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最弱魔法の錬金術(アルケミー)  作者: 〆鯖太朗
プロローグ
7/11

第六話 魔王の話

文字を理解できるようになったアラタは

家にあった『この世界について』という妙に都合のいい本を見つける

そこに書いてあったのは―――

物を壊さないように訓練するのは至難の業だった。


今俺がやっている訓練とは立ち上がる練習。


戦闘をするとなると、ハイハイのままでは勝つのはまず不可能。


というかハイハイで戦闘するなんて聞いたことない。



―――立ち上がった後は走ってもみないとな。



そう思い、やってみるものの――


ドテンッ


赤ん坊の体ではバランスがうまく取れず苦戦している様子であった。


バランスはとれていないものの、それと同時並行で筋力トレーニングをしている。


全ての基本となるのはやはり筋力。


単純な話、筋力が強いかどうかで、パワーの強さが決まる。


今のアラタは身体能力が高いだけが取り柄なのだが、


その力に振り回されないためにもトレーニングはしておかなければならない。


ましてや、力の制御となるとなおさらだ。


そして、これもまた加減が効かず物を壊してしまい苦戦中。


ただでさえ力が強すぎるのに、思わず力んでしまったときは周りがボロボロ。



―――はぁ、力が強すぎるのも困りものだぜ(ドヤァ)



ドヤァじゃない。あほか。


全てのものが脆く感じ、まるでガラス細工でもしているかのような気分になるアラタ。


一筋縄ではいかないな、と改めて事の重大さに気付かされる。








そうこう訓練を続けることはや三年。


今では多少だが走れるようにもなった。


粉ミルク地獄からも解放され、俺は大人と同じものを食べられるようになった。やったぜ。


そして言語器官が発達し、話せるようになった。


「あうあう、あー」


誰も流ちょうになんて言ってない。


しかし、文字を理解し、本を読むことができるようになった俺は、


家にあった本を読み漁りこの世界の知識を蓄えていた。


しかし、前世では読書家と言うほど本を読んできていないため、


本を読むのが楽しい。となることはなかった。



ーーーーーこの世界について手っ取り早くわかる本ってないのか。



そんな都合のいい代物、この家には置いてないよな~。と思いながらも辺りを見渡すアラタであったが、


近くのテーブルに置いてあった一冊の本に目が留まる。


『この世界について』


あった!!あったぞ!!!都合のいい本。


しかし、こんな都合のいい本は、俺のようなやつにしか読む価値はないため、


きっとミカエルが転生の時に一緒に送ってくれたのだろう。


そんなミカエルに感謝しつつ、その本を読んでいく。





この世界は≪ユグドラシル≫という。


ここには九人の賢者がいる。


賢者達はそれぞれ魔法のエキスパートで、


国によっては神として崇めているところもある。


その賢者たちが諸悪の根元である魔物と対峙して数百年。


その間国を守り続けていたが、時代が進むにつれ、


極々一部の魔物が進化して、魔王となり魔物の頂点に君臨した。


さらに、その魔王が魔物の大軍を動かし、国に侵攻していったそうだ。これを魔物の大侵攻と言う。


魔境と呼ばれる魔物達の住む領域に接していた国には、災害級の被害が及んだ。


そうして幾度となく魔物の侵攻に抗っていた国々は、次第にその勢力に押し潰され、


今では三つもの国が落ちてしまった。


落ちた国は魔物達に容赦なく蹂躙され、そこに住んでいる人々は皆、壮絶な死を迎えたらしい。


そのうちの一国にいた賢者は、辛うじて生き延びた。


その賢者は大侵攻に危機感を覚え、次の大侵攻に備えるべく国家を築き上げ、


そこに新たな戦力を育成するための学院を作った・・・・


今もなお勢力を拡大している魔王軍。


何度か魔王討伐部隊を編成しているそうだが、すべて返り討ちにされたと文献には書いてある。




これが、この家にあった文献から得られた情報だ。



――それにしても魔王か・・・・手合わせしたくてたまらねぇ。



魔王の存在を知ってもなお怖気づくことはなく、静かに闘志を燃やしている。


やはりアラタは阿呆であった。


しかし、例え相当な力の持ち主だからとて制御が出来なければ意味がない。


そのためにも、体作りや魔力量の底上げは必須科目。


燃やした闘志に鼓舞されるかのように、より一層訓練に力が入るアラタ。



バキッッッ!!!!



力を入れすぎるとついつい周りの物が壊れる。難儀なものだ。

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