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この作品には 〔ボーイズラブ要素〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

男の娘とシーメールさんがお部屋デートでいちゃらぶするだけのやつ

 今日は待ちに待った(ひびき)さんとのお部屋デート。それもパジャマパーティ。

 何度も来たことはあるけど、こうして恋人同士になってからは初めての訪問で……。どうせすぐに着替えるのに正直、少し張り切りすぎちゃった気はするけど……。お部屋デートとはいえ恋人とのデートなんだし、おめかしを頑張っちゃうのは仕方ないよね。

 今日着てきたのは、お気に入りの淡い水色のワンピース。

 肩が出ちゃってるのはちょっと恥ずかしいけど、妖精さんみたいで可愛らしい、お気に入りの一着。私の好きな色だし涼しげでこれからの季節にはぴったりだと思う。今は夕日に照らされていて、水色はあんまり目立たないけどね。


「よ、よし……。変なところ、ないよね……?」


 響さんの部屋のドアの前で、改めて身だしなみをチェック。コンパクトミラーをポーチから取り出すとメイクが崩れてないかも確認して、準備万端。

 響さんはすっぴんでも十分だって言ってくれたけど、やっぱり好きな人の前ではちょっとでも可愛く見せたいもんね。

 いよいよ意を決して、チャイムを押す。

 ……押したんだけど。


「……どう、したのかな?」


 数秒待っても何も起きない。

 日時は間違えてないはず、というか電車が着いた後連絡もしてたんだし間違えるはずがないし。響さんもそろそろ到着を分かってると思ったんだけど。

 もしかして中で何かあったんじゃ、と悪い想像が頭をよぎって慌てて鍵を開けると部屋に飛び込む。


「うわっ、ノエルちゃん!?どうしたのそんな慌てて」


 飛び込んだ先で柔らかい物に受け止められる。

 それとしっとりとした湿り気と、石鹸の香り……。

 そこにいたのは、当然の事ながらこの部屋の主である響さんで。更に言えば響さんはバスタオルを体に巻いただけの姿だった。

 長い黒髪が今はまとめられているし、どう見てもお風呂上がり。

 無事で安心したけれど、響さんは少し驚いた顔をしていて。


「えと、えと……。チャイムを押しても返事がないから、何かあったのかと……」


 結論からいえば、私のただの早とちり。冷静に考えれば駅からここに到着する数分の間にそんな大事なんてそうそう起きる訳もなく。

 私のしどろもどろの説明を聞いて、事情を理解したのか響さんはあっけらかんと笑っていて。


「ああ、そっか駅に着いたってこっちのね。いやぁ随分早いなあって思ったけどそういう事か。響さんのうっかりだねぇ」


 落ち着いて情報を整理すれば簡単な事で。

 単に『駅に着きました』というメッセージを見て、これから電車に乗るところと思ってお風呂に入っていたんだって。これは響さんのうっかりより、通話以外では最低限のやり取りしかしないようお願いしたせいだよね。だって学校で友達に見られたりしたら大変だもん、っていう私のわがままみたいな理由。

 それでも全然責めないどころか、自分のせいにしちゃうなんて。優しいけど、もうちょっと対等になりたいな……、なんて思っちゃうけどこんな調子じゃ全然叶いそうにないや。


「やー、それにしても今日は一段と可愛いねえノエルちゃん♪んー、いい匂い。ところでちょっと髪切った?まあノエルちゃんは当然いつも可愛いけど」


 バスタオル姿の響さんが、突然私に頬ずりしながら上機嫌な声を出す。

 それに、さらっと褒め殺しまでしてきて……。刺激的な格好と相まってドギマギしてしまう。……そういえば、お化粧してきたの気づいてくれたのかな?

