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『小説家になろう』をデータ分析してみた 2020年版  作者: 佐々木尽左


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8/8

流行しているキーワードは?

あのまま終わっても良かったのですが、そうすると去年と何も代わり映えしないのでちょっと面白くないですよね。そこで、今回はまったく別の観点から『小説家になろう』の様子を探っていきたいと思います。

 小説を投稿している方々は、キーワード設定をされたことがありますか? 私は毎回必ずキーワードを入力しています。読者としては読みたい小説を探すときにキーワードを使うことがあると思いますけど、その検索のときに引っかかるために設定する単語です。小説を投稿されたことがある方はご存じかと思いますが、小説を投稿するときに表示される設定画面にあらかじめ用意されている単語を使ったり、自分で思うように入力することができますよね。今回はあらかじめ用意されている単語を除いたキーワードの中で、どれが支持されているのかをお話したいと思います。

 まず最初にこの分析をしようと思った理由ですが、実際に小説を書くときに今何が流行しているのか気になることがあったからです。自分の好きなものを書いているとはいえ、やっぱりたくさんの読者に読んでもらいたいですから、皆さんが何を求めているのか知りたくなるんです。なので、キーワードも分析してみようと思い立ちました。


 次はキーワード分析の方法についてお話します。ただし、結果だけ知りたいという人は『-----ここまで読み飛ばす-----』まで飛ばしてもらって構いません。私の手法が気になる方だけ読んでください。

 今回のキーワード分析は、各大ジャンルの傾向で使用した方法を利用しました。集計期間は2019年4月1日~2020年1月1日の9ヵ月間に初投稿された小説を対象としています。また、該当キーワードだけでなく、それに類似する単語も対象としています。例えば『ざまぁ』の場合ですと、『ざまぁっぽい』や『ざまぁ?』というのも集計対象にしています。流行している単語は派生も数多くなりますので、それら派生単語もできるだけ拾うことにしました。そして最も肝心なこととして、流行していることを数値化するために基準を設定しました。その基準とは、0ポイントの階層の投稿件数以上の小説を獲得した階層が途切れることなく1000~2499ポイントの階層以上に到達していることです。流行しているのならば表はピラミッド型ではなく、ドラム缶型や真ん中が膨らんでいている壺のような結果になるはずと考えたわけです。更になぜ1000~2499ポイントの階層以上の階層なのかということですが、私の発表した小説で1000ポイントを超えた評価を得たことがないという、非常に私的な理由からです。

 具体的に一つの事例を見てみましょう。参考例として下記に『婚約破棄』で実際に使った表を掲載します。0ポイントの階層の投稿件数が恋愛7件、ファンタジー2件、文芸2件、SF0件、その他0件です。恋愛の場合、1~24ポイントの階層から始まって7件以上小説が存在する階層は25000~49999ポイントの階層までです。ファンタジーと文芸は5000~9999ポイントの階層までですね。よって、恋愛、ファンタジー、文芸の流行としての勢いはこの辺りまでということになります。SFとその他については、1000~2499ポイントの階層に到達していないので対象外となります。


挿絵(By みてみん)


 ということで、キーワード分析の方法についての説明は以上です。次からいよいよ実際に流行しているキーワードを見ていきましょう。


-----ここまで読み飛ばす-----


 下記に2枚の一覧表を掲載していますが、まずは見方から説明します。一番左端keywordの欄が私の手法で洗い出した現在流行しているキーワードです。次に、恋愛、ファンタジー、文芸、SF、その他とありますが、これは大ジャンルのことです。この欄に○か△をされていることで、どのキーワードがどの大ジャンルで流行しているのかわかります。ちなみに、○は投稿件数が全階層の合計で100件以上、△は100件未満です。最後にポイント層の欄ですが、これは0ポイントの階層の投稿件数以上の小説を獲得した階層が途切れることなくどこまで続いているかを記載しています。これを見ることで、あるキーワードがどの大ジャンルでどのくらい勢いがあるかわかります。最後に、キーワードによっては太字になっていますけど、これは10000ポイント以上の階層まで到達したことを示しています。今は絶対とは言い切れないそうですが、書籍化されるかどうかのひとつの基準になるのではと参考程度に思ってください。


挿絵(By みてみん)


挿絵(By みてみん)


