キス釣り大会(1/3)
そして、キス釣り大会の日になった。
もちろんお祭りの一環だから ガチガチの大会じゃないので和気あいあい。
「おはよう」
「おはようニャ」ケイちゃんに挨拶、今日は船宿はお休みだけど、ここからじゃないと異世界に来れないから開けてもらった。
キス釣りだから荷物はとっても少ない。
「うわ何ニャそれ」
僕のサーフシロギス用のクーラーボックス、竿掛けやエサ入れを取り付けた自作。
「一式入れてあるから竿だけ持ってくれば大丈夫だよ」
「おはよう、うわ何それ」メグがケイちゃんと同じ反応 僕とケイちゃんが笑う。
歩いて行く道すがら「これと投げ竿で海岸を歩きながらキス釣りするんだ」とか話てた。
ケイちゃんが「先に行って受付してくるニャ」と駆け出した。
僕は荷物があるのでしびれを切らしたか?
メグと二人で海岸線を歩いていく。
受付は6時半から始まってる 今は6時45分。
出船は7時30分の開会式のあと。 まだまだ時間はある。
歩いて行くとケイちゃんが戻ってきた「Dニャ」
「D? ああ釣るエリアね」
受付からちょっと離れてたのと、ちょうどすぐ近くのボートだったので助かった。
くじ引きで決まったボートに向かう。
ん? 手漕ぎボートかと思ったら 足漕ぎボートだ。
「屋根と顔があったらスワンボートじゃない?」
「スワンボート?」二人が目を見合わせる。
異世界じゃ無いか そうだよね。
「いや なんでもない 荷物積もうよ」
前の座席が二席と後ろにベンチのシート そこに荷物を置く。
足漕ぎ装置と舵が付いてるのは同じっぽい。
荷物を置いて釣り竿や仕掛けの準備をしようと荷物を開ける、メグとケイちゃんは知り合いを探して挨拶してくるねと歩いて行った。
ボートで三本の竿が出せるってことなので、3人で一本づつ。
一本目の竿は1.6メートルのコンパクトロッドオモリ負荷15号
スピニングリール 2号のナイロンを150メートル、よく釣り具やさんでセットで安売りノヤツ
オモリは5号を一番下に付けた。全体的に短めの仕掛けだ。
この堤防仕様の竿がケイちゃん用。
キス用の胴つき仕掛けに強力人工イソメを付けて釣るからアクションを付けやすいようにした。
二本目は船用1.6メートルのキス竿
スピニングリール PE1号150メートル
パステルカラーのキステンビンに5号のオモリ
キス用2本バリ エサはジャリメ
これはメグ用 いつもの船キスだけどおもりが軽すぎかもしれない。
三本目は1.5メートルのソリッドのパステルグリーンのトラウト用グラスロッド 「レンジャー!」
リールはフロロ1.2号100メートルを巻いてある。
これもテンビン仕掛け 立ち上がるタイプの5号のテンビンオモリ 3本針 これが僕が使うロッドだ。
みんなキス7号の赤針。
仕掛けの準備をしてエサを最初の使う分だけ別に出してとかやっていたら二人が戻ってきた。
「もうすぐニャ トイレとか済ませて来たにゃ」
開会式のあと出発「釣り場が遠いBとDの人たちが先に出航」 僕らは先だ。
右にメグ左に僕後ろにケイちゃん。僕とメグがキコキコと漕ぎながら、プロの目利きでポイントを目指す。
数分漕いでメグが「この辺でいいんじゃないかな」と船足を停め、アンカーを落とす。
手早く船にロープをかけてるメグ
そして準備ができたところ僕とケイちゃんがメグを見る。
「ななによ?」
「あれ 言ってよ」
「えっ あ」
「は はいよー」 それを待ってた。