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プロローグ
朝。
新宿駅。
雨が上がった。
虹色の光が地面を照らした。
人は久しぶりの陽光を受け止めて。
黒い雲たちは虹の手を繋いで離れようとしない。
黒い雲の隙間から黄金の光の筋が差している。
その様子はまるで燃え尽きたキャンプファイヤーの中で投げ入れた指輪が光輝いているようだ。
一瞬、眩い光が世界を覆った。
虹色の光が僕を目掛けて飛んでくる。
まるで天に召されるような感覚。
今までの全ての罪が許される感覚。
閉じていた目を開ける。
街の様子は一変、緑の大地となっていた。
ここはどこだろうか。
へ?
あれ?、僕は...。
(あとがき)
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次は第1話「世界を超えたもの」です。