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女の子の視点14

魂は、愛を学びカルマの浄化をする為に転生する。


愛とは恋愛に限らず、慈愛、友愛、家族愛など様々な愛。


悪く思えるような事も、全てが愛。


嫌な人も、学ばせてくれているから、それも愛。


悪く思える出来事も、意地悪な人も、魂の成長の為に必要な事。


それが魂の学び。


【幼稚園前】


「皆んな一列に並んで」


「ワーイ、お散歩お散歩、早く行こう」


「危ないから、走らないのよ」


【公園】


今日は、良いお天気ね。


水源の方に行ってみようかしら?


それとも高台?


「じゃあ、高台に行こうか」


【高台】


ここからは、街が一望出来るの。


「僕達の幼稚園が見える」


「見えるね」


美貴ちゃんと良く行く洋食屋さんの晴香ちゃんが通っている、オルフェウス音楽院も見えるわ。


【池の畔】


「おじちゃん!」


池の畔へ行くと、将君が彼を見つけて…


「一緒に遊ぼうよ」


「将君、おじちゃんお仕事に戻るのよ」


「ちょっとだけ、良いでしょう」


「洸貴って、本当に子供好きよね」


「麗華」


「えっ?」


「すぐ子供に懐かれるのよ。パリでもそうだったわよね」


「おばちゃん誰?」


「おばちゃんは、このおじちゃんのガールフレンド」


「違うもん。おじちゃんのガールフレンドは、美咲先生だもん」


「へー、この人が美咲ゆりさん?私、洸貴と寄りを戻す事にしたから」


「勝手な事言うなよ」


「拓真君が今日は会社に戻らなくても大丈夫だ、って言ってたから、これからデートしましょう」


「麗華。君とはもうとっくに終わっている」


「だから、やり直すって、言ってるでしょう」


やり直すだなんて…


彼は、ちゃんと向き合うと言ってくれたわ。


「ねえ洸貴。拓真君に無理言って後の予定変更してもらったのよ」


「そんな事だろうと思ったよ」


「あの、私…今は私が洸貴さんとお付き合いしてるんです」


いつもは大人しい私が、そう言ったので、彼は少し驚いたみたい。


「ふーん…まあ、良いわ。私諦めないから。あんたより私のほうが洸貴の事わかってるんだからね」


「ええ、そうでしょうね、一緒に暮らしていたんですものね。私はこれからゆっくり彼の事を知れば良いんです」


「やれやれ、麗華のおかげで、午後から時間が空いてしまった。幼稚園終わるまで、どこかで待ってるよ」


「え?あ…はい」


「ちょっと、どういう事よ。拓真君に頼んで時間空けてもらったのは、この私よ」


「おばちゃんは、もう帰った方が良いんじゃない?」


「ちょっと、何よ、この子」


「良いから、良いから」


「引っ張らないでよ」


そして…


幼稚園に帰ると、彼からメールが来たの。


彼「麗華は居ないよ。一人で待ってる」


私「初めてのメールね、嬉しい。ありがとう(^ ^)もう少し待っていてね」


2人だけでちゃんとデートするのは、これが初めてになるのかしら?


【甘味どころ】


「ごめんなさい、お待たせして…こういう所にも来るのね」


「美貴に連れて来られるからな」


「そうなのね。こういう所で男の人が待つのって、恥ずかしいんじゃないかしら、って思ってたの」


「慣れてる」


私も、彼と同じ、抹茶セットを頼んだの。


麗華さんの話しはしたくないわ。


美貴ちゃんから聞いてわかっているから…


他の女性の話しは、聞きたくないの。


知りたいけど…


「送って行くよ」


「そうして欲しいけど、父に見つかると大変だから…」


「じゃあ、途中まで」


「ありがとう」


【帰り道】


どうしよう…?


腕…


そっと腕を組んでみたの。


こうしてどこか触れていると、安心するわ。


「あ…」


彼が、腕を解いて手を繋いできたの。


【幼稚園の前】


「ここで…」


「うん…気をつけて」


「…」


「…」


【美貴のサロンの前】


下に降りて、ビルを出ると…あら?


「拓真君」


「よ、よう」


何よその「よ、よう」って。


「どうしたの?何か変よ」


いつもの、ニッコリ笑って「美貴ちゃーん」って言うのが無いと、何だか変。


「あの…さ…メシ行かない?」


「良いわよ。お兄ちゃん遅くなる、ってメール来たし」


「良かったー」


「何か変ね」


「そ、そうかな?じゃあ、どこにしようか?」


【ビストロ】


「ここで良い?」


「う、うん」


「ここ、美味しいのよ。何か、デートみたいね」


「ゲホッ、ゲホッ」


「ほらー、お水こぼしてー」


「あ、大丈夫、大丈夫、自分で拭くから…」


本当に、今日の拓真君…変だわ。


「あのさ…美貴ちゃん…」


「なあに?」


「俺と、付き合ってください!」


「付き合うって…そんな怖い顔して言う?ってえ?!」


付き合うって…つまり…


そういう事?


高校の時から、ずっと私の事が好きだったんだって…


いつも、チャラい感じで言うから、本気にしてなかったわ。


「俺は、いつだって本気だったのに…」



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