口が増えなければエネルギーも消費しないだろうし」


 回収できる何かがあるはずなんだよな。そうでなければ地球のように色んなところで大災害が起きていても不思議じゃない。もしもエネルギーを奪われたことで世界が体調を壊すのであれば、常に栄養を補給しないといけないはずなんだ。それがエネルギーを減らすよりも効率よく手に入れば、世界が体調を壊すことも無いだろう。仕組み的には作ってあって問題は無いと思う。……地球に関しては解らないけどな。地球は人口が増えすぎたせいで、電力を使っている所為で、世界がずっと風邪をひいている状態なんだろうと思う。それの対抗策を作っていてもおかしくはない。


「なんと言いますか、転生者であるからなのか発想が柔軟ですね。この世界もエネルギーを補給する方法があるんですよ。一番は太陽からの光なんですけど、それ以外にもちゃんとエネルギーを補給しているんです。それを行うのがダンジョンコアのお仕事ですからね。ダンジョンポイントを消費すればする程、エネルギーを世界に還元しているんです」


「……なるほどな。そうか。そういう事か。ダンジョンコアが領域を広げて、生き物からダンジョンポイントを得られるのはそういう仕組みなのか」


「ですねー。人口が増えすぎても、何処かのダンジョンコアがエネルギーをその分回収してくれるんですよ。それで大体収支が黒字になるって感じですかね。それでも私が中に引っ込んでいることで、黒字が縮小されるってのは嫌じゃないですか。私は一応ですが、世界の管理者側なんですよ? それなのに、何も出来ずに赤字を垂れ流しているのはおかしいと思いませんか? 出来ることがあるのであれば、私にだって出来ることはあると思うんですよね。というか、ダンジョンポイントを知っているんですね。ダンジョンコアともお友達が居るんですか?」


「ああ、友達、そうだな友達というか仲間だな。まあ、悪友ともいうかもしれないが。そうか、それでダンジョンコア同士が戦争を出来る様にしてあるのか。ダンジョンポイントを効率よく減らすためにはそうした方がいいだろうな。ダンジョンが階層を更新したり、領域を広げたりすると、ダンジョンポイントが減って世界に回収されて行く。……上手い事作り込んであるな。戦力が同等であれば、ダンジョンの戦争は決着がつかない。戦力はどうしても天井がある以上は最終的には均一化がされる。そうなるとダンジョンコアの戦争は止まらない訳だ」


「おおー。よく知っているし、考察もバッチリです。そうなんですよ。これも上手く作り込んであると思いますよね。多分ですけど、私の上位存在も1度世界を作るのに失敗したんじゃないですかね? その反省を込めて作ってあると思うんですよ。今現在は良い感じに黒字なんですよね。このまま世界を維持していたら良いんですよね。世界のエネルギーが枯渇した時が崩壊の時ですからね。出来ればこのままでいきたいわけですよ」


 ……じゃあ人間を生み出さなければ解決するような気もしないでもないが、それも何か関係があるんだろうな。人間を生み出さないといけない縛りみたいなのがあるんだろう。……ちょっと待て。もしかしても、この世界の上位存在って、地球を作ったやつと同じなのでは? 人間もそうなんだが、決定的なのがユニークスキルとギフトの漢字だろう。何やっているんだよ。この世界が始まる前から設定していたのであれば納得が出来ない訳でもない。何処から漢字を持ってきたんだよとは思ったんだが、同じ世界から引っ張って来たんじゃねえか? それは世界の共通語で合わせてやれよ。また失敗してんぞ。

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― 新着の感想 ―
地球がもう滅んでいる説?
0℃ってのが不思議だなぁ。 これは人間が勝手に決めた数字で絶対零度もこれの影響で微妙な数になっている。 そして温度ってのができたのが1740年代18世紀だ。 よーするにこの世界は大航海以前で宗教改革な…
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