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超能力使いは異世界に  作者: 川輝 和前
第1章 最悪の始まりと終わり編
3/133

3 亜獣国ギガントのおもてなし

ついに本格的に異世界活動開始!!!

静かな森の中を歩く。もう数分は歩いただろうか。町が少し見えてきた。山の半分地点で観た時はまさか国だとは思わなかったが先程彼女が言ってたとおりあの山の規模が相当なものなんだろうなと心の中で感じる。そうこうしてる内に町に辿り着いた。


「さて。不審者扱いの俺がここでどう力を示し信頼を得るか。」


簡単だ。何一つみせていないのだから。瞬間移動と読心術で簡単なショーのようなものを見せて心を掴んでから距離を縮める。上手くいけば今日で課題は終わらせられる。


「力の示し方は指定されてないからなぁ〜力が全てみたいな感じの事言ってたけど度肝を抜いてやるぜ。」


町を見渡すが何故か誰もいない。真っ直ぐ歩いていくが何一つ変わらず。ついには昨日醜態を晒した門前まで来てしまっていた。


「あれ?どーなってんの???」


首を傾げた所で上から怒鳴り声がした。


「おい!!!!てめぇナニモンだ???」

「ん?」


声のする上の方をみるとそこには門の上に人型の生物がたっていた。明らかに柄の悪そうな顔つきに金髪。尖った歯にガッシリした体格。流石にもう察しがついていた。


「獣人か!やっとみつけた!!おーーーい!俺は怪しいヤツじゃない!ここに住ませてくれないかーーー!話は通ってると思うんだけどー!!」

「……。あぁ。聞いてるぜ。無様晒して意味わかんねぇ所からきたとか抜かしてここでみんなに認めてもらって住ごしてぇなんて何処ぞの王様気分野郎がここに来るってなぁ。」


ワグモカズキは少しビックリした。先程話した事がもう伝わってるのかと。そして思う。


(やっぱり今の素性だと何がなんでも無理があるよなぁ。というかなぜあの人はこうも信じここまでしてくれたのか分からないぐらいだ。となると。魅せるしかないのか。)


「すまない!!でもあんまり揉め事にはしたくないんだ!」

「アイツに言われなかったのか?ここは弱肉強食だ。訳わかんねぇ侵入者をただ信じろってのはここギガントでは無理があるぜ。自分の存在価値を示しな。」

「君と戦うって事か?」

「手っ取り早いだろ?てめぇが害ないやつってのはあの方のお墨付きだからな。だがそれはてめぇを国におく理由にはならねぇ。だから俺が呼び出された。この国に住みたきゃ俺を納得させろ。戦えばどんな野郎か分かるし何より実力あるやつの言葉ってのは納得せざるを得なくもなる。」

「……なるほど。ここまでこうもすんなり行けたのは君が待ってるからだったのか。そしてさっきの尋問といい。試練ってうけとっていいのかな?」

「話が早くて助かるぜ。まだわかんねぇ事ばかりだお互いにな。性格や目的を示し次は実力。シンプルだろ?」

「あぁ。俺はこうゆう熱い展開を待ってたぜ!!!だが揉め事は嫌いだ!俺は君に手出しせず認めさせる!!!」

「へっ!大きくでたな!!いいぜ異界の野郎とやるのは初めてだ!楽しませてくれや!!!」


瞬間に金髪の獣人の足に力が入り門上の地を強く蹴って物凄いスピードでワグモカズキに突っ込んでいく。そして棒立ちのままのワグモカズキの眼前に拳が振り当てる直前


(油断しすぎだバカめ)


金髪の少年は笑みを浮かべ拳を振り抜く。が、拳に感じるはずの感触がこず思い切り振り抜いた拳の反動が体をそのまま前に転かそうとする。横に空中で何回転かして着地し金髪の獣人は戸惑う。本来なら吹っ飛んで前を転がってるハズの男が何食わぬ顔で自分の後ろにいる。


「な、なにしやがったてめぇ。」

「なにかしたのかって?かわしたのさ。」

「かわしただと?ありえねぇ。できたとしてもあそこまで近づいた拳をかわそうとしたならその動作に入って実行されるまでにかすり傷ぐらいはできてるはずだ。そんぐらいタイミングはバッチしだった。」


ワグモカズキは完全に異世界転移、とんでもない醜態に何もかもわからない状態に頭がショートし完全に開き直りここで生きていくと決断していたのだった。恐怖は昨日教えこまれた。だからかわせた。使う技は瞬間移動のみ。ニッと笑みを浮かべ


「こっちじゃ使いたい放題。しっかり見とけよ。俺の本当の存値を!!」

「何言ってんの知らねぇが一発かわしたぐらいでいい気になってんじゃねえぞ!」


金髪の獣人は再度ワグモカズキに突っ込むが当たるはずもなく。それを約10分ほど続きついには。


「ぜぇ、ぜぇ、あんたほんと速すぎだろ。。はぁ、はぁ。」

「いやいや!!君もとんでもなく速かったよ?!普通数秒でこんな離れてるのに眼前に拳なんか飛んでこないからね?!」

「よくゆうぜ。ここまでギリギリまで待ってかわしておきながら。」


ワグモカズキは心が痛む。ギリギリで避けてるのはそこまで近くじゃないと見えないほど速かったから。本来なら戦闘になった場合、瞬間移動で相手の周りを移動しまくって錯乱させ何もさせず降参させるつもりだったのだ。結果的にそんな感じになってしまっているのだが。


