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ゴブリン進化計画

OFUSE始めました。

https://ofuse.me/rukea


ついでにブログも始めました。好きなことをつらつらと書いていく予定。

https://rukeanote.hatenablog.com/


さらについでにTwitterも始めました。変なこともつぶやく可能性があります。関係ないことも沢山つぶやきます。

https://twitter.com/rukeanote

 夏である。夏なのに涼しいという気候でしかない。気温は20℃くらいまでしか上がらず、かなり過ごしやすい気候になっている。今の時期はかなりの人が活動し、夜中までしっかりと働く。冬はずっと籠っていなければならないため、夏場に死ぬ気で働くのだ。そうしなければ、冬を越せないのだから仕方がない。もっとも、いつもならば怪我人や死者が発生するのだが、今年はまだ一件も出ていない。これは魔物村が機能している証拠なのだ。魔物が人間を襲うのは、人間を嫌っているからではない。食料が足りていないからだ。結局の所、食うに困らなければ、町や村を襲う事は無いのである。


 そして喜ばしい事に、ホブゴブリンが増えている。フォレストウルフに乗れなくはなったが、大きいというだけでかなりの戦力なのだ。オークにも後れを取らないくらいにはしっかりと戦ってくれる。率先して強くなろうとしてくれる分、かなり扱いやすい。どんどんと強くなってくれよ。その内ダンジョンコアにも取り込ませたいと思っているからな。


 村も20か所にまで広がった。かなり横に広げたつもりだ。その内6か所ほどは、サトウカエデが生えている場所を選んだ。これでメープルシロップが作れる。まあ、樹液を煮詰める必要があるのだが、その位は簡単に出来るので、コボルトにでもやらせようと思う。ただ、メープルシロップを作るのは冬でないといけない。いや、正確には駄目という訳では無いのだが、糖度が高くなるのが冬場なのだ。その方が効率がいいため、冬場にメイプルシロップを作ろうと思う。


 メルカバもいい感じに育ってきたので、積極的に鉄とコルバイト、石炭を用意してもらう事になった。ひたすらに生産特化に仕上げている第1村なんだが、ここが一番発展しているのだ。ダンジョンがあるのだから仕方がない事ではあるんだけども。ダンジョンコアが2つも3つもあるはずもなく。まあ、被っても有効範囲内に2つも作れないんだがな。メルカバとは何度も話をしているが、色んなものを取り込んで実験をしている。例えば、鉄と石炭を出して、それで剣を作った場合、取り込んだ時に収支がどうなるのかの検証もしてみた。結果は黒字になるという事なのだ。そんな訳で、生産品が出来上がる度に、収支は黒字を更新していく。これは大きな発見だと思ってもいいと思う。生産して余ったものはどんどんとダンジョンに取り込ませていっている。勿論、ゴブリンたちが使う分はしっかりと確保してという事になっている。


 また、コボルトが器用なので、薬についても作れるのではないかという事になり、ポーションを作って貰う事にした。材料は冒険者ギルドが把握しているので、それを使って色々と実験をしてもらっている。素材2つに水で出来る筈なのだ。基本的には門外不出のものなので、生産している場所は限られるのだが、結局は煮込むのが正解だと思っている。


 そんな訳で作って貰ったのが、低品質の下級ポーション。これでもかすり傷なんかは治るので、魔物たちに使ってもらうと同時に、コボルトたちにこれ以上の成果を上げる様に命令をしておいた。高品質のものが作れるのであれば、輸出品に加えるつもりである。出所は掴ませない。まあ、掴んだところで誰も真似しようとは思わないだろうがな。


『それで? 僕が出来ることはやっているつもりだし、強い魔物も取り込めるし、結構いい感じになってきたと思うんだけど、まだ何か足りないのかい?』


「足りない訳では無いんだが、しいて言うのであれば、物足りないとなる。メルカバもかなりの強化をしたと思っているんだが、出てくる魔物が単調になりがちだ。これを何とかしたいと思っているんだ。今の所、10種類も居ないだろう?」


