スカウトとエージェント
新しいライセンスを受け取った後、カルロスは13人の生存者を集め、最後の説明を行った。
「冒険者の活動構造を理解する必要がある」と彼は説明した。「主な役割は2つある。スカウトとエージェントだ。」
「スカウトは探検家だ。新しいポータルが現れると、スカウトが真っ先に侵入する。彼らは領土を測量し、文明や環境を調査し、貴重な資源を特定し、脅威を評価する。ポータルを徹底的に探索する価値があるか、それとも放棄すべきかを判断する。」
「エージェントはオペレーターだ。スカウトが収集した情報を活用し、遺物の回収、脅威の排除、前哨基地の設置など、状況に応じて具体的な任務を遂行する。」
彼はタブレットを取り出した。「各自、専門分野を選択する。よく考えろ。選択によって、割り当てられる任務の種類が決まる。」
13人の候補者は冒険者アプリにアクセスすると、スカウトとエージェントの2つの選択肢が表示された。
ローレルにいい考えがあった。
「ネルソン」と彼は囁いた。「分担したらどうだ? 俺はスカウト、お前はエージェントだ。そうすれば双方から任務を与えられるし、より広い範囲をカバーできるし、もしかしたら父さんの情報も早く見つかるかもしれない。」
ネルソンは考え、頷いた。「いいぞ。やろう。」
ローレルはスカウトを、ネルソンはエージェントを選んだ。
彼らのアプリは即座に更新され、新しい役職と階級が表示された。
**ローレル:エリートスカウト**
**ネルソン:アマチュアエージェント**
「いい選択だ」とカルロスは彼らの選択を確認しながら言った。「最初の任務は48時間以内に受け取る。それまでは解散だ。ポータルを通ってブラックウォーターリッジに戻り、指示を待て。」
13人の生存者たちがポータルへと帰還し、失敗した者たちの集団墓地を後に残していく中、ローレルは目撃した出来事の重圧から逃れられなかった。
彼らは生き延びた。前進した。今や真の冒険者となった。
しかし、その代償は計り知れないものであり、真の挑戦はこれから始まるのではないかと、ローレルは疑っていた。