 髪は切ってないというか、ちょっとアレンジしたぐらいでショートボブのままだけど。


「そ、そんな格好でやめてくださいっ!あ、あのっ、まずは着替えて!」


 色々と突っ込みたい事はあったけど、それだけ言うのが精一杯で。

 名残惜しそうに追いすがる響さんを引き剥がして、距離を取る。

 あんな格好で抱きつくものだから、響さんの体温や柔らかさを薄布越しにはっきりと感じてしまって、私の顔は今真っ赤になってると思う。

 あ、あとは、響さんの肌が、バスタオルがはだけて色々見えそうになってるのもあるし……。


「おっけーおっけー。着替えたら存分にやっていいって訳だね♪それじゃあお言葉に甘えて」

「そ、そういう意味じゃないですからっ!」


 からかわれてるのが分かってても、つい反応してしまう。

 でもこんなやり取りは、全然嫌な気分はしなくて。むしろ楽しいし心地よい。

 ちょっとドキドキしすぎて身が持たない時もあるけど……。


「ノエルちゃんもお風呂入るよね?外暑かったでしょ」


 大分日は傾いてきたとはいえ、夏真っ盛り。UVケアに制汗剤に日傘に、いくら対策をしても少し歩けばぐっしょりと汗をかいてしまうのは仕方がない事で。私は響さんの提案に素直に頷くと入れ違いでお風呂に入る事となりました。


「着替え、ここに置いとくから」


 私が浴室に入ると間もなく、響さんが着替えを置いていってくれたみたい。パジャマパーティということで着替えの準備は響さんがすると張り切っていたけど。一体どんなパジャマを用意したのか。実はまだ一切聞かされてません。

 当日のお楽しみという事らしいけど。


「ありがとうございま~す」


 湯船で足を伸ばしながら気の緩んだ声でお返事。

 部屋を決める時、足を伸ばせるサイズの浴槽だけは妥協したくないって言ってたっけ。

 おかげでちょっと高くついちゃったらしいけど、確かにこれは気持ちが良い。

 うちのお風呂はとてもじゃないけど足を伸ばせるようなサイズじゃないのに、お母さんの趣味で何故かサウナ室があるんだよね。

 その分浴槽を広くしてくれてもよかったのに、とは思うけどサウナはサウナで結構気持ちが良い。

 ある年なんか、大雪が降った日にタオルだけ巻いて外に飛び出そうとするのを、お父さんと頑張って止めたんだよねぇ……。 雪国のサウナをテレビで見て真似したくなったらしいけど、いくら大雪で殆ど人が出歩いてないとはいえちょっとはご近所の目を考えて欲しい。お母さんだってまだまだ若いんだから。

 いや、まあご近所の目の事を言えば私も肩身は狭いんだけど……。それでも周りの目を考えろなんて言わない両親は、とっても優しいんだなって、こんなところで再確認しちゃった。


 一人で勝手にしんみりしちゃったけど、響さんをあんまり待たせても悪いし汗を流したら浴室を出る。

 髪を乾かしてから、響さんの用意してくれた着替えを手にとって、思わず変な声が出てしまった。


「ひょわぁ……。こ、これ、下着……?」


 ひゃあともうわぁともつかない、とにかく驚いた拍子に漏れ出ちゃった声。

 だって、こんなの見ちゃったら仕方ないよね?

 色は大人っぽい、って言っていいのかな?深い黒なんだけど、問題はそのデザインというか、面積で……。

 とにかく、小さい。

 というより狭い。

 狭すぎて、その、大事なところがどう考えても収まりきらないというか……。

 サイズを間違えた、って訳じゃないだろうし……。

 これを身に着けろって事だよね?


「うぅ、恥ずかしいよこれぇ……」


 こんな下着、当然今まで履いたことなんてなくて。

 殆ど、丸出しなデザインにもう私はドキドキするばかりで。

 これだけでも恥ずかしいのに、用意されていたブラももう凄い。

 というか、これってブラでいいんだよね?

