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解決策と異世界転生

「全てを解決出きるかも知れない策があります。」


オモイカネ様の言葉に仏陀(ヴィシュヌ)は答える。


「それでいきましょう!」


「いえ、まだ何の策か話してませんけど!?」


こんなやりとりをしながら二神は解決に向けて動き始める。




まずは喧嘩中の梵天(ブラフマー)大黒天(シヴァ)の仲裁から。


まず、七福神サイドの恵比寿様が大黒天を引き留める。

七福神の中で唯一の天津神な恵比寿様が大黒天を説得する。


今回の騒動は梵天の暴走によるものだ。

他の天部衆は何も悪くない。

オモイカネ様が仲裁に来る。

その際、 “今回の騒動は梵天(ブラフマー)の暴走。 ” であることを、

大黒天(シヴァ)ははっきりと主張してもらいたい。

そうすれば土着神と成った仏教(ヒンドゥー)の神々は何も悪くない、

それどころか暴走する梵天(ブラフマー)から我々日本の神々を守ってくれた。

外来の土着神の立場はこれで守られる。

アマテラス様から委任されたオモイカネ様が約束する。


・・・何より梵天(ブラフマー)には灸を据えなければいけない。

勿論、仏陀(ヴィシュヌ)には了承してもらっている。


大黒天(シヴァ)がこの提案を拒否するはずがなく、説得は成功。



一方その頃の仏陀(ヴィシュヌ)とオモイカネ様はとある場所で争い続ける二神を訪ねる。


「すまん、帝釈天、阿修羅、二神(ふたり)共、一度休戦して力を貸してください。」


「「断る。」」


修羅場を繰り広げる帝釈天と阿修羅は同時に断る。

どうでもいいが息がぴったりだ。


「有史以降我等は決して終らぬ無限の闘争を繰り広げてきた。

如何なる理由が有ろうとこの闘争を止める事は出来ぬ。」


「然り。世界が滅びるその瞬間まで我等の闘争は終らん。何より…」


二神の言葉がユニゾンする。


「「不倶戴天のこいつと休戦出来るか!」」


「我等の闘争のを止めるにたる理由はあるのか?」


「然り。下らぬ理由ならば先にお主らを滅ぼしてくれる!」

「・・・二神(ふたり)の闘争が如何なるものか知ってるつもりだ。しかしこれは仏教(ヒンドゥー)世界の危機なのだ。

二神(ふたり)でなくば彼を留め置く事が出来ないのです。二神(ふたり)共協力を…」


「「やかましい!!とっとと失せろ!!」」


拒絶する二神を前にオモイカネ様が動く。


二神(ふたり)でなくば止められないのです。話だけでもお聞き下さい。」


「黙れ!!応じる気はないと言っている!!」


「然り。話したくば勝手に垂れ流せ。」


「では勝手に話します。梵天(ブラフマー)殿に制裁を加えていただきたい。」


「「承知したぁ!!」」


再び二神の台詞がハモる。

定められた無限闘争を中断するに足る理由である。




帝釈天はヒンドゥー神話ではインドラとゆうヴィシュヌ、シヴァ、ブラフマーに匹敵する神格を持つ。

しかしそれ故にブラフマーに目をつけられて仏教世界では神々の天敵だった阿修羅との無限闘争を強いられる様になった。


阿修羅はかつてアスラ王として神々と戦った。

アスラ王に神々の天敵としての力を与えたのは、ブラフマーである。理由は当然シヴァに対する嫌がらせである。


この時インドラとアスラ王は死力を尽くして戦い、他の神々もインドラに力を貸した。

当然ブラフマーもである。


この一件でブラフマーは嫌いなシヴァが最強で無いことを喧伝し、

力ある神たるインドラを無限闘争させることで力を削ぎ、

自分の力が健在であると共に存在感を増した、

一石三鳥な結果にブラフマーはホクホクだったが同時に多方面に恨みを買った事に気づかなかった。


それ故に今回の騒動の全ての責任をとらされる事になった。


こうして今回の騒動は収拾した。




梵天(ブラフマー)が日本の神々の世界で影響力を増すためにウカノミタマノカミ様の神使である狐を唆し俺を殺害。


日本の神々に混乱をもたらし、自分が割って入ろうとしたが他の外来神に妨害されて失敗。

帝釈天(インドラ)阿修羅(アスラ)に連れていかれて謹慎処分となった。


これが今回の騒動の真相とされた。


関係者達は口をつぐんだがそうなると問題になるのは俺の存在である。


俺の存在は色んな意味で火種となりかねない。


神使として大神様の拳族になるにも梵天(ブラフマー)の報復が怖い。


輪廻転生するにも今世の(カルマ)が問題となり難しい。


神々が頭を悩ましていた所、引きこもりを脱したアマテラス様がこう仰られた。


「その子の全存在なかったことにしよう。面倒いし。」






「・・・・・・と、言う理由で全てを無かった事にしていただきたい。」


「理解したけど納得出来ませんよ!?」


オモイカネ様の長いお話が終わり、こう結ばれた言葉に対する俺の台詞がこれだった。


「いやいや、消滅させようとかじゃぁ無いんだよ?

この世界から追放するだけだから。」


「それも酷い。」


俺の言葉にウカノミタマノカミ様がびくりと体を震わせる。

そう言えばこの(ひと)、土下座のままだよ。


こほん、と、オモイカネ様が咳払いすると、ウカノミタマノカミ様が頭を起こし正座に戻った。


「追放と言っても追放先での転生なんじゃよ?」


それってつまり・・・・・・


俺が唾を飲む気配を感じたのか、オモイカネ様がニヤリと笑って言った。




「そう、みんな大好き異世界転生じゃ。しかもチートつきで。」





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