アナゴを捌く
「ただいま」
ケイちゃんが遠くから手を振る。
「釣れたよ」メグがケイちゃんにアナゴを渡す。
「結構いるね? 面白かったニャ?」
ケイちゃんは早速クーラーボックスを台所にもっていった。
針を飲みこんだアナゴ以外はまだ生きてる。
荷物を片付けて僕たちは台所に
「早速捌くニャ」
捌くところを見て見たかったのだ。
ウナギみたいに目打ちして細めな釣ったアナゴを器用に捌くケイちゃん。
先に捌いた数匹は煮アナゴ、いくつかは明日捌いて僕に持たせてくれるらしい。
その元気なアナゴは水槽に移したようだ。
残りの数匹は白焼きにするようだ。
「串うちは難しいからニャ」
炭火を起こして炭火焼。
今日は久しぶりに二階に泊まるので、お酒も準備万端。
一応日本酒も持ってきたけど 二人は飲めるかな?
「お風呂に入ってきたら?」
メグが言う
「そうするかな」
「一緒に入ればいいニャ」
焼きながらケイちゃんが
「ばかっ」メグが怒ってた。
「じゃ メグ先に行ってきな? 女の子は上がってから時間かかるでしょ?」
「その間に僕は入ってこれるから トータルではごはんを早く食べられるじゃん」
そういうとメグは納得してお風呂の準備をしてお風呂に行った。
「一緒に行けばいいニャ」
「まだ言うか ケイちゃん」
僕たちは笑った。
「何かあったニャ? ニャ?」
「なんもないけど」と星空を見た話をした。
「ふーん 意外と奥手ニャ!」
「ケイちゃん!?」 いつのまにか後ろに立ってたメグが
「振り返るとお風呂上がりのメグ」
「あまり見ちゃやーよ」と言い残してたたたっと上に上がってった。
ケイちゃんがニヨニヨしながらこっちを見てたので 僕は急いでお風呂に行った。
お風呂から上がると、いつもの天ぷらにアナゴの天ぷらが加わって、季節の野菜もたっぷり
煮アナゴ そして白焼き。
僕は日本酒を出して 三人で食卓を囲む
「いただきまーす」
サクッと熱々の天ぷら 骨せんべいもある
他には 白焼きと 煮物
「どうだったニャ?」
「何が?」
「楽々釣れたニャ?」
「そうね 鯖の切り身でも釣れたから ケイでも大丈夫よ」
メグが答える。
「じゃぁ今度は行くニャ!」
「地球だと昼シロギス 夜アナゴのリレー船とかあるんだよ」
「へー お昼からだから楽かもね」
「朝も昼も夜もだと大儲けニャ」
「誰が船出すのよ」
「でもタイラバも随分売れたわよ~」
「手軽だものね」
異世界だと錬金術でタイラバヘッドが作れるから大量生産も楽々らしい。
そういうこともあって メグは普段は乗合船だけど、僕が来るときは貸し切りにしてくれる。
「アナゴ釣り 流行りそう?」
「どうだろ? でも食べたらおいしいよね」
「捌いてあげないとダメ化もニャ」
「あー 地球だと船宿で捌いてくれるんだよ」
「だろうニャー」
そんな話をしながら僕たちは次の釣りについて話し始めた。