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女の子の視点9

ツインソウルは、手や爪が良く似ている。


顔が兄弟のようにそっくりな人も居る。


ツインソウルは、相手の気持ちが伝わる時が有る。


あなたは私?私はあなた?と思う事が有る。


それがツインソウル。


【美咲家の厨房】


うーん、どっちが良いかしら…?和食?それともイタリアン?


悩む事10分。


料理開始。


そして…


お料理は出来たわ。


保温できるお弁当箱は、どこかしら…?


【神緒家の洸貴の部屋】


「お兄ちゃん、早く起きて」


「うん?…何で?…今日休みだろ?」


「そう、お休みよ。だからデートなの」


「デート?いつの間に恋人出来たんだ?って、ええっ?!」


「痛ーい…もう!急に飛び起きないでよ」


「デートって?誰と?どんな奴だ?」


「ハア…これだから私、恋人出来ないのよね」


「???」


「お兄ちゃんと、ゆりちゃんのデートよ」


「そんな約束してないぞ」


「私がしたの」


「勝手に…」


「つべこべ言わないで、早く顔洗って」


【ローズガーデン】


で、ここは、ローズガーデン。


「綺麗ね…あんまり開いてないほうが好きだわ…良い香り」


嬉しそうね。ここに来たいって言ったのゆりちゃんだからね。


デートなのについて来ちゃった。


だって、2人とも「ついて来て」って言うんだもの。


3人でローズガーデンの散歩を楽しんだの。


温室には、南国の植物も有るわね。


そして、薔薇の見えるテラスでランチにしたのよ。


ゆりちゃんと私の作ったお弁当を広げてね。


「これ、美味い」


「さーて、これは誰が作ったのでしょう?」


ふふーん、私とゆりちゃんのお料理の味の違いがわかるかしら?


鈍感なお兄ちゃんに…


「ゆりさん、料理上手いんだね」


あら、わかったか。


「そういう時は、良いお嫁さんになるよ、って言うのよね」


「フランスに居たのに、イタリア料理?」


「洸貴さん、パスタが好きみたいだったから」


「ゆりちゃんが、フランスに居たのっていつ?」


「高校卒業してから3年間よ」


「えっ、待って、お兄ちゃんがパリに留学してた頃じゃない」


お兄ちゃんはパリ、ゆりちゃんは南仏に居たのなら、すれ違う事も無かったかも知れないけど…


「パリには何度も行ったわ」


「ツインソウルって、同じような過去があって、お互いそうそう、同じ同じ、ってなるの。性格も似てる所が有ったり、食べ物とかの好みが同じだったり…2人とものんびりしてるし、恋愛にブロックが有るのも同じよね」


「それに、手がそっくりなのよね、爪の形とか」


って、見比べると…やっぱり似てるわ…


「守護天使も同じだしね…あ、マリア様も来てる。お兄ちゃんの右肩女神ラクシュミと一緒に居る」


「まあ、素敵」


「お兄ちゃん、マリア様好きなのよ。だから時々呼んじゃうのよね。女神同士は仲良しだから、自然と集まって来るし、とっても賑やかで華やかになるの」


「私、中世ヨーロッパで、マリア様を信仰してたのよね」


「そうそう、シスターローラだった時ね。ジャックだったお兄ちゃんは、最初はローラさんが好きだったのに、マリアさんとも仲良くなって、2人の間を行ったり来たりしてたのよね」


