第五話 呪いの対象の異世界転生を防いだ件について
お待たせしました。
段々とサブタイトルがおかしな事になってきていますね。
だ が 私 は 謝 ら な い。
どうぞお楽しみください。
さーて今日も今日とてイケメン観察ぅ。
あぁ、日英さんの顔、毎日見てても飽きないわぁ。
こんな目の前で、じっと見つめていられるなんて、もう恋人を超えて夫婦……!?
やだ私ったら……!
「!」
何あのトラック……!
日英さんが渡ってるこの横断歩道の信号は青なのに、減速する様子がない……!
! 運転手が居眠りしてる……!?
このままじゃ日英さんにぶつかる……!
そして日英さんが異世界転生して、ハーレムを作ってしまう……!
そんなの許さない!
『止マレ……!』
私の呪いの力は物理的にも働く……!
まずはトラックを止めて……。
『起キロ……!』
「むにゃ……? はっ!? ゆ、幽霊……!?」
『夜ハ早ク寝ロ……! 寝不足デ車ニ乗ルナ……! 次ヤッタラ呪ウゾ……!』
「わ、わっかりましたぁ! ひいい!」
これで日英さんは異世界転生しなくて済んだわ。
ハーレムなんか許さない!
日英さんは私とずっと、ずうっと一緒なんだから……!
「しゃ、社長……! もう俺辞めさせてもらいます……! 故郷じゃ酪農やってたから人使いが荒いのは我慢できた……。でもお化けだけは駄目なんです……!」
読了ありがとうございます。
ちなみにこのトラック運転手、酪農家の家に生まれ、その生活に飽き飽きして都会に飛び出しましていました。
そこで今の運送会社の社長に拾われ、経験や知識がないのをいい事にこき使われていました。
この後故郷で美人に成長した幼馴染といい感じになって、幸せになる、という裏設定があったりします。
……良かったね(血涙)。
次回もよろしくお願いいたします。