女の子の視点26
魂の学び。
人は、生まれる前に、どんな人生を送るか決めて来ている。
どの親から生まれるか、どんな仕事につくか…
どんな人と巡り会いどうなるのか…
シナリオを書いて生まれて来る。
【美貴達のマンション】
「ミャー」
「虎ちゃんただいま」
「ああ、ちょっと休ませてー」
「ママ疲れちゃったの?」
「黒豚の良いのが有ったから、俺、とんかつ作るよ」
「お願ーい」
拓真も変わったもんだ。
買い物から料理、洗濯物の片付けまでやるようになった。
「あー、その前にシャワー浴びて来て」
「えー何で?」
「汗臭ーい。そばに来ないで」
あんな事言われてる…
変わったのは美貴も同じだな。
うちに居た頃は、僕が少し手伝うって言っても「お兄ちゃんは邪魔になるだけだら」って、家事は全てやってくれていた。
子供が出来ると、変わるものだな。
「そんなに汗臭いかあ?」
「どれ?あ、臭っ」
「料理したら汗かくし、食べたら汗かく」
「そしたら、またお風呂に入りなさい」
「めんどくさいなあ」
「つべこべ言わなで、シャワー浴びる。美優に嫌われるわよ」
「わかったよ」
拓真は、渋々お風呂場に行った。
2人を見てると、本当に好きな人とは結婚しない方が良いように思えてくる。
通い婚が良いか?
「あら?美優は?」
【お風呂場】
「パパちゃーんと洗うのよ」
あら、先に言われちゃった。
「洗ってから入らないとダメよ」
「はい…」
「何か…だんだん美貴に似てきたな…」
「どういう意味よ?」
「将来どんなオバサンに成るか、見えてきた気がする」
「何ですって!?」
【LDK】
夫が戻って来たわ。
ちゃんと洗ったかしら?
「どれ…?うん、臭くない」
「洸貴の分も作るからな、食べて行けよ」
「うん、ありがとう」
料理ができたわ…中々上手く揚がっるじゃない。
結婚前のあの黒焦げのとんかつが嘘みたいだわ。
とんかつにはビール?
あ、お兄ちゃん車だからやめとこ。
「おじちゃまフーフーして」
「そんなに熱くないよ」
「美優は、すーぐおじちゃまに甘えるんだから」
「だから可愛いんだよ」
【マンションの前】
帰りにワインでも買って帰るかな?
あ、冷蔵庫にバドワイザーが冷えていたな。
やっぱりビールにするか。
【ボルドー】
今日は、どうしても出席しないといけないパーティーが有って、ボルドーのホテルに来ているの。
「奥様は、ご病気だと伺っていましたけど、もう宜しいんですの?」
「はい、随分良くなりました」
「それは、よろしゅうございました」
「ありがとうございます」
奥様…ここではそう呼ばれているけど…いつになっても慣れる事は無いわ。
奥様…
彼も結婚したのね…
「ゆり」
そうよ、もう、お互いに結婚しているのよ。
「待ちなさい」
[足早にバルコニーに出るゆりを、夫の昭信が追う]
【バルコニー】
「ゆり」
「…」
「こっちに帰って来たらどうだ」
「嫌です」
「そろそろ子供を作らないか」
嫌、この人の腕に抱かれるなんて嫌!
子供…
洸貴さんに子供が居た…
「お前には、美咲家の跡継ぎを産む義務が有る」
義務ですって?
この人の子供を産むぐらいなら、死んだ方がまし。
子供を産むなら、愛する人の子供が良いわ。
「来ないで!」
「ゆり」
「私に、触らないで!」
また、過去世の兵士が見える。
[マリアが自害した後、ローラに襲いかかる兵士の姿]
[過去世の兵士と昭信の姿が重なる]
「嫌!」
この人は、過去世で私にレイプしたのよ、こんな人の子供を産むなんて、出来るわけないわ。
「ゆり。昭信さん、ここで何をしているの?早く会場に戻りなさい」
「これは、お母様。失礼致します」
[昭信は、会場に戻って行った]
「お母様…私、離婚したい」
「お父様が許すかしら?」
「昭信さんのお父様の会社には、もう返済したのでしょう?」
「そうね、でも、離婚するとなると大変だわね」
それから母は、離婚の事を父に話してくれたんだけど、父は「離婚だと?!許さん!」と言って取り合ってくれなかったの。
離婚したい。
でも、離婚してどうするの?
洸貴さんは、もう、他の誰かと結婚しているのよ。
バカね…私。
マリアさんの今生…
マリアさんの今生が居るのかしら?
だとしたら、また彼を取られちゃう。
いいえ、洸貴さんの奥様が、今生のマリアさんかも…?
もしそうだとしたら…私の敵う相手ではないわ。




