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流星のフルダイバー  作者: 佐々牙嵯峨兎
1章 電脳の導き
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04.いざ、変身!

「何驚いた顔をしてんだ? 後ろに何かが――ウォ!?」


 獅々田は首を傾げながら振りむき、鬼を見て驚く。

 鬼は獅々田を見ると雄叫びを上げる。


「グォォォォォォ!」


 身体が震えるほどの雄叫びは獅々田と取り巻きは慌てて逃げる。


「ウワァァァ!?」

「何だよ、あれ! 噂じゃなかったのか!?」


 俺を抑えたやつも慌てて逃げだす。

 噂? 入学してきた時に聞いてないぞ?

 俺は一体どう事なのか分からずにいると、鬼は俺の方に向かいながら武骨な大剣を振り下ろそうとする。

 俺はヤバいと感じて回避する。


「銀ちゃん!」


 星が俺の手を引っ張って鬼から距離を話す。

 ギリギリで回避する事は出来た。

 だがコンクリートがめくれていて、もし避けれなかったらと思うと冷や汗が止まらい。

 その時に星は鬼を見ながら呟く。


空魔マルウェア、まさかこんな時に来るなんて……」


 俺は聞いた事無い単語を聞いて首を傾げるが、鬼はこっちに向いて呟く。


「……さん、……めぇぇぇぇ!」


 少しだけ聞き取れなかったが、鬼はこっちに突進してくる。

 まさかあれと同じじゃ……!

