人物紹介『キルトランス』
本作の主人公。
主人公という割には、なぜか紹介が三番目。
なぜかと言うと、主人公のくせに一番設定が固まっていないのが彼だからです。
名前はキルトランスだけです。
ドラゴンは家族という概念が薄いので苗字というものはありません。
父ハシュタナ(故人)と母(名前不明)の間に生まれた子供ですが、何人目の子供かは不明。
なにせ母は八百年以上は生きたので、産んだ子供も数十人にのぼり、キルトランスもその中の一人に過ぎないからです。
魔力は幼いころから高く、一族でもその才覚に気づいたものはそれなりに居た様子。
しかし血の気の多いドラゴン族にしては、暢気な性格と言うか、おっとりと言うか。
自分の好きな事は積極的にやるが、嫌いなことに関してはとことん腰が重い。
ただし争いが嫌いなわけではなく、自分のための争いなら積極的に動くのが厄介。
幼い時も周囲の子供は何かやるときに、とりあえずキルトランスの様子をうかがって「彼の興味のテリトリー外」である事を確認してから好き勝手やるようにしていたそうです。
風属性の魔術を得意としており、風の精霊との交流が可能。
精霊については専門の設定紹介で細かく説明します。
一番苦手なのは本文でも書いた通り火属性。
得意順で言うのなら風>>>水>>土>>>火くらいでしょうか。
その他にも首輪に貯蔵された魔力は百年分以上あり、魔世界であれば、無尽蔵と言えるほどの魔術が使えるそうです。
貯蔵量を一気に放出すれば魔法の域の術が使えるかもしれませんが、本人に試してみる気が全くないのと、周囲も止めるであろう事と、やる目的もないので、やってみたことは無いもよう。
☆本文中には出てこないであろう家族設定
「ハシュタナについて」
ドラゴンニュート一族にとっての英雄の一人。
六百年ほど昔にアルビでの天魔大戦に参加し、偉大なる功績を遺した戦士。
天世界の高位天使と戦い、大激戦の末に倒した。
今もアルビにはその激戦の名残が残っているという。
その功績を称えられて魔世界王の直属部隊に抜擢されたが、その後死亡。
その死因は謎に包まれ、戦死とも暗殺とも言われている。
彼の活躍により、ドラゴン界でのドラゴンニュートの地位が向上したり、他世界にドラゴン界にドラゴンニュートありと知られるようになった。
ドラゴンニュートにしては少々小柄な体躯ではあったが、その朱い肌と素早い動きで尋常ならざる戦闘能力を持っていたと長老が言ってた。
得意属性は火と土。