真っ白な決意
名前のように強く真っ白であろうとするその姿は凛々しく強い。
名前のように強く真っ白であろうとするその姿は凛々しく強い。
どんがらがっしゃぁぁぁん!
と第二科学室の扉を破壊せんばかりの勢いで開けた少女はたった13年の人生では難しいであろう深い皺を眉間に寄せていた。
「白井爆ぜろ! 生徒会爆ぜろ! 風紀委員爆ぜろ! 学園長爆ぜろ! 生徒会長爆ぜろおぉおおおぉぉぉぉっ!」
最初と最後の言葉は一緒の意味じゃないかと思いながら美緒と貴久は肩を竦める。
「やっぱり説得は無理だったの?」
ズカズカと教室の端でお菓子を食べている先輩たちの元へと伊織は進むとふん! っとそんじょそこらの女子校生よりも甘いお菓子を持ち歩いてる貴久の横へと座り、『やめられない止まらない痩せられないコンソメマヨパンチ』と書いてあるそれ市場で売れるんだろうかと心配してしまう謎の物体を掴むとバリバリと伊織は口いっぱいそれを含む。
「……なんへっ、いっはとおもいまふ?! あのはかっっ!」
「ぷっ、伊織その顔ダメだから!」
口いっぱいリスのようにモグモグ食べる伊織を見ながら箸が転げるのもツボに入るお年頃、な、美緒はけたけたと腹を抱えて笑う。
「さとなはてんはいっ! ひとくないへふかっ??!」
「あはははっ! 伊織可愛いっ」
こっちは怒ってるというのにさらに笑われる悪循環に衣織はぷくーっと頬を膨らますと、澪はなんとか呼吸を整えながら、ごめんね、と口を開いた。
まだ笑われたのが許せなかったが謝罪の言葉を聞いて、衣織は渋々ながら事のあらましを話そうと不遜に口を開いた。
ーーさて、唐突だが事件は朝にまで遡る。