 急いで避ければいけないが、先ほど殴られた痛みが動けずにいる。

 そしてあと少しの距離になってダメと感じて目を閉じる。

 その時――。


『ゴリラ、オン!』


 謎の機械音が聞こえるのと同時に鉄を打ち合う音が響いて目を開く。

 目の前にはダンベルのようなゴリラが鬼と互角に戦っている。

 ちょっと待て! 何でダンベルがゴリラになっているどころか、自由に動きながら戦っている。

 俺は一体どういうことなのか分からずに思うと、奥からライトがやって来る。

 ライトは鬼を見て言う。


「ようやく出てきたな……」


 ライトはそう言うと懐中電灯にメモリーを差し込む。


『トンボ、オン!』


 懐中電灯に機械音が流れ、トンボのように変形して鬼に襲い掛かる。

 俺はそれを見て叫ぶ。


「ハァァァァ!? 懐中電灯が動いたぁ!?」


 俺は物が動いた事に驚くが、ライトは俺の腕を掴んで引っ張る。


「ヌォォォ!?」


 俺は驚きながら引っ張られ、引きずられる形でこの場から去る。




 ▲▽▲▽▲▽




 その様子を遠くに見るシャドウは端末を使ってフェンリルに連絡する。


「フェンリル様、オーガのメモリーは良好です」

『そうか、ゴーレムにこの事を伝えるから、そのままオーガの調査をしてくれ』

「分かりました」


 シャドウはそう答えると端末を切ろうとするが、フェンリルは追加で伝える。


『良い忘れちまったけど、仮に俺達・空魔マルウェアに対抗する奴がいたら即座に教えろ』

「ハッ、分かりました」


 シャドウはそう言うと端末を切る。

 そしてシャドウは銀河たちが逃げた方に向きながら呟き。


「もしも彼らが私達の敵ならアレを渡しておくか……」


 シャドウはそう言いながら一つのメモリーを取り出す。

 それは緑色の小鬼が描かれたメモリーだ。

 それを鬼・オーガメモリーの所持者に小鬼のメモリーを渡して去る。




 ▲▽▲▽▲▽




 俺達は何とか鬼から逃げ切れたが、俺はライトに色々と聞きたい事がある。

 しかし途中からライトが倒れだし、俺が抱えている。

 大丈夫なのか? いかにもヤバそうだけど……。

 そう心配していると星が代わりに説明する。


「あれは鬼系統のオーガって言うメモリーで、詳しく言えないけど学園の噂にある怪物なの」

「怪物って……」


 俺はそれを聞いて若干胡散臭く感じる。

 オーガってファンタジーによくあるモンスターだろ? なのに何で現実にそんな怪物が……。

 そう思いながら進んでいき、古びた教室に着く。

 どうして古びた教室に向かうんだ? 保健室に渡したほうが良いのに。

 そう思っていると星が懐からアイマスクを取り出し、それを俺に着ける。


「えっと……星? 何でアイマスクを着けたんだ?」


 俺は疑問を感じながら本人はスルーして扉を開ける。

 そして星は俺の手を掴んで言う。


「少しまぶしいからアイマスクを着けさせたけど、つないだままにして」

「おう……」


 俺は頷くと星は教室に入る。

 引っ張られたまま教室に入るが、なぜか埃っぽさを感じない。

 むしろ洗浄しているように感じるほどだ。

 どうなっているんだろうと思いながらアイマスクを外す。

 そこは古びた教室と対照的にきれいで白い部屋だった。


「オオ、スゲー……」


 俺は広さに驚きながら部屋を見渡しながらライトを近くのベッドに置く。

 星は机の上にアタッシュケースを開く。

 中に入っていたのは棺桶に似た機械と名前が書かれたチップだ。


「何だコレ? 見た感じ玩具みたいだけど……」


 俺はそう言いながら触ろうとする、すると後頭部から何かを叩かれる。

 感覚からして枕だが、誰だろうと思いながら振り向くとライトが息を切らしながら起きていた。

 ライトは息を切らしながら言う。


「それに……触れるな……! それは僕が……ウッ!」


 しかしライトはベッドから少し離れた所で倒れ、俺は慌てて抱えようとするがライトは気にせず立ち上がありながら呟く。


「それは……僕が使う……ッ!」


 しかし再び足を崩して倒れ込む。

 俺は背中をさすりながら声をかける。


「無理すんな! 後は俺に任せろ」


 俺はそう言ってアタッシュケースにある機械とチップを取り出して、星が言ったオーガを探すために部屋を出ようとするとライトは叫びながら聞く。


「待て! お前はダイブスキャナーを使いこなせるのか!」

「うーん、分かんない!」


 俺はライトの質問を答える、するとライトは首を傾げながら聞く。


「だったら――」

「だけど困った時はお互い様、何とかやってみる!」


 俺はライトの言葉を遮って、オーガを探しに部屋を出る。




 ▲▽▲▽▲▽




 白い部屋・サーバールームに残されたライトはユカを力強く叩いて叫ぶ。


「どうしてアイツは根拠もないのに出来ると感じるんだ! これ以上父さんみたいな人は見たくないのに……!」


 ライトはそう言いながら頬に一筋の涙を流す。

 星はライトを抱えて言う。


「大丈夫だよ、銀ちゃんはそう言って無事だから!」


 星はそう言いながらライトをベッドに乗せる。

 近くに冷えピタは無いかと探す星にライトは星に向けて言う。


「あの馬鹿を追いついてくれ! もしかしたら使い方が分からんからな!」

「……分かった!」


 星は少し頬を緩くしながら答え、ライトに冷えピタを付けたら銀河の後を追うように向かう。

 ライトは星が言った事を確認し、ベッドの近くにあるパソコンを開いて操作する。




 ▲▽▲▽▲▽




 俺は謎の部屋を出た後にオーガを探し、三階でようやく見つけた。


「ようやく見つけた。覚悟しろよ!」


 俺は叫ぶなりダイブスキャナーを構える。けど――


「……使い方聞き忘れたー!」


 これの使い方を聞き忘れた。

 本当にこれ如何扱うんだ!? 投擲すればいいわけ!?

 オーガはゆっくりと歩きながら近づく。

 一方俺はどう使うか分からずにいると後ろから星がやってきて言う。


「銀ちゃん! ダイブスキャナーを腕に着けて、早く!」

「お、おう!」


 俺は少し狼狽えつつもダイブスキャナーを腕に着ける。

 そこからベルトが出て腕に巻き着く。

 星はダイブスキャナーが着けている方に掴んで説明する。


「腕に着けたらチップを下の穴に入れて!」


 下の穴……これか!

 俺はポケットからチップを取り出し、それを穴がある方に指し込む。

 するとダイブスキャナーから機械音が流れ出す。


『アクションボーイ~X!』


 機械音が流れるとオーガは雄叫びを上げて向かいだす。

 星はギアらしきところに指さして言う。


「それを回して変身!」


 星はポーズをとって説明する。

 俺は星と同じポーズをとって叫ぶ。


「変身!」


 叫んだと同時にギアを回転する。

 すると画面からデータコードが俺に纏い、オーガを軽く吹き飛ばす。

 オーガは倒れかけつつも体制を整えて驚く。


「な、なんだ!?」


 オーガは驚きながら大剣を俺に構える。

 光は収束し、俺は別の姿で立っていた。


銀河はダイブスキャナーで変身した戦士・フルダイバーになり、オーガと一騎打ちをする!

次回、「アドベンチャーボーイx!」をお楽しみに!

投稿する時間、11月14日19時10分です。

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