表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
<R15>15歳未満の方は移動してください。

イメージの玩具箱(短編)

Not 転生。底辺冒険者の少女【短編・未完文章】

作者: 冷水

注意事項。

小説ですらない、文法も無視した文章です。

---

 天然な少女が主人公。

 ひたむきで一生懸命。

 何でも実直に、馬鹿みたいに真っ直ぐ。

 報われない。

 要領が悪くて、損している。

 良い性格だけど、自分の短所を漠然と分かっては居る。

「そんな事、言われなくたって分かってる」

「でも、どうしようも無いんだから、しょうがないじゃん」

「もう放っておいてよ」

 馬鹿で、実直で、冗談と本気の区別が着かない。


・良いな、器用に生きられるって

 酒場と冒険者の兼業生活。

 先輩冒険者に、アドバイスを貰う。

 薬草をとりに行く。

 初めての魔物退治。子連れの狼と出会ってしまった。

 懐にはレモンが入っていて、それに剣を突き立てて狼に投げる。

 怖かった、泣きそうになった、

 それでも、匂いに苦しみ、子供が居て逃げられない狼に、剣で切りかかる。

 自分が嫌いになりそうだった。


・良いな、魔法が使えるって

 一人では限界が出てきた。

 戦士、それも魔法や剣技が使えない、女の戦士。

 自分よりも後に登録した人が先を行く。

 魔法使いは、パーティーに誘われる。

 自分よりも先に、評価が上がるのを聞いた。

 おめでとう。笑顔でそういえる自分が居た。

 だけど、作り笑いなのか本物の笑顔なのか、自分でも分からなかった。


・良いな、強いって

 連日続く雨のせいで、一部の鮮度が必要な薬草が、手に入らない。

 川を越えた先にある為、一般人じゃ取りに行けない。

 酒場で悲嘆に暮れる一人の男性が目に付いた。

「どうしたんですか?」を聞いてしまった。

「今日、娘が怪我をしたんだ。治療をしたけど熱が出てきて、でも薬草が手に入らないんだ。医者の話じゃ、あと三日のうちに死ぬと」


 冒険者ギルドには、日ごとに、報酬が上がっていく依頼があった。

 これは、あの日の男性のやつだ。

 雨が続くほど、依頼を受ける人が減り、ギルドには受付嬢しかいなくなる。


 主人公は、その依頼を受ける。

 増水した川は、元々の水量が低かったこともあり、渡れなくはない。

 途中、流木に衝突し、足が取られた。

 滑ったけど、ぎりぎり耐えられた。

 流されたこともあったけど、途中で何かに捕まって、耐えた。

 そして、偶然にも岸までたどり着けた。

 そこで薬草を見つけ、採集用の小瓶に詰め、かばんの中に入れる。

 かばんが落ちないように、服の中に隠す。


 帰り道、川は渡りきれたけど、へとへとで、もう駄目そうだった。

 それでも、頭の中で、母の言葉を思い出す。

「頑張れば、報われる」と。


 馬鹿と、周囲の冒険者から怒られた。

 命を粗末にするんじゃないと。

 だが、笑顔は出てこなかった。作り笑いが出来る雰囲気ではなかった。

 悲痛な顔で涙を流す少女を、これ以上、叱れる者はいなかった。

 だって、冒険者の命は自己責任だから。


・良いな、幸せになれるって

 器用に生きる事ができない。

 そんな自分に嫌気が指す。

 明日は、休みを取ろう。

 酒場の仕事は、無理を言って休んだ。

 そんな時に限って、お礼を良いに男性が酒場に来たけど、すれ違いになる。


 流されそうになった川に一人で来る。

 何故怒られたか、分からない。

 皆に理解できることが、理解できない。

 折り合いを着けることが、出来ない。


 出来ない出来ないできない。

 そんな自分が悔しくて、そんな自分が悲しくて、

 もうどうにかなってしまいそうなほど、辛かった。

 さめざめと泣く少女の姿は、月だけが見ていた。

 少女も月だけを見上げていた。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