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魔物の変異

OFUSE始めました。

https://ofuse.me/rukea


ついでにブログも始めました。好きなことをつらつらと書いていく予定。

https://rukeanote.hatenablog.com/


さらについでにTwitterも始めました。変なこともつぶやく可能性があります。関係ないことも沢山つぶやきます。

https://twitter.com/rukeanote

 繁殖行為と選別行為、これを延々と繰り返してダンジョンコアを育てている。これがかなり育っているらしく、この間確認した時は既に10の村を取り込んで、階層もかなり追加したらしい。魔物であれば、これ以上作っておけば攻略することは無いと思うってくらいには階層を作ったらしいので、非常に良い傾向だ。これで俺の計画も進むというものだ。……因みに、魔物村に関しては、今は第10村まである。広げていくのはもう少し後にしようかなと思っていたんだが、ダンジョンコアが育つのであれば大丈夫だろうという事で、10までは作ることにした。なお、それ以上に関しては、まだ先の事なので、解らない。とりあえずは10で止めているという所なんだよ。


 食料生産についても何も問題がない。各村でジャガイモを栽培しているし、そもそも外からどんどんと魔物を狩ってきている。そして、身内同士でも争わせて、共食いもしている。こうしないと流石に食料が持たないのと、殺した魔物をどう処理するのかで迷った。食料が足りているのであれば、ダンジョンコアに取り込ませた方が良いんだろうが、そこまで個体差がない魔物を取り込ませてもあまり意味が無いのと、ダンジョンポイントもそこまで稼げないらしいのだ。食料不足になるのであれば、共食いを推奨する。魔物としては共食いをしても嫌悪感も無いので、普通に受け入れてくれている。


 後、気が付いたことと言えば、第10村のさらに奥にサトウカエデがあった。その辺はサトウカエデが中心に生えているので、冬場にはメイプルシロップが確保できるようになると思う。これは大きな収穫だと思う訳だ。次の村はその周辺に作るべきだろうと思う。メイプルシロップを生産できるようになれば、かなりの貿易になるだろうし、ダンジョンに取り込ませてもいい。……本家からは砂糖は買えなかったんだ。元々南方の貴重品であるので、本家もそもそも持っていないという事になったんだよ。それと同じ理由で香辛料関係も駄目だった。ただ、通貨に使われている金属とコルバイトを入手できたので、ダンジョンコアに取り込ませてもらった。


 コルバイトという金属は、鋼よりも硬くて重い金属だ。それ以上の金属もあるのだが、入手は出来ていない。だが、鋼よりも硬く、重いので武器としては三流品に仕上がるそうだ。一流はもっと良い金属を使うのだそうだが、入手できないのだから仕方がない。今はこれで我慢する時だ。武器はいいぞ。コボルトはそうでもないんだが、ゴブリンに与えるとかなり有効に使ってくれる。まあ、鉄の武器しか与えていないんだが。


 今は第1村で生産施設を作っている所なんだ。石炭もダンジョンコアに取り込ませたので、第1村で鍛冶と皮製品を作っている。ゴブリンに装備をさせること前提で、コボルトに剣を打たせてみたんだが、なかなかどうして器用なのだ。皮製品もコボルトが率先して作っている。そして、ゴブリンに装備させて、フォレストウルフに鞍を付けてゴブリンライダーとして活動をさせている。こうした方が結果的に広く探索が出来るのだ。ゴブリンは半分使い捨てなんだが、それでも十分に繁殖してくれるからな。フォレストウルフよりは貴重ではない。最悪はダンジョンから補充をすればいいので、その辺は楽である。


 だから戦闘のゴブリン、生産のコボルト、索敵のフォレストウルフ、農業のスケルトン、運搬のスケルトンホースという感じで運用している。既にゴブリンの個体は数えきれないほどになっているので、どの位のゴブリンが居るのかは知らない。リーダーであるドンゴラが纏めてくれているが、ゴブリンには10以上を数える頭がない。なので、報告でも今日は一杯ゴブリンの子供が産まれたとなる。正確な数字は無理なんだ。諦めるほかないと思う。