 大きさは、私はぺったんこだからそれに合ってるけど……。

 こっちはブラの枠だけしかないというか、その、隠すべきところが……。

 要するに中心が丸出しで、周りをブラの枠で囲んでるだけで……。

 着けてみたけど、これは何も着けないよりも恥ずかしいんじゃないかな……。

 下着を身に着けて、鏡を見るまでもなく私の顔は真っ赤に染まってると思う。パジャマもこんな感じだったらどうしようかと思ったけど、意外とって言ったら失礼かな?とにかくひらひらで可愛いネグリジェだった。


「これは、結構可愛い、かも……」


 結構どころか、下着の件がなければ文句なしにお気に入りになりそう。色もさっきのワンピースと似たような水色。

 私の好きな色だ。私の好みに合わせてくれたのかな?響さんにはお礼を言わないとね。


「お風呂、いただきました……」


 響さんの部屋に入って、少し驚いた。

 軽くエアコンの利いた部屋で先に涼んでいた響さんも、私と同じデザインのネグリジェで。まあ、身長とか、体型とか色々サイズは違うけれど同じデザインの色違いで。

 ほんのちょっとだけど、下着が透けて見えていて……。すぐに目をそらしたからはっきりとは分からなかったけど、多分私と同じような下着を身に着けているみたいで……。

 何を言おうとしていたかも忘れて、ドアの前で固まってしまっていた。


「ノエルちゃーん?大丈夫?何かあった?」


 動きを止めた私に、響さんが立ち上がり近づいてきている。


「思った通り、可愛いね。ああ、下着は着けてくれた?」


 確認するような口調。

 とりあえず、口ぶりからして響さんからは下着は透けて見えていないみたいで。もしかしてネグリジェの色の違いでかな?

 なんて事を考えている隙に、すごく自然な動作でキスを、唇にされてしまっていて……。

 びっくりしたけど、全然嫌な気持ちはしなかったから。


「んっ……、ノエルちゃんからしてくれるなんて、珍しい」


 一度唇が離れてから、改めて私からもキスをして。

 響さんはニッと笑っていて、全然動じた様子もないのがちょっと悔しい。

 そりゃあ響さんにとっては挨拶感覚みたいなものかもしれないけど、私は結構勇気を出したのに!


「あれ、今度はなんかむくれてる?」

「別にっ、なんでもないですからっ」


 私が何を考えているかぐらい響さんはお見通しなんだろう。

 分かっている上でからかっている節があるのは、これまでに散々経験してきた。

 私もそれが嫌っていう訳じゃなくて、どちらかといえば嬉しいんだけど……。

 やっぱり、何ていうか、一方的にやられっぱなしみたいなのはちょっとくやしい!


「ごめんごめん。こうするとノエルちゃんが可愛いからさ、つい」


 またそんな事を言って……。

 うぅ、でも響さんに面と向かって可愛いって言われるだけで、自然と頬が緩んでにやけちゃう私もいけないんだけど……。

 せめてもっとポーカーフェイスとか鍛えないと、一方的にからかわれてばっかりなんだろうなあ。


「な、何も気にしてませんから。それより、早く映画見ましょう」


 持参したディスクをDVDプレイヤーにセットする。

 勝手知ったる他人のなんたらで、響さんとは恋人になる前もよくこうして映画を見てたっけ。

 今日は一応夏休みの課題として、映画の感想文を作るのを手伝ってもらう口実で泊まりにきたから、これはきっちりやっとかないとね。

 読書感想文が不評だからってうちの学校は映画の感想文にしたらしいけど、意味があるのかは分からない。

 映画はそれなりに見る方だし、響さんと知り合ってからはよく一緒に見ていたから読書よりは楽だけど。

 今日も一緒に過ごす口実が出来たしね。


「ノエルちゃん、ノエルちゃん♪」


 振り返ると響さんがベッドに腰掛けて嬉しそうに手招きしてる。

 自分の脚を指さして……、膝に座れって事?


「え、ええ……?いいですけど……」


 ま、まあ今までもよく、隣り合って座って見ていたんだし?

