テンヤ真鯛 ごちそうさまでした
いつものようにケイちゃんが魚を取りにくる。
ケイちゃんに鯛を渡すと今日は何も言わずに台所に一目散に帰って行った。
今日は鯛めしにするって言ってたから 時間かかるからかな?
とか思っていたらメグに呼ばれた、荷物を下ろして道具を洗って部屋に持ち帰る。
桟橋に戻って 船の掃除をしているメグと一緒に船の掃除。
綺麗に洗い流すと
「ありがとう お風呂先に行ってて」
「うん、行ってくるね」
僕はいつものお風呂に入りゆっくりと過ごす。
ちょっと背筋が筋肉痛気味だなと思いながらお風呂でゆっくり過ごして、お風呂から上がると、ちょうど湯上りのメグが歩いてた。
「あれ? お風呂?」
「そう、隣の船宿空いてたから入ってきちゃった 一緒がよかった?」
「そりゃ そうだけど?」
「ふふふふっ」
一緒に部屋に戻ってケイちゃんは自分の部屋で頭を乾かしてる。
僕は着替えをバッグにしまって メグが呼びに来るまで待ってようかな。
と思ってたらすぐにやってきた。
「下 いく?」
「そうだね」
一緒に二階から食堂へいくと
「一緒にお風呂だったニャ?」
ケイちゃんがお約束のように聞いてきた。
「そんなわけないでしょ」
ケイちゃんにメグが答える。
「ま そんな甲斐性ないか」
「こら」
「今日は鯛づくしニャ」
寝かせた鯛より、こりこりの釣りたての鯛が好きだと伝えていたので、ケイちゃんはさっそく刺身にしてくれた。 半身とお頭は鯛めしにしてくれたみたいだ。
「出汁がおいしいからニャ」
頭を二匹分使った鯛めしと、おさしみ そしてお酒で今日の夕食がすすんでいく。
「今日は早かったニャ もっとゆっくり沖で過ごしてくると思ったニャ」
「だっておなかすいてたし」メグが意外と食いしん坊だった。
「帰ってからご飯炊かなくちゃいけなかったでしょ」
そうだ 鯛めしするって言ってたから。
そんないつものにぎやかな食卓でおなかいっぱいになりながら 僕とメグとケイちゃんの夜は更けていく。
「じゃ 空いたお皿片付けて寝るニャ お手伝いは大丈夫ニャ」
明日の朝ごはんの仕込み担当のケイちゃんは早く寝るようだ。
「メグは明日は?」
「明日もあけてるよ」
「そうなんだ」
「もちろん」
メグも僕と過ごす週末が楽しみらしい。
独立採算のメグの船宿、儲かってるなら大丈夫かな。
「大丈夫よ、いろいろ稼がせてもらってるから」
心を読まれた エスパーかしら?って感じ
僕とメグの二人の時間、ケイちゃんが下に行ってからの僕たち二人の時間がとっても楽しい。
今日の釣りの話をしながら二人で楽しく過ごした。