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真相と爆弾発言

・・・そこは草原だった。雲ひとつない青い空。地平線の彼方まで草原の緑と空の青しかなかった。


「此処は何処だ?」


俺は確か大鎧達に襲われて死んだよな?

それで首切りされる瞬間にデカイ犬? ・・・いや、あれは狼か。

そういえば家の神使は狼だったな。なるほど。助けてくれたわけだな。


「いや、助けられなかった。」


突然声を掛けられ振り向くとそこにはあの時の犬?がいた。

さっきまでいなかったよな?と、言うか突然現れたよな?全く気配を感じなかったんだが。


「すまなかった。我々がもう少し早く気が付けば・・・主を死なせる事はなかった。我々のミスだ。」


犬?が済まなさそうにうなだれる。うぁヤバイ、力の限りわしゃわしゃ撫でたい。そしてモフりたい。

俺がそんなことを考えてると犬?が苦笑した。気がした。そんな気配を感じた。


「なんと言うか変わっているな。主は。普通はもっと取り乱すものだぞ?」


「いや?わりと取り乱していると思うぞ?現実逃避も入っていると思うし。」


「それにしては・・・まぁいい。とりあえずこの一件の事で話したいことがある。着いてきてくれるか?」


犬?に誘われて草原を一緒に歩き出す。何にもないところなのにどこいくんだ?

そう思っていると犬?が振り返って言った。


「我々は犬ではないぞ。大神だ。」


・・・さいですか。




大神に誘われて草原を歩いていると突然濃い霧がわきだした。

咄嗟に身構えると大神に苦笑いされる。


「大丈夫だ問題はない」


言葉どうりにでたとき同様突然霧が晴れる。

すると目の前に日本家屋が現れる。

何のからくりだ?ミエナイチカラで俺達を招き入れたか。若しくは現れたか?

・・・どっちでもいいか。目の前に在ることには代わりない。

招かれたと言う事実も変わらん。


「東郷涼斗殿をお連れした!サッサと開けろ!」


お隣で大神様が荒ぶっていらっしゃる。連れてくる様に言われたってことは此処の主の眷属じゃあないのか?


「違う。我々は主が祭祀を奉るモノだ。より正確にはその化身だ。」


大神が俺の疑問に答えてくれる。しかし思考が筒抜けだな。気を付けんと。


「死の間際に我々と主の間に魂の繋がりができた。故に主が強く思った事が我々にはわかる。」


「そうか。俺達の間では通じあうが他の奴等にはもれないと。」


「そうだな。我々と主との間では念話ができる。位の認識でいいぞ。」


大神と話をしていると目の前の玄関の引き戸がガラリと開き一人の女性が姿を現す。


「御待ちしておりま「あぁ遅い!そちらから迎えに来るのが礼儀だろうがこれだから狐は」こちらの方へどうぞ。」


大神様がまた荒ぶっていらっしゃる。しかしこちらの女性もスゴいな。気にもしてないマイペースだ。いやどちらかと言うと丁重に無視か?案内される間も大神様は文句をいい続け、女性はにこやかに無視する。俺は黙ってついていくだけ。なんだろね?


迷路の用な廊下をひたすら歩く。

・・・何だか狐に化かされてる気がしてきた。そういえばこの人狐なんだよな?大神様そう言ってたし。普通に着物が似合う日本美人な女の人に見えるんだけどな。こんな事がなければお近ずきになりたい位なのに。そんなことを考えながらひたすら歩く。まだつかないのか?


いい加減歩くのが嫌になってきた頃に女性は襖の前で立ち止まった。やっと着いたかと女性をボゥと見ていると深呼吸しているのが見えた。

緊張しているのかと思っているといきなり女性の頭から耳が生えた。ケモノミミだ。狐耳だ。そういえば本来耳がある場所から耳がなくなってる!!

そしてバサリとお尻からしっぽが生える。あれ?人類が夢見た、理想が、俺の目の前に。

俺が耳としっぽをガン見してると女性は襖の向こうにいる人物に声を掛ける。


「東郷涼斗様と犬っころを連れて参りました。」


「・・・こんの女狐が・・・。」


大神様が唸る。流石に此処で揉め事を起こすきはないみたいだ。


「・・・お入りください。」


そう襖の向こうから声を掛けられると狐娘さんが正座しそっと襖を開ける。


「お待たせ致しました。主様がお待ちです。」


そんな声を掛けられて俺達は室内に案内された。


案内された先には俺と同い年位の青年と五十歳位の男性がいた。


「ワシの名は天八意思兼命じゃ。こやつは…」


「私は宇迦之御魂神と言われている。この度は大変申し訳ないことをした。」


驚いたね。日本最高の知識神の神格をもつオモイカネ様と稲荷神の主神のウカノミタマノカミ様が俺の目の前に居られる。

しかもウカノミタマノカミ様は両手をついて頭を下げる・・・土下座の様な形で頭を下げていて・・・


「いや!やめてください。そんな恐れおおいです!」


「いや!こちらこそ何の落ち度もない君を死なせてしまった。申し訳ない。」


「まず頭を上げて下さい。話しはそれからです。」


俺の言葉にウカノミタマノカミ様は頭を上げて三度謝罪する。


「本当に申し訳ない。全て私達の落ち度なのだ・・・。」


ウカノミタマノカミ様は今回の一件の真相を話し始める。


・・・まずウカノミタマノカミ様が所有する大太刀がなくなった。犯人は五匹の若い狐。盗んだ大太刀は俺の神社の宝物殿に隠した。ちなみに大太刀を隠しに行くのをお隣に座っていらっしゃるオモイカネ様が見ていたらしい。オモイカネ様はその事をウカノミタマノカミ様に話して対処するように助言したらしい。が、

ウカノミタマノカミ様は静観する事にしたらしい。いわくいたずら好きな年若い狐がしたこと。正直に申し出てくれば簡単な説教で済ませてやろうとしたらしい。


しかし狐達が企んだのは盗まれた大太刀を自分たちが見付けてウカノミタマノカミ様に評価してもらおうと、いわばマッチポンプをたくらんだそうな。

自分たちが盗んだ事を知られていないと思っていた狐達は計画どうりに自分たちが見つけた事にしようと大太刀を取りに行くとちょうど俺が隠し場所に居たので犯人と言うことした。

俺が大太刀を手に取った時を見計らい宝物殿の大鎧を動かし武器を持って襲撃。口封じ(犯人が生きていたら都合が悪いので)に寄って集って俺を殺害したと言うのが真相らしい。


「本当に申し訳ない!」


ウカノミタマノカミ様が再び土下座して謝ってきた。


「いえ、起こってしまった事は仕方がありません。本当に恐れおおいんで土下座なんかやめてください。」


「いや私はこれから本当に恥知らずなことを君にお願いしなければならない。私は・・・」


「ウカノミタマノカミ殿それは私から言おう。」


オモイカネ様がウカノミタマノカミ様の言葉を遮る。オモイカネ様が俺を見てこう言った。



「東郷涼斗殿。全てをなかった事にしていただきたい。」

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