 だが、それでも異変は感じ取ったのか、今回の報告は少し違った。大きいのが1体紛れていたらしい。子供が少し大きいくらいであれば、ゴブリンであるドンゴラは判別がつかないから、相当に大きかったんだろうと思う。なので、個体を確認し、テイムした後ダンジョンコアのメルカバに確認しに行った。ダンジョンコアの名前は付けた。付けないと呼びにくかったからな。その辺の命名センスは底辺を這いずる感じなので、期待はしてはいけない。そもそも魔物の個性を出すとか無理なので、普通につけているだけなんだ。


 そして、メルカバ曰く、ホブゴブリンらしい。大きさ的にはオークの2回りくらい小さく、ゴブリンとしてはかなりの大柄になるそうだ。ゴブリンの上位種らしいので、結構いい感じである。この調子でどんどんとホブゴブリンを増やしてもらいたいんだが、ホブゴブリンはゴブリンと子供を作った場合、どっちの子供になるのかは解らないらしい。そして、母体が死ぬ可能性が高いんだそうだ。でも、それでも、ホブゴブリンの方が強いので、優先的に子供を作って貰う事になった。上位種で溢れ返るとか最高じゃないか? テイムできているのだから問題ない。仮に暴れたとしても、少々の敵ならば何とでもしてみせる。


 魔物の村は大成功を収めているといっていいだろう。こうなったら欲が出てくる。税金も取れれば良いが、流石に厳しい。麦は育てられないので、納品がジャガイモになる訳なんだが、保存が利く訳でもない。ゴブリンに取っては芽は毒にもならないが、人間には毒なのだ。保存には気を使う分、麦よりも税収には向かない。やはり塩漬け肉しか無い訳なんだが、問題がある。食い過ぎは塩分過多で死ぬことになるからだ。だが、魔物村で作らせているものとしてはそれくらいしかなく。それを納品してもらう事にした。


「魔物村からの税収を塩漬け肉で回収するのですか……」


「そうだ、デーデル。だが、そればかりだと俺達が塩分の取り過ぎで死ぬ。塩は必要だが、必要以上に食べれば毒になる。それは解っているだろう?」


「当然ですね。それ以外には特には?」


「ジャガイモがメインの作物になる。あの辺では麦は育たん。それは解り切っているだろう?」


「悪魔の実ですか。それなら塩漬け肉の方がマシですが……」


「これを農村に引き渡せないかと思ってな。マセルが管轄している村は6か所。そこに塩漬け肉を麦と交換で村に卸しておく。そうすれば、村は塩と肉を手に入れる事となり、俺達は麦を手に入れられる。実に良い方策だと思うんだが、どうだ?」


「……ふむ。それでしたら問題ないかなと。農村の負担にもなりますまい。出来れば古い麦と交換でどうでしょうか?」


「そうだな。新しい麦を徴収するまでも無いか。それに、考えがあるのだろう?」


「はい。麦が余るのでしたら、酒にしてしまう方がよろしいかと。それだと輸出も増えることになります。領内が潤う事になるかと」


「なるほど、酒か。酒ならば確かに捨てる麦を有効活用できるな。それで行こう。魔物村からは塩漬け肉を届けさせる。まあ、ゴブリンが漬けたのだ。不格好かもしれないが、問題はないだろう。肉には代わりが無いからな」


「マクシミル様が魔物で村を作ると言われた時はどうなる事かと思いましたが、結果的には冒険者の負傷率が下がり、魔物も例年であれば襲ってくるのですが、今の所来ておりません。しっかりと機能をしているという事ですな」


 そういう事だ。魔物も使い方次第だ。使えるのであれば、どんどんと使って行くべきだと思う。要は仲間に引き入れれば良いだけなのだ。別に不倶戴天の仇という訳では無いのだ。魔物も共存できる。それを証明していくべきだな。今後も成長させていけば、ダンジョンコアもかなりの力を持つことになる。それはとても良い事なんだ。

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