女の子の視点27
魂の学び。
過去世で酷い目に合わせた相手が、今生で逆転したりする。
ちゃんと学べていなければ同じ事を繰り返したりもする。
だから、同じ魂に同じ目に合わされたりする。
でも、意地悪な人は、人生のシナリオで悪役を買って出てくれただけ。
全ては魂の学びの為に。
【美貴のマンション】
「美優抱っこは?」
「嫌」
「へ?何で?」
「だって恥ずかしいもん」
「何が恥ずかしいんだよ」
「お兄ちゃんたら、もう、小さい時みたいなわけいかないわよ」
「ついこの間まで抱っこしてたのに」
「女の子は、心の成長が早いのよ。男の人は、大人になっても中身は子供だったりするけど」
「……」
美優に拒否されたのが相当ショックだったみたいね…
お兄ちゃんは、しばし放心状態だったわ。
こんなに子供が好きなんだから、早く結婚すれば良いんだけど、その気は無いみたい。
ゆりちゃんの事が忘れられないのか、それともツインレイのせいか…
明日もう一度ヒプノしてみようかしら?
さて、このヒプノ嫌いのお兄ちゃんを、何て言ってサロンに来させるかよね…
美優に言ってもらおうかしら?
「おじちゃまー。ママが、明日サロンに来てだって」
「え?!」
「嫌ー?」
「うーん…」
「美優ちゃーん。明日学校お休みだから、ママのサロンに来るわよね?」
「行くー」
「じゃ、じゃあ、行こうかな…」
【美貴のサロン】
「はい、いつもの店のモンブラン」
「わっ、ありがとう。後で皆んなで食べよう」
「いつも、ありがとうございます」
さーて、逃げないうちに捕まえて、と。
【奥の部屋】
久しぶりにヒプノするわよ。
「泣くから嫌だ」って言うけど、もう一度過去世を見ておいた方が良いと思うのよ。
だって、お兄ちゃんの時は止まったままなんだもの。
「目を閉じて、ゆったりと呼吸をして下さい」
[サロンのスタッフによるヒプノセラピーが始まった]
母親のお腹の中まで遡り、そして、前世…それから、中世ヨーロッパ…
今日は、あのジャックだった時まで遡れたわ。
お兄ちゃんは、ランスを持って馬に跨がるナイトのジャック。
「そこに、誰か居ますか?」
「シスターマリア…シスターローラも居る」
マリアさんは、お兄ちゃんのツインレイで、ローラさんはツインソウル。
ローラさんの魂は、今生のゆりちゃんよ。
そして、最期のシーン…
敵の兵士がマリアさんに襲いかかった。
ジャックは、彼女を庇って背中から刺されて死んだの。
大男がマリアさんに乱暴しようと、倒れているジャックの目の前で襲いかかった。
[そして…]
彼女は、身も心も清らかでありたいと、自害したのよ。
「やっぱり、その時ローラさんも居たのね」
「居たみたいだ」
「はい、お兄ちゃん。ティシュ」
このシーンは、何度見ても大泣きね。
「ローラさんは、その後どうなったのかしら?」
僕は、心臓の裏から刺されて死んだので、その後の事はわからないんだけど…
【プロヴァンスのゆりの家】
夫の子供を産むなんて嫌…あの人に触れられるだけで、死んでしまいたくなるの。
だって、夫は…
あの人は、過去世で私をレイプしたのよ。
マリアさんに乱暴しようとして、彼女が自害した後、私に襲いかかってきた兵士。
それが、今の昭信さん…私の夫。
結婚式の日、私を無理矢理ベッドに連れて行って、覆い被さってきた…
あれは…過去世の兵士そのものだったわ。
「後継者を産め」ですって?
子供が居なければ、役員が会社を継げば良いんだわ。
「お母様。私…もうボルドーへは行きたくない」
「そうはいかないわよ。わがまま言わないで、早く仕度をなさい」
「お母様一人で行って、お願い」
「昭信さんは婿養子なのよ。彼一人に任せておくわけにはいかないの」
どうしても行かないといけないのね…
【ボルドーのホテルのチャペル】
マリア様…どうか、この苦しみから救い出して下さい。
あっ…夫が来た。
「ゆり。今日は、帰さないぞ」
「嫌、触らないで、離して!」
「早く子供を作らないと、産めなくなるぞ」
「嫌!神聖な場所を穢さないで!」
[昭信を振り払って、ゆりはチャペルを出る]
【バルコニー】
本当に、ボルドーで過ごす時間は地獄だわ。
ツインソウルの天のシナリオ…
私達のシナリオは、どうなっているの?
洸貴さん…
私の相手は、どうして貴方じゃないの…
2人は、もうずっとこのままなの?
私達の課題は終わったのかしら?