「でも、言えなかったんだ「好きだ」って…神に仕える身では、どうにもならないとわかっていたから」


「私も、好きだと言えなくて…ある時、騎士団長のジャックは、私達の修道院が敵に襲撃されたと知って、練兵場から馬で駆け付けてくれたの、そして….」


「そして、シスターマリアを庇って背中から刺されて死んだのよね。マリアさんは、その後敵に襲われて自害したわ」


「せっかく守ったのにな…」


2人してウルウルしてる…


そして、もう少し薔薇を見てから帰ろうという事になって、花を見ながら歩いていると…


「ロぜリアさん?」


「どうしたの?」


「何か頭の中で聞こえた気がしたんだ…ロゼリアさんじゃなくて、ロザリアさんか」


「来てるわよ。薔薇の妖精の長ロザリアさん」


「まあ、本当。可愛い」


「前からお兄ちゃんについてたんだけど、全然気づいてくれなかった、って言ってる」


「ごめんごめん、だって僕には見えないから…」


「良いわね、美貴ちゃんはお話し出来て」


「ほらほら、薔薇の回りにたくさん居る…お兄ちゃんにも見えれば良いのにね」


「どうして洸貴さんについているのかしら?」


「女の人に薔薇を贈る事が多いので…変わった種類や色を好むのも気になった、って言ってる」


「ふーん…女の人に薔薇を贈る事が多いのね」


「そうなのよ。花束持って歩くの恥ずかしい、とか言いながらね」


「だって花って無難だと思うんだ、別に特別な意味はないよ」


「そうかしらね、とりあえず付き合ってた人には、みんな贈ったんじゃない?」


「そうなの?」


「そうかも…」


「何だかちょっと…嫌な気持ち?ううん、違う…私…妬いてるのかしら?」


「うん?」


「いいえ…何でもないわ」


「ゆりちゃんて、今まで人を好きになった事って無かったの?」


「素敵だな、と思う人は居たわよ。でも、ただそれだけで…」


「初恋とかは?」


「これ、って言える物が無いのよね」


「何だかちょっと、気になる話しをしているみたいだけど、車回して来るから待っててね」


お兄ちゃんが行くと、ゆりちゃんは恥ずかしそうに話し始めたわ。


「最近ね…時々、洸貴さんに優しく抱き締められてるような感じがする時があるの。何だか恥ずかしいわ」


「お兄ちゃんのエネルギーよ、それ」


「あの、ホテルのラウンジの帰り道…あの時から時々そんな事が有って…」


ツインソウルって、相手のエネルギーを感じるのかしら?


お兄ちゃんは、どうなんだろう?


【神緒家】


「お兄ちゃん。瞑想するわよ」


「え?僕もするの?」


「お兄ちゃんのハートチャクラは閉じてるのよ。私が開いてあげるからね」


「目を閉じて、ゆっくりと呼吸して」


「お兄ちゃんのオーラの色は、グリーン。ハートチャクラと同じ色よ」


「腰の辺りから、スカートのように根が生えて、地面の中まで伸びて行くのをイメージして下さい。その根は、光輝いています。ぐんぐんぐんぐん伸びて行って、地球の中心まで伸びて行きます。自分の中のネガティヴなエネルギーが、根を通して大地に流れ込みます。そして、大地の精霊が浄化してくれます。今度は、頭の上から……」


グラウンディングとセンタリング終わり。


「目を開けて良いわよ。うん、七つのチャクラ全部開いて、ちゃんと回ってる」


「僕にはオーラもチャクラも見えないけどな…」


ああ、瞑想すると気持ち良いわねー


【キッチン】


「お兄ちゃん、ゆりちゃんのエネルギーを感じる事ない?」


「え?、感じないよ。エネルギーとかって、感じた事無いよな」


「もう、鈍感!」


お兄ちゃんとゆりちゃんは、千年に一度くらいのペースで巡り合っていたみたいだけど、最近は、間隔が短くなってるのね…


ツインソウルは、そう簡単に巡り合えないのよ。


たくさん学んで、40代くらいになってから巡り合う事が多かったけど、最近は、若いツインソウルも巡り合わされているみたい。


お兄ちゃん達は、若いうちに巡り会えたんだから、ラッキーと言えばラッキーよね…


まあ、それだけ時間が有るわけだからね。


「ツインソウルって、相手が中々受け入れてくれなかったり、上手くいってたかと思えば心を閉ざしてしまったり、大変な学びなのよ」


「とは言っても、恋は恋。縁の深い魂と言うだけで、普通の恋愛とそう変わらないんじゃないかなあ?」


「あ、片付けなきゃ」


「ツインソウルじゃなくたって、普通に恋愛して、結婚して、一生幸せに暮らす人だって居るんだしな」


ただ……


強烈に惹かれ合いながら、恋愛関係にならないツインソウルも居る…


大切だから…


普通では理解出来ないほどに大切だから、そばに居るだけで良い…


そんなツインソウルも居るんだ。



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