タコ釣りも派手な仕掛けが好まれる?
そもそもタコ釣り
その昔は竿じゃなくて手で釣って
豚の脂身とかをテンヤに括り付けてとかそういうのだった。
それが今ではエギを使って竿を使ってというパターンが多い。
日本だと明石のタコ釣りはテレビでもよく見るかな。
東京湾も結構釣り船が多いみたいだけど 不漁だと小さなタコはリリースとかもあるようだ。
「イカのエギと似たようなものね」
「針がちょっと違うかな」
「二本なのね」
「イカと同じでもいいんだけどね 岩場だと根掛かりが」
「そうなんだ」
異世界でもタコは食べるみたいで安心。
「釣り竿はいつものなのね」
「糸は太目のを巻いてきたけどね」
「それにしても派手ね」
「アピールが重要っぽいよ」
僕は手芸コーナーで買ってきたヒラヒラしそうなものやタコ用の装飾品を見せた。
「また作るのね」
「あ、これはエサを巻くのニャ?」
「豚の脂身とかね」
以前のようにキラキラするものやヒラヒラするものをつけたりして仕掛けを作った。
「いつ行くのニャ?」
「夜釣りもいいかなと思って」
「アナゴの時みたいニャ」
「そうだね」
「そっか ほんとは明日の昼間はデートしたいニャ!?」
「そうかもね」
もうメグはあきらめているようだ。
「つまんないニャ」
手芸コーナーで買ってきたキラキラの板をハサミで細く切ったり
エギを二本まとめてオモリも付けてリングで繋いだりとか、釣りの前の下準備も楽しい。
ということで少し遅くまで仕掛けの装飾を作っているとケイちゃんが眠そうにしていたので
「ケイちゃん もういいから」
「はーい」
自分の部屋に戻って行った。
僕とメグは部屋を片付けて作ったものをケースに入れて明日に備えて寝る。
「明日はどうするの?」
「夕方から夜にかけての釣りかな?」
「お昼まで一緒ね」
「嬉しい?」
「もちろん」
そんな話をしながらメグは自分の部屋に戻って行った。
僕は自分の部屋になったばかりのこの部屋を見回して、早速布団に潜り込んだ。
明日の夜もこっちで過ごすのか、二日連続でここに泊まるのは初めてだな。
そう思いながら僕はすぐに眠りについた。
翌朝
「おきてー」
メグが起こしに来た。 ぐっすり眠っていたようだ。
「んー今何時?」
「8時過ぎ」
「どしたの?」
「ゆっくり寝ようと思ったら早く目が覚めたから」
「どっか 行きたい?」
「行かなくてもいいから、一緒にいたい」
いつのまにメグはそんなことを言うようになったのか?
なんて 嬉しくてニヤケそうだけどガマンした。
「んじゃ準備までここでゆっくりしない?」
「いいわよ」