 上記のキーワードは流行しているとデータで判断できるだけあって、表を眺めている皆さんもどこかで見かけたことがあるかと思います。機械的に判別しているので一部首をかしげるキーワードがあるかもしれませんけど、ほとんどは納得してもらえるはずです。あと、ジャンル別にはないのかと思う方がいらっしゃると思いますが、作業量が跳ね上がって私の処理能力を超えるので断念しました。ごめんなさい。

 さて、上記2つの表を皆さんも見ていただいたと思いますが、最初に何を思ったでしょうか? 私の場合ですと、大半が恋愛ばかりであることに驚きました。長い間、小説家になろうはファンタジーが強いと言われて続けていたので私もそれを信じていたのですが、ことキーワード面から見ますと全然そんなことなかったです。10000ポイント以上の階層へ届くキーワードは全部で17個ありますが、すべて恋愛と何らかの関係があります。ファンタジーは7個と半分もありません。掲載したキーワードで恋愛と関係ないものはわずかに4個のみです。もちろん、掲載したキーワードでも基準を満たしていないだけで別の大ジャンルでもたくさん使われていることはあります。しかし、それにしてもここまで偏った結果になるとは思いませんでした。

 個々のキーワードについては私がきちんと理解しているわけではないので解説できませんが、気になったところだけ書いていきます。すべてのキーワードにコメントがあるわけではないのでご注意ください。


百合:

 まさか恋愛に印がつかないとは思いませんでした。投稿件数だけなら恋愛が一番多かったんですけど、こちらはむしろ定番というような扱いなのかもしれません。


剣と魔法:

 まさかのSFです。ただ、百合と同様に投稿件数だけならファンタジーが最多ですが、この場合は定番という扱いですね。△というように機械的に処理をした結果たまたま浮上しただけのように見えます。


ざまぁ:

 元は悪役令嬢もので使われ始めたそうですが、今やどこででも使われるようになっています。特に恋愛とファンタジーでよく使われています。


婚約破棄:

 ざまぁと共に恋愛でよく使われるキーワードです。ファンタジーの他にも、文芸でもよく使われているようですね。


ご都合主義:

 言葉の意味を考えるのならばどの大ジャンルで浮上してもおかしくないですが、現れたのは恋愛でした。最もよく使われているのはファンタジーですが、やはりこちらでは定番扱いなのでしょう。


貴族:

 投稿件数だけ見るとファンタジーも同数くらいありましたが、読者からの受けは恋愛の方が良いようです。


もふもふ:

 投稿件数だけならファンタジーが最多ですが、恐らくこちらでは定番になってしまっているのでしょう。大抵は癒やしとして登場することが多いので、どの大ジャンルで使われてもおかしくはないと思います。


魔術:

 一番使われるのはファンタジーですが、恋愛でも割と使われているようです。


聖女:

 私は意外に思ったのですが、恋愛で最も良く使われているようです。


料理:

 どこの大ジャンルで使われてもおかしくはないキーワードですが、恋愛で浮上してきました。尚、投稿件数はファンタジーが最も多いです。


ハーレム?:

 このキーワードこそファンタジーだと思ったのですが、まさかの恋愛での浮上です。一番使われているのはファンタジーですけど、こちらでは最早定番扱いなのかもしれません。


お笑い:

 文芸こそ最も似合うキーワードかと思いきや、何と最も利用されているのが恋愛というのが何とも不思議でした。3ヵ月前まで恋愛で1件しか使われていなかったのが、今回78件も集計されるたのですから驚きです。ファンタジーでも同じ期間で10倍以上も使われています。逆になぜか文芸では3分の1以下に減っているのですから、どうなっているのかわかりません。


龍:

 このキーワードもファンタジーで最もよく使われていますが、浮上したのは恋愛です。ぱっと恋愛との関連性が思い浮かばないです。


魔術師:

 このキーワードもファンタジーで最もよく使われていますが、浮上したのは恋愛です。使用頻度はそれほど多くはないですけど、何か読者の琴線に触れるような使われ方をされているのかもしれませんね。


侍:

 どうしてこのキーワードが恋愛なのかと不思議に思いますが、驚いたことに恋愛で最もよく使われていました。なので、この結果は実のところ順当だったりします。ただ、それほど頻繁に使われているわけではないので、隠れて流行っているというのが正しい見方なのかもしれません。


 大体こんなものでしょうか。ご覧になった方それぞれで気付くところは違うと思いますので、色々と考察してみるのも面白いかもしれません。他にも、気になったキーワードで検索をかけてみるのも面白いでしょう。


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