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流星のフルダイバー  作者: 佐々牙嵯峨兎
1章 電脳の導き
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02.転校生登場!

 桜が咲き開き、温かい風が街に包まれていく。

 街中に蒼い生地に星が描かれたブレザー制服を着て話している。


「いや~まさか日本随一の流星学園に入学する事ができるなんてなー」

「ホントだよ、むしろ奇跡かと疑いたいからな」

「いや、さすがにそれは同意だな」

「否定しないんかい!」


 三人の入学生がのんびりと話していると、桜の木の下に同じ学年の男女がいた。

 ボーイッシュな青年の姿は前髪が眉に届くほどの漆黒のミディアム、目つきは鋭くて雪のように白い瞳、体格は中肉中背だ。

 青年の前に立つ少女は頬を赤く染めながら手紙を差し出す。

 少女は手を震わせながら叫ぶ。


「ら、ライト君! もしよかったらこれを読んでください!」

「……」


 ボーイッシュな青年・ライトは何も言わずに手紙を受け取り、それを適当に投げ捨てる。

 少女は呆気に取られているが青年は冷たく答える。


「ゴメンけど、興味ないから」

「そ、そんな……」


 青年は冷たく答えられた少女は悲しそうな表情になる。


「ちょっと待てー!」


 するとそこに少年が特徴の青年が自転車に乗りながらやって来る。

 少年のような青年の姿はサファイアのように蒼いショートの上に短めのポニーテール、目つきは少しつり目のクリムゾンの瞳、体格は少し細めだ。

 蒼髪の青年は自転車をブレーキで止め、自転車から降りるとライトに指をさして言う。


「おい、さっきの見てたぞ! 手紙を見ずに捨てるなんて失礼だろ!?」


 蒼髪の青年の言葉を聞いてライトは呆れながら答える。


「ハァ……君は関係ないのに注意しないでくれないか?」

「関係あるとかないとかどうでもいいだろ? 困った時はお互い様、ちょっと手紙を探すから覚えておけよ!」


 蒼髪の青年はそう言って捨てられた手紙を探しに行く。

 少女は蒼髪の青年の行動に呆気にとられ、ライトは蒼髪の青年の優しさに呆れながらもこの場を去る。




 ▲▽▲▽▲▽




「ふぅ……ようやく見つけたぜ」


 俺の名前は鋼銀河、ごく普通の高校生って言えばいいのか?

 俺は日本随一の最先端学校・流星学園に転入する事になった。

 前にいた高校は独特だったけど、なんだかんだ馴染んだ時に親から流星学園に転入する事を聞いて即日に引っ越す事になった。

 親は突如学校から転入して欲しいと言われて喜び、妹も驚きながら祝ってくれた。

 俺としてはあの最先端学校に転入する事は嬉しい、だけど一年の春休みの時に知らせに来るなんておかしくないか?

