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閑話 ある研究室にて
本日投稿2話目です。
「そういえば、やっと転生者をみつけたんだって?」
「はい。以前からそうではないかと思っていたのですが、やっと確信を持てました」
「それで? どうするつもり?」
「私の手の内にいれるつもりです」
「へぇ……? ただの人間の君が、どうやって転生者を?」
「……そこは、あなたのお力を借りようかと」
「やれやれ。肝心なところは人任せなのかい」
「動くのは私ですので、お力をお借りしたく……」
「ふん。有用な人物なら吝かではないよ。僕の役に立つならね……」
「立ちます。その人物は、兼ねてより例のカフェで監視を続けていた人物です」
「ああ! その人物ね! え? 大丈夫なのか?」
「はい。とうとう、私に落ちてくれました」
「……。なんだか、気の毒になってきたよ。その人物が……」
「この三年、ずっと監視を続けてきた甲斐がありました……」
「件の人物も、そんなことされているとは夢にも思わないだろうねぇ」
それには答えを返さず、ただにっこり微笑んだ。
「まぁ、期待しているよ。リード」
ありがとうございました。




