ボートでキスに誘ってみる
ボートでキス「釣り」 耳寄りな情報が入ってきたのは先日のボートキス釣り行きたいねと話をしてからしばらく経った日。
メグと一緒にボートキスに行こうとしても休みが合わないと思ってあきらめていたら、お祭りの日にキスのボート釣り大会があるって、その日ならめぐも船宿代表で出場ってことにできるかもって。
釣り大会、なんでも釣った数で勝負なんだって、ちょっと先だけどメグと話して出場することにした。
「今度下見に行ってみようかなぁ」僕はメグに言ってみた。
「出るからにはいいところ行きたいわよね」めぐはヤル気だ。
例年だと ボートは最大三人乗れて、ボートごとの戦いだから人数が多いと有利なのかなと思ったら、エサや仕掛けに制限はないけど出せる竿はボートで三本までってことらしい、ということは一人で三本軽くて機動力を生かして点々とするとか、じっくりと三人で手数を増やして手がえしよく釣るかとかそういう戦略性もありそう。
「エリアは抽選らしいわよ」ある程度集中を避けるために抽選なのかな、でもそのエリア内で移動は自由らしいけど土地勘が無いからよくわからない。
いろいろ思いを巡らせていると 「じゃ 三人で申し込んでおくね」メグは言った。
「この湾の奥だから歩いても20分くらいよ つり場だけならちょっと見てきたら?」
僕は歩いて行くことにして、簡単な地図を書いてもらった。
桟橋側の裏口から出てく、玄関から出ると戻っちゃうから。
時間的にはもうボート営業は終わってる時間らしい、てくてく歩いていると海から直接建物に入れるような舟屋方式の建物がいくつかある、あれがボート小屋かな、ボートは見ることが出来なかった。
今度は帰り道海の様子を見ると、確かに浅い砂の湾なのかな。
岬のほうは海のすぐ脇まで木が生えてるので穏やかな湾なんだなとわかる。
ゴロタ場もあるので、ロックフィッシュも狙えるのかな?なんて考えちゃうな、穴釣りも面白そうだ。
想えば、こんなに異世界を一人で歩くのも初めてだったな。
釣り大会か、小学校のイベント以来だな。
ワクワクしながらいろんなことを考えながら歩いていたら船宿に着いた、意外と近い。
ケイちゃんが「おかえりニャ」
異世界からだと玄関に帰れるんだな、異世界側の玄関を見るのは今日が初めて、不思議な感覚。
普通に来れるから異世界って感じしないけどそうだったんだよな、ココは。
メグと話をして僕は釣り雑誌やホームページでキス釣りの情報を集めることにした。
ケイちゃんにも出場することを話すと、みんなで釣りするのですごく楽しみにしてるって。