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おかえりただいま

船宿に帰り着いた僕たち。

ケイちゃんが迎えてくれる。

「ただいま」

「おかえりニャー」

「はやすぎニャー」


「この町でそんなに見るところあると思う?」

「ないにゃ」


「ひさしぶりにあの丘登ったわよ」

「あーお墓なんだニャ」

「そうね 古い古いお墓ね」

古墳みたいなものかな?


「でも手を繋いで帰ってくるのは進展した証にゃ!」

「え?」

僕たちははっと手を離す。

ケイちゃんのニヨニヨが止まらない。


「いっぱい歩いたニャ?」

「お風呂にでも入ってきたらいいニャ」

ケイちゃんがまくしたてる でもさすがに一緒は(まだ)むりかな

「ふふ一緒に入る?」メグが言う

「え? いいの?」

「んなわけないわね」

こんな冗談言ってくれるようになったのは嬉しいけど ケイちゃんのニヨニヨがタイヘンなことになっている。


「せっかくカワイイ服だから しばらく見てたい」

「え?」

「これはほんとう」

「え?」

照れるメグもかわいい。

結局そのまま席に座って、ケイちゃんの入れてくれたお茶を飲んで 今日の話をしてた。

「キス釣りのときのお祭りの日に行けばよかったかな?」

「そうね 次のお祭りでは一緒に行こうね」

「あたしはお邪魔しないようにするニャ」

「そもそも次のお祭りはいつ?」

「来月末? だね」

「出店とか来ないニャ」

「そしたら 二か月後?」

「そうニャ」

神事みたいなお祭りと 縁日が出るようなお祭りとイロイロあるようだ。


メグと一緒に行けるなら楽しいだろうな。


「今日の晩御飯どうする?」メグが聞いてくる。

「予定外で一泊したから帰ろうかなぁ」

ちらっとメグを見る。

「でも 少しでも一緒にいたいかな」

またメグを見る。

わかりやすい。

そしてケイちゃんのニヨニヨが止まらない。

「じゃぁ 今日は美味しいもの作るにゃ」


結局その後僕はお風呂に入り、メグは着替えた。

お風呂から上がるとメグはTシャツとショートパンツ いつもの部屋着になってた。

可愛すぎる。

僕は周囲を見回して ケイちゃんもいないことを確認して、そっとメグに近づき。

「また来るから」

そう言ってメグを抱きしめた。

コクンと首を縦に振るメグ。

「じゃ荷物まとめるね」

そう言って視線を感じて振り返ると ケイちゃんがニヨニヨして後ろに立ってた いつのまに・・・。


帰りの荷物を準備して、まとめて食堂に持って降りる。

ケイちゃんが干物にしてくれたイサキを僕に渡してくれる。

干物シートにくるんで熟成用のイサキも一緒に氷とともにクーラーボックスへ入れた。


晩御飯はいつものように豪華。

お魚天国。


今日から席が変わってメグは僕の隣に座っている。

正面から生暖かい目でケイちゃんが見ている。

そんな食卓。


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