 そう思って両親に話して見たが――


「大丈夫じゃない? 銀河は少し考え過ぎよ」

「そうか?」

「母さんの言う通り、少し考え過ぎだぞ」


 って母さんは皿を洗い、父さんは新聞を読みながら答える。

 俺も少し大丈夫だろうと思いながら転入してきたからな。

 そして今はライトって言う奴が捨てた手紙をようやく見つけた。

 俺は額にある汗を拭きながら少女に聞く。


「なぁ、この手紙はライトに渡せばいいか?」

「え!? うん、そうだけど……どうしてそこまでするの? 見た所転入生だけど……」


 少女は俺に指をさして聞く。

 う~ん、そうだな……。

 俺は自転車に乗って答える。


「困った時はお互い様、助け合えば縁が出来るって婆ちゃんが言っていたからな。そんじゃ!」

「あ、あの……ありがとう! 私を励ましてくれてー!」


 俺は自転車のぺダルを回して進むと少女は少し慌てた声でお礼を言う。

 俺は少しだけ頬を緩んで学園に向かう。




 ▲▽▲▽▲▽




「おはよー、久々に教室を見たな」

「卒業した先輩か!」

「何をしたらそんなことを言えれるんだよ……」


 生徒たちは教室2-Aに入ると懐かしそうに話し合う。

 教室の隅っこでライトは教科書を立てている。

 すると窓からカメラと亀を合わせた機械・タートラがライトの前に現れる。

 ライトは驚かずに背中にあるメモリーを引き抜く、すると元のカメラに戻って確認する。

 後ろから明るそうな少女がライトに話しかける。


「ライト君。ネェ、タートラが撮ってきた映像はどうなの?」

「アア、星さんか」


 ライトは少し振り向いて知り合いだと知ると少しだけホッと肩を下ろす。

 明るそうな少女・星の姿は肩まで届きそうな長い茶色の髪、目つきは丸目のナイル川のような緑の瞳、体格は中肉中背だ。

 星は少し呆れながら言う。


「はぁ~そんなに固くしたら、疲れがさらにたまっちゃうよ? ただでさえ見た目に反して体力が女子よりも劣っているからねぇ」

「ムッ……」


 星は指を突きながらからかい、ライトは少し眉をひそめて呟く。


「ふん、明るいだけのおまぬけに言われたくないね……」

「何だと~!」


 星は少し怒りながらぐりぐりとライトの頭に拳をこすりつける。

 当の本人はぐりぐり攻撃を気にせずにタートラが撮影した写真を見ながら言う。


「星さん、もしあいつ等が現れたら()()()()()()()()()を使うよ」

「エッ!?」


 星はライトが言った言葉に驚き、ぐりぐり攻撃を止めて叫ぶ。


「ダメだよ! それを使ったら一体何が起きるか分からないよ!」

「確かに何が起きるか分からない、だけど何もしないとなんも変わらないだろ!」

「そうだけど……」


 星はライトの言葉を聞いて少し押し返されながら何か言おうとする。

 その時に女教師が教室に入って来る。

 生徒たちは入って教師を見て席に座る。

 入ってきた教師の姿はアホ毛があって腰まで届くほどの桃色のロング、目つきは丸目のライムグリーンの瞳、体格は中肉中背だが、服の上でも分かるほどの発育が良い。

 生徒たちは美人教師がやって来た事に驚き、美人教師は少し緊張して自己紹介をする。


「は、初めまして~。新しく来た新任の星野水連です、一年間よろしくお願いします」


 新しくやって来た美人教師・水蓮はぎこちなく手を振る。

 生徒たちは水蓮先生を見ながら話している。


「スゲー美人な先生が来たぜ!」

「アア、しかもおしとやかな方だ!」

「わーすごく美人、どうやってあんなにきれいになるんだろ!」

「後で聞いてみたら?」


 水蓮先生は話の話題になっている事に驚きつつ、少し喜んでいると扉から若い男の先生が生徒たちを注意する。


「お前たち、あんまり騒がしくしたら隣のクラスに迷惑になるぞ!」


 男の先生は注意すると星は指をさしながら言う。


「あ、ほか弁先生だ」

「そこ! 毎度言うが僕はほか弁じゃなくて岡野弁慶だ!」


 男の先生・岡野は顔を真っ赤にして星に注意する。

 他の生徒も岡野先生をほか弁先生と呼び続ける。


「あ、ほか弁先生が切れた!」

「白米の上に紅鮭フレークが加わった!」

「だーかーらー、ほか弁じゃなくて岡野っていつも言っているだろ!」


 岡野先生は何度も間違える生徒に注意し、水蓮先生は苦笑いをしながら落ち着かせる。


「アハハ……岡野先生もいったん落ち着きましょうよ」

「ムッ……確かにそうですね……」


 岡野先生は水蓮先生に落ち着かされ、少しだけ落ち着いて言う。


「後、今日から転入生がやって来るぞ」


 生徒たちはそれを聞いて騒ぎ、星は首を傾げながら誰だろうと思う。

 岡野先生は扉にいる転入生を呼び掛ける。


「おーい、そろそろ入っていいぞー?」

『はい、分かりました』


 岡野先生呼びかけに答えて扉を開ける。

 入って来たのは蒼髪で少年のような青年だ。

 蒼髪の青年は黒板に自分の名前を書いて自己紹介をする。


「どうも初めまして。今日から転入してきた鋼銀河です、目標は困りごとを無くすごとだ! よろしくな!」

「「オォー!」」


 生徒たちは新しく来た生徒・銀河に感嘆の声を出しながら拍手をする。

 一方そのころ、一人の生徒がカラスの仮面を受けた怪人・シャドウに謎のアイテムを貰う。

 それは赤銅色の鬼が描かれたメモリーだ。

 それを受け取った生徒は笑みを浮かべながら呟く。


「こ、これならあいつに復讐を……!」

「無償で提供します。ですので使用後の感想をお願い致します」

「分かっているよ!」


 生徒は喜々としながらこの場を去る。

 シャドウは遠めに見ながらアイテムが入っているアタッシュケースを持ち去る。


銀河は朝に出会ったライトとぶつかり、星に学校の仕組みを聞かされ、謎の怪物が現れる!

次回、「この学校の仕組み」をお楽しみに!

投稿する時間、11月12日19時10分です。

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