イサキ料理
お魚を渡して、僕とメグは一緒に船の掃除と道具の片付けをする。
ひととおり掃除したら、道具を部屋に片付ける。
メグはまだいろいろとお仕事しているので 僕はいつものようにお風呂に先に入る。
お風呂でさっきのことを考えていると、ちょっと恥ずかしくなった。
いろいろと考えることはあるけど、うん いいよな。
あまり深く考えるのはやめよう。
お風呂からあがると僕は一気に湯舟から立ち上がる。
お風呂から出て、一度メグの部屋に戻る。
そこにメグが戻ってきた。
「あたし 今からお風呂だけど 先に食べててもいいよ?」
「うーんいいよここで待ってるから 上がったら呼んで?」
「わかった」
「普通に入ってよ?慌てて出てきたらダメだよ」
「そういうところよ?」
「ん?」
それでもメグは小走りでお風呂に行った。
僕はすっかりいつものパターンになったメグの部屋で今日使った竿とか荷物を片付ける。
それでも時間が余るのでメグの部屋の壁によっかかっていろいろとメグの部屋をぼーっと見ながら待っている。
ちょっとうとうとしてたらメグが出てきたようだ。
部屋に入ると「おまたせー」と呼ばれて目が覚める。
「下準備できてたよ?」
「あ、手伝えばよかったかな」
「大丈夫よ」
食堂に降りていくとケイちゃんがすでに準備中
僕が入るなり
「で、何があったのニャ? にゃ?」
僕とメグの方を見ながらニコニコしている。
「なにもないわよ」メグが言うが
「そんなことないニャ~」
「いいから今日は色々作ったわね?」
「マグロはマグロステーキにしたにゃぁ 小さいからニャ」
「タイはお刺身と、半身は鯛めしにしたニャ」
「イサキはお刺身、煮つけ、塩焼きのフルコースニャ」
「あとはイサキの開きを干物にするのに今塩水に漬けてるニャ」
矢継ぎ早に説明してくれるケイちゃん。
しかし
「で なにがあったニャ?」
「もういいから」
「もーぅ」
とかいいながらホカホカの鯛めしをまぜてみんなに配るケイちゃん。
お酒も出してくる。
「じゃ いただきまーす」
僕たちは今日の釣果を食べ始める。
超豪華だ。
心なしかケイちゃんはニコニコしながら僕とメグを順番に見ながら食べている。
メグに目をやると、つい目があってしまった。
メグはちょっと恥ずかしそうにしている。
はっとしてケイちゃんを見ると さっきよりもニヨニヨしている。
そして席を立ち、どん とお酒の瓶を置いた。
「飲むニャ! 今日は飲むニャ!」
「こら」メグが言う。
「もうわかったからお祝いニャ」
僕たちの夜は始まったばかりのようだ。