~*Prologue*~
~*Prologue~
この広い宇宙のどこかに存在する星―――『ファンタジアース』。
しかしそれは我々が勝手に読んでいる名であり、実際はどのように呼ばれているか解らない。
地球人は誰も知らない。
研究の結果によって解ったことである。この星があると。
物語の舞台はファンタジアース。
そこは、剣と魔法によってつくられる世界であり、こちらの世界でいうロール・プレイング・ゲームの中に住んでいるようなものである。
ファンタジアースにロール・プレイング・ゲームがあるのかどうかは知らない。似ているというだけだ。
いくつもの種族が関わり合い、戦い、死んでいく。
なにも棲んでいるもの全てが人間というわけではない。
もちろん動物も存在し、地球と同じように、人間がそれを食したり、利用したりしている。
なんだ、地球ととてもよく似たところではないか。
油断してはならない。
動物の中には、人間よりはるかに凶暴で残虐なもの――俗にいう『モンスター』というものだ。
これが存在する。
その昔、人々は暴れまわり人を殺していくモンスターを倒し、平和な世の中を築こうとして剣を握った。
剣だけではない。
斧をとるもの、槍をとるもの、弓をとるもの、あるいは魔道杖{{ワンド}}を握るものもいた。
攻撃できればよかった。
ある勇者が、大半を占める獣系のモンスターに斬りかかっていった。
死闘をくりひろげ、勇者は見事モンスターの首をとった。
人々は勇気づけられ、仕方なく倒す者がだんだんと減ってきた。
自らそれらに向かい、倒しては名をあげていくことを目標にした。
しかしその後、人々は必ずしも殺せるわけではないと知る。
一匹のモンスターが、20人もの人を殺したというニュースを聞き、人々は怯えた。
狂い、悲しみ、怒り、人を殺す者もでてきた。
こうして、この世界のおおまかな人種は三つに分けられることになる。
ひとつは、『冒険者』とよばれる、自らモンスターに向かって行く者。
ひとつは、モンスターに関わろうとせずに、街や村の中で正常に暮らすもの。
ひとつは―――…黒く染まろうとするもの。
黒く染まろうとする者は、家族や友人、恋人を失い、悲しみのどん底に堕ちてしまった。
そのココロに黒妖精{{インプ}}が囁く。
「――――生きている意味さえも感じられないね」
「――――いっそ黒く染まってしまおうか」
悲しみのどん底に堕ち、何も考えられなくなっていた彼らは黒妖精{{インプ}}の誘いにのってしまう。
次々と黒く染まる人々。
彼らを元に戻そうとして、自ら悪になった者も少なくはない。
三つに分かれた人々は、それぞれの暮らしを始める。
君は勇者として、この世の悪を取り除くのだ―――…