第二話
「魔法使いゲーム?」
「ゲーム、と言っていいかわからないですけど大筋はゲームですね」
「その言い方だと細かく言うとゲームじゃないみたいな感じなのか」
「まぁ、はい。私がゲームと呼んでるだけで実際はただの殺し合い...みたいな感じですね」
「こ、こっここ殺し合い?!」
一気に背筋が凍った
体のありとあらゆるところから冷や汗が湧き出てくる
普段の僕であれば信じない事でも、今この状況を説明してくれている桜ちゃんの存在自体が非現実的すぎて
今なら何を言われても信じてしまいそうだ
「今風に言うとバトルロワイヤルってやつですかね?私もよくは知らないんですけど」
「おじいちゃんから聞いた話だと....あ、おじいちゃんってのは....長くなるので今度説明しますね」
「おじいちゃんいるのか...」
桜ちゃんを描いた自分自身ですら知らないキャラ設定が出てきてさらに頭がこんがらがった
「おじいちゃんから聞いた話だと、昔..約600年前にも魔法使いが多数出現した事があったそうなんです」
600年前...というとヨーロッパで魔女裁判が始まったと言われている時代
「その魔法使いが出現した場所ってヨーロッパだったりする?」
「そうですけど...何で知ってるんですか?!」
この状況には詳しいみたいだけどこっちの世界についてはあんまり知らないみたいだな
かわいい
「いや、えと、こっちの世界ではその時代は【魔女裁判】ってのが行われてたんだよ」
「魔女裁判にかけられた人は11万人もいたらしいけど...そんなに魔法使いが居たの?」
「いえ、おじいちゃんいわくその時はほんとにごく少数の100人程度が魔法使いにされたそうです」
「100人って...11万人の中に何人本物がいたのやら」
「結局100人中5人しか生き残れなかったそうです、おそらくその魔女裁判も理由の一つでしょう」
「その5人ってその後どうなったの?」
「その後は何事もなく平穏に暮らしてたみたいなんですけど....」
「どうやら今回のゲームにも参加してるみたいです」
「【PUターゲット】として」