 恋人になったら、距離が近づくのも当たり前だよね?

 確かに、恥ずかしいけど……、このぐらいで怖気づいていたら、また響さんにからかわれそう。


「やったー!いらっしゃーい♪んー、いい匂い……。それに柔らかーい」


 膝に座ると、響さんがはしゃぎながら頬ずりしてきて、ああっ、匂いかがないでよ恥ずかしいからっ!

 この人なんかよく匂いをかいでくる気がするけど、匂いフェチっていうやつなのかな……?

 恋人になったんだし、ちょっとは慣れていこう。恥ずかしいけど……。

 それよりも、あんまり抱きしめられると、その、響さんの柔らかいものがですね……。中身は詰め物とは言ってたけど、やっぱりそれは響さんの体の一部な訳で……。柔らかいだけじゃなくて、中央にちょっと硬い感触もあって、色々と意識してしまうもので……。

 当の響さんはといえば、別に気にした様子もなくて私からそういう事を言い出すのも藪蛇になりそう……。


「最近の学校はこんな課題があるんだね。まあ割と有名作ではあるし、作品自体はおすすめも出来るけど」


 読書感想文はまず読書がかったるかったなぁとか、ギリギリポルノ作品じゃないぐらいの際どい小説を選んだ上で感想文自体はきっちり仕上げて、先生に渋られながらも合格点は貰ったとか、昔の響さんの思い出も少し聞けた。

 昔はきれいな大人の人って印象でただの憧れの人だったけど、なんていうか割とお茶目というか思い切った事する人だったんだなあっていうのが付き合いはじめてからの印象。

 憧れの人っていう意味では、今でもそうなんだけど。

 映画が始まると響さんも画面に集中する。

 集中するんだけど、この距離だとちょっとした吐息が髪にかかったり、もぞもぞと身じろぎした時に、また色々と意識してしまう事になったりで……。

 感想文を書かないといけないから私も集中しないといけないんだけど、この調子では中々難しい。

 私の集中をかき乱す張本人である響さんはもう内容を知っているみたいで、時々解説をしてくれる。

 それに頷きながら、私も意識を映画に集中させるべく頑張るんだけど……。

 戦争が舞台だから、時々凄惨なシーンもあったりして、そういうのはつい目をそらしてしまう。

 どれだけ意味のあるシーンだとしても、こういうのはどうしても、見ているのが苦手で……。


「見れなかったっていうのも感想の内だからね。それなら無理に見る事はないよ」


 響さんも優しく抱きしめてくれて、何だか安心する。感想文にも、ここは怖くて見られませんでしたって書いておけばいいよね。

 昔の私なら無理してでも全部ちゃんと見ないとって思ってたんだろうけど、そういうところが変わったのは響さんの影響かも。

 そうして、時々目をそらしちゃったけど映画鑑賞も終わって。

 解説も聞きながら内容をまとめたメモを作って、これで感想文自体はスムーズに書けそう。

 そうこうしている内に日も沈んでいて、そろそろ夕食の時間なんだけど。なんと今日の夕食は響さんの手料理!でも「夏だからこそスタミナをつけないとね」という事でメニューは結構こってり系。美味しいんだけど、一応恋人とのデートなのに、何か妙に男らしいというかあんまり可愛くない品揃えで……。でもデザートのフルーツゼリーは彩り鮮やかで見た目も涼しげで、やっぱり夏はこういうのも欲しいよねっていうのもきっちり抑えてくれている。


