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事の顛末と収拾の方法

現実の神話と食い違う話があります。

「これは千載一遇のチャンスだ。日本で我々が更に躍進するチャンスなんだ!!」


さて先ほども話したが梵天はかなり不遇な神様だ。

神格、権能、どれをとっても微妙。

人間は何だかんだいっても現世利益を求めるもんだ。

七福神を始めてする民間信仰なんかみてもわかる。


「私はジャパニーズドリームをつかむぞぉ。」


梵天がこんなにややこしい事になっているのはやっぱり日本の特異性にある。


日本では人間が神様に成ることができる。

大宰府天満宮の菅原道真しかり、日光東照宮の徳川家康しかり。


ある意味究極の成り上がりができる。


最も色々条件がある。


祟り神として御霊会される。

これは精霊信仰に近いのかな?

貴方を神として祀らせてもらいます。祟らないでください。あっ、でも祟る位ならこういい方向で力とか使ってみません?あっ、無理ですか?すいません。でもほら僕ら貴方のこと祀らせてもらってるじゃないですか。

・・・ちょっとだけでいいんですよ?

・・・あざーす!御利益有難いです。今まで以上に心を込めて祀らせてもらいます!

・・・だからもうちょっとだけ、ね?


まあこうなったら悪霊から神様にクラスチェンジ。

マイナス方向の力をプラスに変えて加護を与えればもう誰もが認める立派な神様だ。


次は凄い功績残して死んだ後祀られる。

実は一番簡単に神様に成れる。

まあ功績残す様なことするのが一番難しいのはおいといて。


最後は祀っている氏神の侍従になること。ちなみに一番難しい。加護を与えている以上、祀るのは当たり前。

それ以上の事をしないと侍従として拳族神には成れない。


難易度は最初の方から中、低、高、となる。


ちなみに神格と神徳の強さは、高、中、低、だったりする。


何が言いたいかと言うと神様に成れるけど成るのは難しい。


しかし梵天は何を勘違いしたのか、


「人間が神に成るのは難しいかも知れないが、俺は神。

難しくない。楽勝。やべぇ俺、主神に成っちゃうかも!?」


と、暴走。

一触即発の状況を全力でかき回した。


これに慌てたのは四天王や七福神に属する天部達。

特に弁財天。

弁財天は梵天と夫婦だったりする。

火消しに駆けずり回っている最中旦那が最悪の時期に暴走。

暴走を止めるべく毘沙門天、弁財天、そして大黒天の三神で説得するがこれが悪手となった。


仏教の神々とヒンドゥー神話の神々は関係が深い事は先に述べた通り。


仏陀はヴィシュヌの化身(アバターラ)であるように、他の神々も大元とゆうか元ネタとゆうかそんなものがある。


ヒンドゥー神話の神々も三神の主神を頂点にヒンドゥー世界を治めている。


世界の調和と救済の神、ヴィシュヌ。


世界の破壊と再生の神、シヴァ。


世界の真理を司る神、ブラフマー。


ヴィシュヌが仏陀とゆう化身(アバターラ)を持つように、

他の二神も神格を等しくする姿を持つ。


シヴァは天部衆の大自在天と大黒天。


ブラフマーは同じく天部衆の梵天。


ちなみに弁財天はサラスバティーといいやっぱりブラフマーの妻だったりする。


つまり梵天(ブラフマー)を妻である弁財天(サラスバティー)と同格の大黒天(シヴァ)が説得した事になる。


何故悪手なのか?


ブラフマーとシヴァは非常に仲が悪い。


この一言で説明がつく。


ヒンドゥー神話の主神達の関係は、


1 , ブラフマーがシヴァに喧嘩を売る。もしくはちょっかいをだす。


2 , シヴァがブラフマーの喧嘩を買う。


3 , 周りを巻き込んで大喧嘩する。


4 ,ヴィシュヌが仲裁する。


5 , ヴィシュヌが後始末をする。


1 に戻る。


これの繰り返しである。


宿敵(シヴァ)の言葉に耳を貸すわけもなく、また愛しい娘にして妻である弁財天(サラスバティー)をつれ回す大黒天(シヴァ)の事が目障りで、

何時ものように(ヒンドゥー神話の様に)大黒天(シヴァ)に喧嘩を売り、

また大黒天(シヴァ)も喧嘩を買う。


その結果、高天原の神々を巻き込んで大喧嘩である。


アマテラス様はオモイカネに丸投げして引きこもり、ツクヨミ様とスサノオ様は日本の人界に影響が及ばない様に対処。


他の神々は自衛に徹する。


この事態に頭を抱えたのは仏教の神々である。


どうみても侵略行為だ。

千七百年前を上回る騒動だ。オモイカネ様が落とし所として神仏衆合を提案したあの頃とは比べ物にならない醜態だ。


仏陀(ヴィシュヌ)も頭を抱える。


梵天(ブラフマー)大黒天(シヴァ)どちらが正しいかは比べる必要がない。

梵天(ブラフマー)が間違っている。

大黒天(シヴァ)が正しい。

しかし仏陀(ヴィシュヌ)の立場では仲裁は難しい。


ブラフマーとシヴァの喧嘩ならヴィシュヌは中立の立場として仲裁できる。


しかし今回の様な梵天(ブラフマー)大黒天(シヴァ)の喧嘩なら大黒天(シヴァ)寄りの立場で仲裁しなければならない。

それを梵天(ブラフマー)が受け入れるか?


否、受け入れる筈がない。


更に暴走するだろう。

暴走の結果、梵天(ブラフマー)が梵天の立場を捨てブラフマーとして大黒天(シヴァ)に喧嘩を売った場合、

大黒天(シヴァ)も大黒天の立場を捨てシヴァとして喧嘩を買うだろう。

梵天と大黒天の喧嘩だからこの程度ですんでるが、

ブラフマーとシヴァの喧嘩になった場合、世界が滅びかねない。


・・・日本の神々の世界が。


そうなったらあらゆる意味でおしまいである。


日本の神々の世界は地球上の神々から中立と認識されている。


日本の神々の世界では争ってはいけない。

あの仲のよろしくないキリスト教の神とイスラム教の神ですら日本では立場を忘れて談笑している。

日本では立場を忘れて神々は交流している。

そんな日本を荒らすとどうなるか?


自分達が殲滅される。キリスト教、イスラム教の二神は容赦の無いことで有名だ。敵対神は存在を徹底的にねじ曲げられ貶められるだろう。

他の多神教の神々も黙っていないだろう。

いや、その前に日本の神々に “ 神殺し ” されるか。


一向に事が好転する考えが浮かばず悶える仏陀(ヴィシュヌ)


一方、アマテラス様に事態の収拾を丸投げされたオモイカネ様。


頭をひねり双方の立場を考えた落とし所を考え付く。

これなら日本の神々も仏教の神々も “ 多少の犠牲 ” で痛み分けとゆう形をとれるだろう。


ついでにウカノミタマノカミ様のトラブルも解決できる。


思い悩む仏陀(ヴィシュヌ)の元に赴きオモイカネ様は言った。


「全てを解決出きるかもしれない策があります。」




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