賄いを食べながら
展望台のはしごを降りて手を繋いで船に戻る。
船に戻ると、繋いだままお湯を沸かしてお茶を入れた。
デッキで二人横に座ってさっき買ったスイーツを出してきて、お茶の時間。
「あ、おいしい」
「お茶にあうわね」
ちゃぷんちゃぷんと波の音をバックに僕たちはスイーツを食べながら一緒の時間を過ごした。
「船だと完全に二人きりになれるね」
「ふふっ」
いたずらっぽく笑うメグにもう一度キスをした。
「あーっ もうっ 私がしようとおもったのに」
しばらくお茶をしながら、船の上で二人ゆっくり時間を過ごした。
「じゃ そろそろ帰ろうか」
少し日が傾いてきたので僕たちは帰ることにした。
メグがロープを外して船の中に入れて乗り込んでくる。
帰りも僕の操船で帰ることになった。
「ほら いいわよ」
メグが隣から指示を出す。
帰り着くころには夕焼けになってる頃かな。
さっきと逆の針路で船を走らせる。
帰りはわかりやすいように途中から陸地の近くを走るようにして船宿まで1時間ちょっと 僕はメグの船を操船した。
「結構うまくなったじゃない」
「まだ直線だけだけどね」
「これは私が楽できそうね」
「えー」
港に帰ってくると さすがに港の中はメグが操船してぴたっと停船する。
ロープを結んで今日は掃除不要だから一緒に船を降りた。
食堂に行くとケイちゃんが出てきた。
「あらあら 二人で船でなにをしてたのかニャ?」
「残念ながら船の操船練習かな」
「えー」
「まぁいいニャ ごはんどするニャ?」
「食べていけば?」
「じゃそうする」
「じゃ二人分部屋に届けるニャ 定食でいいニャ?」
「ありがとう」
賄いの定食を持ってきてくれるようだ ケイちゃんはまだお仕事だから僕とメグの二人分。
部屋に入って二人で待っているとケイちゃんが呼びに来た、僕たちは自分たちのご飯を持ってお部屋に戻った。
「いただきまーす」ごはんを食べながら僕たちは今日一緒に過ごした話を思い返して、地図を見せてもらいながら今日の航路を復習してた。
「ねぇねぇ次回はこのあたりかなぁ」
「そうなんだ」
「砂地だからヒラメとかも狙えるし」
「それでいってみようか」
「ケイちゃんも一緒に行くからね」
「SLJサビキ用にサビキも持ってくるね」
「ああ 例のSLJにさらにサビキを付けてってやつね」
「市販品もあるから買ってくるね」
「うんありがとう」
話ながらごはんを食べてたら、もうすっかり日が暮れてた。
「今日も一日ありがとう」
「こちらこそ」
「また来週だよね」
「寂しい?」
「寂しいわよ?」
「僕も」
いやここでキスするとケイちゃんが来そうだけど かわいいメグにキスしちゃった。
「あーっ」
やっぱりケイちゃんが来た。