ケイちゃんのハゼの名捌き
「あ 昆布 異世界にもあるんだ」
「地球にもあるにゃ?」
「ちょっとしょっぱいからニャ」
小エビの佃煮みたいなものもあったので お行儀わるいけど数匹取り出してエサにしようとこっそり取り出した。
一人数個づつおにぎりを食べておなかいっぱい。
メグが水筒からお茶を出してくれた。
「ごちそうさま ケイちゃん」
「美味しかったかニャ」
「全部違う具だったの?」
「そうだニャ 食堂で出すおかずだからニャ」
おちついたところで 僕はおもむろにさっきの小エビの佃煮っぽいものを針に。
「あ、それ使うニャ」
「そう ハゼにもおすそわけ」
「そういう手があったニャ」
隣でメグがやれやれって顔で見ている。
午後からは浮き釣りにしてのべ竿に玉ウキ仕掛け。
さっそくピョコピョコとアタリがあり釣りあげる。
これも15センチくらい。
「上げ潮だからこれからかな」
「さっきのミニ干潟にエサがいっぱいなのね きっと」
ミャク釣りはメグとケイちゃん。
反応に合わせてピシッと合わせてるケイちゃん。
メグは外からみてアタリかどうかわからないタイミングですっと竿を上げたら付いてる もやは熟練の域。
僕は浮き釣りにして タナを変えたりして楽しんでる。
「そうだ、ケイちゃんこういうのもあるよ」
僕はハゼクラ ハゼ用のクランクベイトのルアーを見せた。
「でっかいハゼしか釣れないニャ」
「そうでもないみたいだよ」
僕はコンパクトロッドにこのルアーを取り付けた
「投げればいいニャ?」
「そうだとおもうよ」
「投げたらちょいちょいすればいいんじゃない?」
しゃっと投げるケイちゃん
ちゃぽんと落ちて底に着く ちょいちょいしてると最初から来た
上げてみると ルアーのサイズと同じくらいのハゼ。
「なんでこれでこのサイズが釣れるニャ」
ぼくたちはその後も釣りを続けてそこそこの数。
100匹まではいってないかな 余り多いと食べきれないから。
「もういいんじゃない」
「まだまだ捌けるけどニャ」
「食べられる分にしときなさい」
クーラーボックスを確認して、びっしり入ったハゼを確認。
これ以上は氷が無くなっちゃうね。
僕たちは河口を後にして船宿に戻った。
まずは三人でハゼを綺麗に洗う。
軽くウロコを取ってざるにあげて、あとはケイちゃんにお任せ。
「任せるニャ」
サイズをより分けながら まるごといくやつ ひらくやつ といろんなサイズに目にも止まらぬ速さで捌いていた。
それを横目にタックルを水洗いして 陰干し。
「じゃ お風呂行ってくるわね?」
「一緒にかニャ?」
手をすごい速さで動かしながらいつものツッコミをいれるケイちゃんだった。