『まあね。でも、それは仕方がないんじゃないかな? この近辺の魔物しか取り込めないんだし。それ以外ってなると難しいんじゃない?』


「一応は策を考えてきた。この荷物がそうだ。これを取り込んでみてくれ」


『良いけど……。あれ? 魔物が増えた。リザードマン?』


「そうだ。リザードマンだ。正確にはその鱗だがな。なるほど、素材化してもリストに魔物は増えるのか。それは良い事を発見したな」


『なるほどねえ。リザードマンはこの辺には居ないよね。これを増やすの?』


「ああ、増やす。そして最終的にはゴブリンたちと戦争をさせる。だから繁殖出来るまで育てて欲しい。雌と雄が必要だろうと思って、鱗は幾つも用意してある。これらを全部取り込んでくれ」


『了解したよ。……それで? リザードマンの好みの場所ってどんな場所になるの?』


「沼地だな。だから上層に適当な広さで沼地を作ってくれ。そうだな。大体リザードマンが200体くらいは入れる場所を作ってくれ。結構な広さになるが、大丈夫か?」


『勿論。その位のポイントは貯まっているよ。餌は何になるの?』


「魚だ。これも用意した。淡水で生活する魚だ。これを沼地に沢山泳がせておいてくれ。魚は苔なんかの植物を食べるからな。苔は大丈夫だろう?」


『水生の苔は大丈夫だよ。後は環境を作って増えるのを待つだけだね?』


「そうだ。どの位でリザードマンが100体くらいになるんだ?」


『うーん。幼体を避けてってなると、2か月は欲しいかな。初めに多めに個体を用意するけど、収支を黒字にしたいなら2か月。赤字でも良いっていうなら1か月もあれば十分じゃない? 本当に大赤字っていうのであれば、直ぐに何度でも出来るけど、そこまでは考えてないんでしょ? 何をしたいのかまでは解らないけど』


「何、簡単な事だ。ホブゴブリンを進化させるのに丁度いい魔物が欲しかったんだ。繁殖力がある程度あって、ある程度強く、尚且つ増やしやすいとなると、リザードマンが適任だと判断した。大赤字は流石に不味い。1か月に1度、ゴブリンたちと戦争をさせる。そして、変異を起こさせて、ゴブリンを上位種にしていく」


『ふーん。そして、最終的には僕が取り込むと。でも、1か所じゃ効率が悪いよね。10か所くらい作っちゃう? そうすれば最終的には黒字になるよ。最初はちょっと赤字になるけど』


「出来るか? それならそうしてくれると助かる。後は素材をなるべく持ってくるようにする。色んな魔物を取りこめた方が幅が広がるだろうからな」


『そうだね。色んな魔物を出せた方が選択肢は広がるかな』


「決まりだな。それではリザードマン繁殖計画をここに始める。準備が出来たら、ゴブリンを呼び寄せてくれ。それでひたすらに戦争をしてもらう」


『了解したよ。僕にも利益になる事だしね。それに、階層の更新はどんどんしていくからね。ここの小部屋はちゃんと残しておくから』


「解った。期待している」


 ホブゴブリンを進化させるための餌を作る。経験値をどんどんと積ませる。これで強くなってくれれば良いんだ。最低でもゴブリンの最上位種を目指したい。ゴブリンが何に進化するのかは知らないが、強くなることに変わりはない。多分だけど、まともな進化とそうでもない進化があると思われる。それをどうしていくのかだよな。とりあえず繁殖させてみてからの様子見だな。どんどんと養分を作ってくれ。そうすれば、最強の魔物軍も作ることが出来るだろう。そうすれば、詰みの状態も回避できるかと思われる。もっとも、時間もかかるし、金も必要にはなるだろうが。コルバイトでいい訳がないからな。今はまだそれしか手に入れられていないが、いずれは最強の金属も手に入れて見せる。コボルトで扱えるのかは知らないが。

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