アルマイヤ君雇用
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ケミラに行った後に、魔物村で寄り道をして、帰ってきたら農村からの聞き取りを終えた文官たちが戻ってきていた。戻ってきていたので、ユニークスキルやギフトを書き出し、一覧表に記入していった。……やっぱりだが、農業に向いていないユニークスキルやギフトを持っている人が大勢いる。が、心なしか農業関係のユニークスキルやギフトを持っている人が多い気がするな。環境で与えられるユニークスキルやギフトが決まるんだろうか? 遺伝ではないのは解っている。そんな流れがあるのであれば、代々剣の家系とかが出てきてもおかしくないはずなんだよ。これは面白い。農業をやるにしては、余り弄らなくても良いのかもしれない。それでも、長男よりも次男の方が良いユニークスキルやギフトを貰っている場合があるな。こういうのをしっかりと調べてやる方が、後々にはいい影響が出てくるかもしれない。
「一通り調べて記載をしておいた。急で悪いが、再び農村に行ってこのことを報告してきてくれ。農家の跡取りをどうするのかや、冒険者を目指している連中が居たり、町で仕事をしたい奴らも居る筈だ。そう言ったところにしっかりと教育をしてやって欲しい。これが各ユニークスキルやギフトの能力一覧になる。これを村長に渡して欲しい。そして、今後生まれる子供についてもしっかりと報告し、自分のユニークスキルやギフトで何が出来るのかを教えてやれば、おのずと上手く回っていく。狩人に向いている人も居れば、農民に向いている人も居るんだ。それを使わない手はない」
「では、各人行動を開始してください。住民票を作る時とは違いますが、説明を求められればしっかりと対応する様に。ここに書いてある内容をしっかりと教えてきてください」
文官たちに農民の教育を任せることにした。……まあ、今まで町の人たちに教えていたんだから、勝手は解ると思うけどな。町でのユニークスキルやギフトのミスマッチは7割くらい解消したと言ってもいい。残りの3割はもうこの状態に慣れてしまったからこのままでいいという解答を貰っている。主に40歳から50歳までの間の人間がここに当たる。……60歳まで生きるのは稀な事例だ。人間の寿命は町人で50歳くらいなんだよ。働けなくなったら死んでいく。そういう世界なんだよ。医療が発達している訳では無いからな。難しい所ではあるんだよ。
貴族はなんだかんだと言って長生きな人が多いけどな。70歳くらいまでは生きる。それでも両親の両親は死んでいるがね。生きていれば70程度だったはずだ。薬なんて余りないからな。ポーションがやっとである。普通に薬を作ることがどれだけ難しいか。薬草を擂ってそれを薬にする訳でもあるまいし。まあ、ポーションがちょっと特殊過ぎると言う事もあるんだけどな。あれは、何でなんだろうな。意味が解らないもの代表なんだよ。効果があるから皆使っているんだが、普通にあり得ない品物だからな。何で多少の傷なら飲んで回復するんだよ。おかしいだろ? 塗って暫くしたら利き目が出てくるのが解る程度の事なら驚かないんだけど、何故か即時回復なんだよな。何がどう作用しているのかが全くわからない。なのに、ユニークスキルやギフトで無いと作れない訳でもない。不思議なものなんだ。魔物でも作れるんだから、余計に解らなくなってきている。
まあ、それは置いておくとして、ユニークスキルやギフトの使い道が解った場合、何が起きるのかなんだよな。何が起きるんだろうか。何も起きない可能性もあるが、何かしら変化があってもおかしくない。村を出る人間が増えるんだろうか。それはそれで有りだとは思う。村の人口もなんだかんだと増えている一方なんだ。今まではなんとなく町に来てみては冒険者にならなければならなかったんだろうとは思うが、今後は自分のユニークスキルやギフトを知っているんだ。町人として働く事も可能である。そこまでの人間が必要なのかどうかは後で考えれば良いとは思う。仕事はある方が良いんだよな。食えなくなるような事では困るんだけども。
冒険者という選択肢も増えた。今後は多少は戦える冒険者も増えるだろうとは思う。全員を軍で引き取る訳にはいかないからな。財政的な問題も出てくる。まあ、財政問題は解決しようと思えば簡単に出来るんだが、それでは問題も出てくる可能性もある。ダンジョンで複製を作ってしまうという方法があるんだが、国法に触れるからな。バレないでやれるのかという疑問は出てくるだろう。明らかにおかしな量の通貨を流通させてしまっては、色々と問題しか出てこない。今はメイプルシロップやガムシロップの売り上げでなんとか凌いでいるんだが、人口が増えれば税収で返ってくる事でもあるんだ。なんとかして人口を増やしていかなければならないな。
「そういえば、アルマイア君を雇い入れましたよ? 今は使用人見習いとして働いてもらっています。両親の説得には成功しましたので、後の事はおまかせしますよ?」
「ああ、魔神の加護を持っている子供だったな。近いうちにダンジョンコアとも会わせる。色々と話が出来る筈だ。そうだな。夏にでも行ってこよう。相性の問題もあるからな。まあ、大丈夫だろうとは思うが。そこまで変な子供では無かったのだろう?」
「変な子供と言われましても困るんですが……。普通の子供に見えましたがな」
「ならば問題はない。ある程度の礼儀作法を身に着けてから行く方がいいだろうからな。夏になったらダンジョンコアを紹介する。今後の事も考えておかないといけないのは解っている。継続的にダンジョンコアと繋がりを持てる奴が必要だと言う事なのだろう? 魔物の暴走を抑え込める奴が必要だと言う事は解っている」
「解っているのであれば良いのです。くれぐれもよろしく頼みますよ? 魔物が暴走して滅んだとなっては目も当てられませんからな。それだけ魔物は脅威なのです。扱い方を間違えれば、人間は簡単に滅びてしまうでしょうからな。勿論ですが、解っていらっしゃるとは思いますとも。思いますが、一応は言っておかなければいけないことなのです」
心配なのは解るが、もうちょっと気楽に構えても良いとは思うけどな。ダンジョンコアに取っても、人間を滅ぼすことにメリットが余りない。ダンジョンコアはダンジョンコアで覇権争いをしているんだ。ダンジョンコアの最大の敵はダンジョンコアである。人間を味方に引き入れた方が楽なんだよな。問題は欲にかられた人間がダンジョンコアを狙う事なんだが、それに関してはどうしようもない。信用する人間を選ばなければならなくなる。……そうなると、人間を匿うという行為がどれだけ危険なものなのかも解って貰えるとは思うんだけどな。信用できる人間だけを囲うには度胸とかも必要になってくる。メルカバはどうだろうな。まずは人間との会話を成立させないといけないんだけど、それが出来る人間が居るのかどうかである。
それも今後教えておかなければならないだろうな。ダンジョンとはコアを破壊しても一時の富しか得られないのだと。継続的に利益を得ようと思えば、しっかりとダンジョンコアと交渉をして、利益を得る様に誘導していかなければならない。そういったことも出来る様にならないといけないんだよ。ダンジョンコアをテイムすると言う事は、そういう事だからな。無限に湧き出てくる資源をどう扱うのか。これを見極めるには、相当な技量が必要になってくるんだけど、俺にもそんな事は出来ないしな。後任のアルマイアにも出来るかどうかは解らないんだよ。