「響さんってお菓子も作れるんですね」

「んー、そんな大したものじゃないよ。それにこのぐらいは材料混ぜるだけだし、お菓子作りって程でもないと思うけど」


 謙遜しながらも、響さんは結構嬉しそう。

 料理もそうだけど、やっぱり作ったお菓子は誰かに食べてもらいたいもんね。

 響さんと一緒にお菓子作りなんかも出来たら、きっと楽しいだろうなあ。


「ふふっ、どうしたのノエルちゃん?僕の顔に何かついてる?」


 無意識の内に響さんを凝視していたみたいで、はっと気がついた時には響さんはくすくすと笑っていて。

何を考えていたか素直に言ったら「それは良いね。教えてもらう事も多そうだ」って快諾してくれた。

 一緒に遊びに行く予定はいっぱいあるのに、またデートの予定が増えちゃった。


 台所に並んで、一緒に夕食の片付けをするとそこそこ良い時間。普段ならもう帰らないといけないけど、今日はお父さんもお母さんも外泊するって知ってるからまだまだ時間はたっぷりある。

 ……まあ、響さんが恋人だっていうのはまだ言ってないから、ちょっと心苦しい。やっぱりいつかは打ち明けないととは思うんだけど、響さんは焦らないで素直な気持ちでいればいいんだよって言ってくれている。

 うん、そうだよね。焦って報告しようと思っても、まだどう言っていいのかも分からないし。気持ちや考えの整理がついてきたら、自然と言えると思う。それまでは、ちょっとの間だけど秘密にする事になるけど、ごめんね……。


 片付けを終えた私達はベッドに座っておしゃべりをしている。ひらひらのネグリジェも少しずつ慣れてきたかな。ちょっと透けそうなのはまあ恥ずかしいけど、響さんしかいないんだし何とか大丈夫。それにやっぱり可愛くて私の好みだしね。

 私は主に学校の出来事で、前から色々と相談に乗ってもらっていた。話しを聞いてもらうだけでも気は楽になるし、時々アドバイスも貰えてすっごく助けられてきた。

 響さんはあんまりお仕事の話しはしないみたい。守秘義務とかもあるし、私が聞いても別に面白くないだろうからって。

 でもお友達の話しとかは結構してくれて、知らない世界の話しを聞けて私はそれが好き。

 この街での出来事なのに、何だか知らない世界の冒険譚を聞いているみたい。

 やっぱり響さんは経験豊富な大人の人なんだなあって思い知らされる。


「それじゃ、今日はもうそろそろ寝ちゃう?明日もデートだし」

「は、はい。あの、朝は私がご飯作ってもいいですか?」

「いーよいーよ、大歓迎♪裸エプロンなら尚更ね!」

「はだっ!?し、しませんっ!絶対しませんからねっ!?」


 や、やっぱり隙あらばそんな事を言って!

 でも、それで響さんが本当に喜ぶなら……。

 ……いや、やっぱり無理だってそんなの!


「あははっ、ごめんごめん。まあ裸エプロンは諦めるけど、そういう事なら朝食はお願いしちゃおうかな。材料は好きに使ってくれていいから」


 からかっているだけなので、響さんがあっさりと引き下がるのもいつもの事。

 これは、私が本当に、その、……裸エプロンをしたら響さんを驚かせる事が……。

 ……いやいやいや!だから無理だって!


「ま、任せて下さいっ。簡単なものしか作れませんけど」


 一般的な朝食ぐらいなら私にだって作れる。今日の夕飯のお礼って訳じゃないけど、朝食ぐらいは私が作らないとね。

 作るのが私でも、結局材料費とかは響さんが負担する事になるんだけど、それは前話したら『好きな子の為にお金を使うぐらいの道楽は許してよ』なんて言われちゃって。

 面と向かって好きな子なんて言われて舞い上がってる内に、それ以上追求も出来なくてそのまま甘えさせてもらっている状態です。


「朝が楽しみだね。それじゃ、おやすみ……」

「はい、おやすみなさい……」


 明かりを消して、二人でベッドに。

 一人用のベッドだから二人一緒だとちょっと狭いけど、その分密着出来て。

 結論から言えば、ドキドキしすぎて寝付けませんでした……。

 結局、朝目が覚めた時には既に朝食の準備中で。

 更に言えば、裸エプロンは……、響さんがしていて……。

 ……あ、あれを私がやるのは、まだ難しそうでした。

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