「…いやほんと凄かったよ。」


心からそう金髪の獣人に声を掛ける。正直超能力を使えば余裕だと思ってたからだ。すると金髪の獣人は膝についてた両手を上にあげ


「はぁ……降参だ降参。悪ぃ皆負けちまった。」

「降参?!えっ?てか皆って??」


降参する様な人格には見えてなかった為呆気にとられる。更に皆という言葉に。すると背後の門の上から


「「「おめっでとぉおーーーーーーーー!!!!」」」


ビックリし後ろを向いたワグモカズキはさらに驚愕する。門の上には20〜30人は居るだろうか。獣人とそれに初めてみるとんがった耳の美少女達がたっていた。各々が近くに飛び降りてきて


「こっこれは???」

「言ったろ?これは試練だ。てめぇはうちの二王の前で醜態さらし二王の前で目的と存在を示した。あとは実力だってな。」

「えっ??二王???」

「アン?聞いてねえのか??」


「「それは私達が話します。」」


金髪の獣人の後ろから声がし向くとそこには露出の高い鎧に銀髪の髪に獣耳に尻尾に鋭い歯をみせ真紅の瞳をした獣人と薄黄色のような髪が長く伸びていて緑のドレスにとんがった耳をした可愛らしい少女の二人が立っていた。


「おう、噂をすれば王達のご到着ってな。」

「えっえええええええええええ?!王?!」


金髪の獣人の発言と目の前の状況にワグモカズキの脳は考えることをやめた。


「王様だったんですか。。。」


褐色の獣人は前に一歩進んで


「正確には女王だけどな。でもまぁまさかとは思ったがこっちにとっても色々驚かされたよ。詳しいことは歓迎会でたっぷり話そうぜ。新人!」


そう言うと褐色の獣人はニッと笑いそれを合図に周りのもの達も騒ぎ始め金髪の獣人に手を引っ張られ


「行くぜ新人!聞きてぇこといっぱいあんだ!!」

「どっ、どこに??」

「決まってんだろ。王家だよ。」


嫌な予感がした。そしてそれは当たっているだろうと確信し


「ほんともう……何を信じればいいんだーーーーーーーーーー!!」


そう叫びつつも皆と一緒に来た道を戻り見た事のある門と寮(王家)に戻ってきて2階のパーティー会場のような所でその日深夜まで飲み散らかしもう考える気力もなく皆の前でこっちに来た経緯やどうやって山をおりこっちに来てもう効果を試せた三つの超能力だけは話した。後は異世界の話をやたらと聞かれたので話した。こっちがこっちの世界のことやこの亜獣国ギガントの事を聞く前に皆爆睡してしまった。それは明日に聞くとして。地べたで寝ている人を踏まないのように近くの窓までより月をみて


「はぁ……ほんと怒涛の連続でなにがなんだが。。名前すら聞かれなかったし聞けなかった。獣ノリがすげぇや。全く会話の主導権にげれなかった。……でも明日からはこっちの事を聞いて何か変わっていくんだろうな。焦らず…だな。」



初めは異世界はいいなと思ったがこう思い返すと先が思いやられる。そしてもう1つ。超能力があればなんだかんだで切り抜けられると思っていたが今日の金髪の獣人との初戦闘。


「残りの7つも……しっかり試しとかないと危ないな」


そう呟き自分も地べたに寝転がり


「異世界上等だ現世では使い物どころか悪だった超能力で。バッチし攻略してみせるってんだ。」


そう手を上に掲げゆっくり目を閉じ眠りにつく。



そうしてワグモカズキと亜獣国ギガントはある一定の信頼関係築きあげることに成功したのだった。



ある山のテッペンの草原にて。馬に乗った騎士が数にして30程ある隊が妙な光景を目にしていた。


「ギガントの動向視察には何回も来てますがこんなボロボロの家ありましたっけ?」


先頭に立つボスと思わしき全身を鎧で身に包んだものがそれをみて口にだす。それに答えるように同じく全身を鎧で身を包み馬に乗る騎士達が


「初ですな。これは拠点なのでしょうか?」

「…だとしたら一大事ですね。真偽はわかりませんが確かめるべきでは?」


部下たちの声を聞き先頭に立つ騎士は


「……そうですね。2名私と共にギガントについてきなさい。10人ほどはここで待機。残りのものは国に戻りこの事を騎士王に報告を。」

「お待ちください!!行くなら全員で行かなければ危険です!!」


それに部下が反発的にこたえるが先頭に立つ騎士は言葉を返す。


「戦争をしに行くのではありません。悪魔でここのこれを何に使うのか聞きに行くだけです。」

「で、ですが!」

「分かったらさっさと行動!!!」

「はっはい!」


それが号令になり10人は残り、後のものは来た道を帰って行った。そしてボスに2人つき3騎は馬を走らせ亜獣国ギガントへの道をおりていった。


「明日の夕方近く…ね。急ぐわよ。」

「「は!!!!」」


そう2人に言い放ち馬はさらに加速し目標の地点へと向かうのであった。




読んでいただきありがとうございます!もしよろしければご評価等の方もよろしくお願いします!

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