依頼その11 豊胸の白魔術師
ムチムチで露出の多い服を着たサキュバス。
そんな妖艶で巨乳のサキュバスに魅了され、すぐさま抱きついたノヴァさん。
巨乳派のノヴァさんは、その胸に抱きつき顔をうずめている。
「ノヴァさん、危険です! 正気に戻ってください!」
私が叫ぶも、ノヴァさんは耳を向けない。
朝食後の草原にいる私から約10メートルの距離にサキュバス。
魔法抵抗力の強いノヴァさんを、魅惑魔法のテンプテーションで一撃で魅了するなんて……かなりの強敵ですね。
そんな強敵とこの距離では、攻撃してもノヴァさんを巻き込むでしょうし……ランクの低い魔法ではたいしたダメージを与えれないでしょうし……。
困りましたね……。
こうなったら力ずくでノヴァさんを引き剥がして攻撃するしかないですね。
私は身体強化の魔法をかけ、ノヴァさんに近寄ろうとして。
「ソフィー、近づくな!」
サキュバスの胸に埋めていた顔を上げ、必死の形相ノヴァさんが叫んだ。
ノヴァさんは魔法抵抗力が強いですし、あまり魅惑魔法が効いていないのでしょうか。
ノヴァさんが私の事を思って、強敵のサキュバスに近づかないようにと警告を……。
ノヴァさん……!
私がノヴァさんに感動していると。
「このおっぱいは俺のもんだ! お前には触らせん!!」
「ぶっ殺してやります!」
未だ魅了されているノヴァさんに、私はサキュバスごと魔法を喰らわせた。
「『クリスタル・ブリザード』!!」
「『プロテクション』!!」
しかし私の放った魔法は、サキュバスの防御魔法によって防がれた。
そのサキュバスはノヴァさんを自身の胸に押し付けながら。
「なかなかやるじゃないの。こんなに強い白髪の魔術師なんて初めてだわぁ。お姉さんなんだかゾクゾクしちゃう」
あれ、なんでしょう。
このサキュバスはかなり変ですね。
「ねぇあなた、名前はなんて言うのかしら? 私はエリートサキュバスのイサベルよ」
「あ、私は魔術アカデミー主席卒のソフィー・テレジアって言います」
「俺は軍事大国ガルムニアから来た学者のノヴァだ」
「ごめんね、今あなたの名前は聞いてないの」
サキュバスにツッコミを受けるという謎の展開だが、気を取り直したサキュバスが更に続ける。
「何か特殊なモノを感じてここまで来たのだけれど、ノヴァ君には何か特別なモノがあると思うのよねぇ」
「俺は選ばれた勇者だったのか」
「ノヴァさんは特別な変態ですよ」
「二人とも真面目に話してくれない?」
胸にしがみついて離れないノヴァさんを、サキュバスが恨めしそうにジト目で見た。
「ねぇノヴァ君、痛いからもう少し優しくね?」
「ノヴァさんは童貞ですから仕方ないですよ」
「ソフィーちゃん、さっきから茶々入れすぎ」
しかしどうしたものでしょうか。
このイサベルというサキュバスがノヴァさんとくっついて離れませんし……。
「ノヴァ君、君には魔法があまり効かないみたいだけど、そんなに魅惑魔法が効いたの? ……ねぇ、なんで急に強く揉み出すの? お姉さん恥ずかしいなぁ…………」
サキュバスの癖に、ノヴァさんに胸を揉みしだかれ顔を紅くするイサベル。
本当にノヴァさんは魅惑魔法にかかっているのでしょうか?
私はアカデミーで習った、魅惑魔法の解き方を実践する事にした。
「ノヴァさん、ノヴァさん。はいどうぞ!」
私は、馬車の中から持って来た私のブラジャーをノヴァさんの目の前に投げつけた。
ノヴァさんはそれをじっと見つめ……恥ずかしいのであまり見ないでください。
魅惑魔法は、それを掛けた術者とは別人が、魅惑魔法以外の魅惑方法で解除する事が出来る、とアカデミーで習った。
そこで私のブラジャーを地面に投げたのですが……効くでしょうか?
ノヴァさんはまだ私のブラを見つめている。
葛藤してますね。
私は更にブラを持って来て地面に置いた。
さあ、ノヴァさん、正気に戻ってくだい!
「『コレクト』」
あっ。
私のブラが、イサベルに回収魔法で回収されちゃいました。
「ノヴァ君、はぁい、どうぞぉ」
「やったあ」
くっ、魅惑を解除しようにも、イサベルに邪魔されますね。
だったら、まずはイサベルから消します!
「『サンクチュアリ』!!」
私はイサベルに破魔魔法を放った!
「──ほーらノヴァさん、私のパンツですよー」
私は、ワンピースの裾を持ち上げ、ノヴァさんにパンツを見せていた。
こ、これもノヴァさんの魅了状態を解除するためで……仕方ない事ですから!
「ほう……黒パンか……悪くないな……。それと、このブラは貰ってくよ」
「治りましたね、返してください」
「はあっ、はあっ、なかなかやるじゃないのソフィーちゃん。まさか私の中にあんな熱いものを入れてくるなんて……! 私の初めてを奪った上に、こんなにめちゃくちゃにするなんて……!」
「いちいち言葉が卑猥です! もう少し選んで喋ってください!」
私の渾身の破魔魔法でも、イサベルを倒すことは出来なかった。
そのイサベルが、ノヴァさんを手放す代わりに見逃してくれ、と言うのでその交渉に乗った訳だ。
「それじゃあ、私はもう帰るわねぇ。またいつか会いましょう」
「もうごめんです」
私達は、黒い羽を広げて空を飛ぶイサベルを見送り、馬車へと戻った。
「はあ……大きなおっぱいだったなあ……。また揉みたい」
「よく女の子の前でそんな下ネタ言えますね。通報しますよ」
まあ、エリートサキュバスを撃退して無事に旅を再開できただけ良しとしますか。
「それよりノヴァさん。魔法抵抗力の強いノヴァさんが、一瞬で魅惑魔法に掛かるとは思えないのですが……。魔法が効いてないのに、サキュバスは男を魅了する、なんで私が言ったから胸に飛びついたんですか?」
「……おっと、そ、それ以上聞くのは野暮ってもんだぜ」
効いてなかったんですね。




