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次の釣りモノは何かなぁ?

大会が終わって船宿に着いた僕たち

「じゃ 後でニャ」

ケイちゃんは台所へ向かう、クーラーボックスを両手に。


「今日はおつかれさま」

「メグありがとう 楽しかったよ」


このまま二人で同じ部屋に戻るのはちょっと気恥ずかしい。

今日は満室なので、荷物はメグの部屋に置かせてもらってるだけだけどね。

一緒に部屋に戻り、着替えを荷物から取り出す。


「そうだ、今日のお風呂なんだけど、隣のお風呂使ってね」

「どうしたの?」

お祭りで泊り客が多くて メグとケイちゃんの船宿のお風呂は女湯、隣を男湯にしてるんだそうな。

「わかった、行けばわかる?」

「案内あると思うけどわからなかったら誰かに聞いてみて」

「はーぃ」

「またあとでね」

僕たちは一旦分かれて、僕はお風呂に向かった。

きっと台所も大変なんだろうな。


ちょっと覗いてみたら、お手伝いのおばちゃんたちがいっぱいいた。

町の人たち総出でやってる感じがお祭りっぽい。

これなら釣った魚を捌くケイちゃんもそんなにタイヘンじゃないだろう。


また奥に引っ込んでお風呂に向かう。

隣の船宿といってもすぐ隣だ、お風呂の張り紙に従ってお風呂に向かう。

まだ早い時間なので誰もいない、そして広いお風呂。


今度大会があったら狙ってみるかな。

そもそも僕が釣りするようになったのは、小学校の頃、自転車で海まで行ってちょい投げでキスやハゼを釣っていたからだ。

せっかくだから勝ちたいな。


お風呂からあがって、メグの部屋に戻る。

トントントンノックしてドアを開ける、メグはいなかった。

まだお風呂かな。

僕は自分の荷物の脇に座って、持ってきた釣り雑誌を開く。

夕方4時前だけど、今日は忙しくなるからって先にメグとケイちゃんにとっては賄いの晩御飯、僕にとってはちょっと早い晩御飯をメグの部屋で食べることになってる。


「ガチャっ」メグが帰ってきた。

「あ、おかえり、ココにいて大丈夫?」

「うん、大丈夫よ、期待した? ふふふっ」

「抜かりないのがメグでしょー?」

メグが隣に座って雑誌を覗き込む。

「キス アナゴ かぁ地球そっちもこれからの釣りモノなのね?」

「そうだよ、そうかぁ 次はアナゴ行って見る? 夜だよね?」

「そうね、こっちじゃ釣ろうと思って釣るものじゃないなぁ」

「そうなんだ、食べないの?」

「食べるわよ、カゴ漁ってわかる?」

「わかる 筒のやつね」

アナゴは釣りモノじゃなくて、釣れちゃうものらしい。


ふと気づくと顔がすぐ横、お互いが気づいて恥ずかしくてちょっと離れたところに

「おまたせにゃー」

トレイに天丼とキスとメゴチの天ぷらをもってケイちゃん登場。

「お じゃ ま   だったかニャ?」 ニヨニヨするケイちゃん

「いいから!」メグが立ち上がって折り畳みテーブルを出してくる。

僕は例によってビールを出してくる。

メグとケイちゃんにはペットボトルのウーロン茶。

ケイちゃんはもう一度下に行って、マゴチとキスのお刺身とヒイラギの吸い物をもってきた。


「おつかれさまー カンパーイ」

テーブルいっぱいなので、床のトレイまでいっぱいのお魚天国。

「たのしかったにゃー」

「なんだかんだでケイちゃんいっぱい釣ってたね」

「あのエサ偽物なのに釣れたニャー」

いろんなお話や感想を話したあと、次回の話。

「次はアナゴ釣るんだって」

「そうそうアナゴどうかな?」

「捌けるし煮たのすきだからいいニャ? でも釣れるのニャ?」

なんかよさそう。

「お姉ちゃん アナゴのポイント知ってるニャ?」

「多分なんとかなるんじゃないかな」

「何時に出るの?」メグに聞いた

「今くらいかなぁ 明るいうちに移動してポイントで暗くなるのを待つ感じかな?」

「ロマンチックな夕焼けでも見ればいいニャー」ケイちゃんがニヨニヨしながら言う。


「じゃ 次回はアナゴだね!」

「エサ釣りが続くわね」

「夜なら私も行きたいニャ」


「さてそろそろ行くニャ 今日は忙しくなるニャ」

「がんばってね」

僕も手伝って食器を片付ける。

「今日は私もお手伝いだけど 気を付けて帰ってね」

「うん、また来週ね メグ」

「うん」

一度台所まで食器を片付けて、メグはそのまま台所、僕は一旦メグの部屋に戻って荷物をもって帰る。

「じゃね!」

僕はメグの部屋に戻る。

メグの部屋にこっそり買ってきた ラッピングしたお魚のアクセサリーを置いて、荷物を背負って帰った、誰もいない部屋に「また来週」って声をかけて。






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